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討ち死になんて勘弁な  作者: 悠夜
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 51 稲葉山城乗っ取り【地図あり】

 永禄七年(1564年)二月。


 竹中半兵衛、その舅である伊賀伊賀守(安藤守就)らによって、一色龍興の稲葉山城が乗っ取られるという事件が起きた。


 半兵衛の弟の久作が人質として稲葉山城へ入っているのを利用して、仮病で寝込んでいる久作への見舞いだと騙して武器などを城内へと持ち込み、白昼堂々制圧に成功したらしい。

 手勢僅か十六人とか十七人とかで落としたそうだ。

 その折、龍興に重用されていた斎藤飛騨守は討ち取られ、龍興は北方にある鵜飼山城へと逃れていったようだ。


 殿は木下藤吉郎を使いとして、稲葉山城を譲る様に伊賀守と交渉しているが、まあ無理だろうな。

 なぜ、竹中半兵衛ではなく、伊賀伊賀守と交渉しているかといえば、伊賀守の方が主犯だから。


 もし、伊賀守が織田家に稲葉山城を売り渡していれば、どうなっただろうか…

 美濃衆が龍興を中心に纏まってしまう可能性もあるので、やはり俺的には前世の歴史通りの流れで、決裂してくれた方が色々都合が良いだろう。


 まあ精々頑張ってくれ、藤吉郎~。



 織田家の本拠を小牧山城へと移した為に、犬山城の支城である黒田城、於久地城を守る和田新助、中島豊後守の両名は、不利を覚って城を明け渡し犬山城へ撤退する。


 さらに丹羽五郎左衛門殿の調略を受けた和田新助、中島豊後守によって、犬山城へ兵を引き入れ陥落させることに成功する。


 織田信清は、甲斐へと逃走し、ほぼ尾張の統一がなった。



「殿より伊木山、宇留摩両城の調略をせよとの事だ。傳兵衛、お主がやってみるがよい」


 親父に呼び出されて、そんな事を言われた。

 おそらく、俺が木曽川流域の国人衆と仲の良い事を知っての命令なのだろう。


 しかし…秀吉とちゃうんかい!


 確かにそれも視野に入れて、木曽川流域の国人衆にはコンタクトを取ってきたが、本当に役目が回ってくるとは思わなかったな。

 だっていつ元服するかなんて分からなかったし…



 さて、伊木山城城主の伊木清兵衛忠次という男は、蜂須賀彦右衛門殿、前野将右衛門殿らと仲が良いらしい。

 蜂須賀彦右衛門殿や前野将右衛門殿、坪内玄蕃殿らに協力を頼まないと。

 俺自身も清兵衛殿とは、以前から流通の事でコンタクトをとっていて、悪くない感触だったので大丈夫だとは思うのだが。


 稲葉山城が乗っ取られて、龍興の評判が急落している今が、調略しまくるチャンスだ!


 森家の評価を上げまくって領地を沢山貰い、城を持ちすぎているから宇佐山城は別の奴にやろうと思われる様に頑張ろう。

 宇佐山城と交換されてしまう事になるかもしれないが…

 評価を下げ続けても回避できるのだろうが、宇佐山城城主を回避するためとはいえ、そこまで評価を下げ続けるのは流石に嫌だからな。


挿絵(By みてみん)

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