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討ち死になんて勘弁な  作者: 悠夜
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 61 戦の前に癒しを【地図あり】

 殿に加治田城城主、佐藤紀伊守の内通の知らせを持っていくと、大いに喜んで使いの梅村良澤に仕度金(したくきん)を渡して戦に備えさせた。


 史実ならば、ここから伊木山城、宇留摩城、猿啄城と落としていかなくてはならないのだが、三城とも攻略は終えている。

 当然すぐに加治田城のすぐ側にある堂洞城へと向けての進軍準備となる。



 さて、史実より一年程早くなった堂洞城の攻略。

 確か堂洞城を攻め落として、援軍が来たので逃げて、攻められた加治田城に援軍を出して、その後に関城を落とすのだったか。

 そして、斎藤利治(としはる)が養子に入り加治田城城主となる。


 斎藤利治は、本能寺の変で亡くなるが、加治田城を守っていた兄の利尭(としたか)と於勝ちゃんが対立している。

 というか、美濃のほとんど敵にまわっているのだが…


 面白くないな…少しくらい…ほんの足の小指の爪の先くらいは、於勝ちゃんの方に問題があったのだとしても…

 美濃での好感度を稼いでおきたいかな…


 取り敢えず、蓮台に帰って戦支度をしようか。



 蓮台に戻ると、まず於勝ちゃんのところへ顔を出す。

 於勝は、今年で七歳ですくすく育っている。

 実は小柄だった説もあるが、今のところ身長は順調に伸びている。

 叔父さんを連れ回して遊び回っているらしい。

 乳母の於立に、俺からも注意してくれと言われているが、俺は応援するぞ。

 於立の言う通りにすれば、鬼武蔵ルートに行ってしまうはずだからな。


 その連れ回されている叔父さん事、九一郎。

 只今五歳。

 こうして、二人で遊んでいるのを見ていると、於勝ちゃんに腹を立てて出奔してしまうのが、嘘のようだ。

 於勝、人質を救出する時は、母と弟だけではなく、九一郎の娘もちゃんと助けるんだぞ!


 そして妹達。

 今年、青木次郎左衛門と結婚した長女の菊、十二歳。

 次女の藤、十一歳。三女の松、十歳。

 側室の種さんの娘である、四女の麦、六歳。

 一昨年生まれた、五女の梅、二歳。

 そして、今年生まれたばかりの種さんの二人目の娘である稲、一歳。


 妹がいっぱいいるが、種さんの二人の娘の方はよく分からん!

 歴史通りなのか、違うのかさえわからないなぁ。


 俺の同腹である於梅ちゃん、おそらく姉妹の中で一番の問題児。

 夫である藤吉郎の甥っ子に愛想を尽かして、自ら出家して実家に戻ってしまった気の強さ。

 流石は森家の女!

 少なくともここだけは、結婚相手を変更した方がいいだろうな。

 文系より武系の方が相性はいいだろう。


「傳兵衛様」


 奥田三右衛門の呼ぶ声が聞こえる。

 仕方ない、於勝ちゃんと九一郎を眺めるのもここまでか。

 折角の癒しの時間も、すぐ終わってしまったなぁ。


挿絵(By みてみん)

妹の年齢は適当です!

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