表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
討ち死になんて勘弁な  作者: 悠夜
45/554

 44 新加納の戦い

 永禄六年四月、織田の軍勢5700は木曽川を渡り、加賀見野へと攻め込む。

 対する一色軍3500は、新加納村に布陣して迎え撃つ。


 第一陣、池田勝三郎殿、坂井右近殿。第二陣、親父(森三左衛門)、柴田権六様。第三陣、丹羽五郎左衛門殿。そして本陣に織田上総介様。


 数では勝る織田軍だが、第一陣は壊滅し、第二陣も奮戦はしたが不利な状況に陥り、ついに全軍撤退となった。


 この戦い、一色軍で活躍し名を馳せたのが、竹中重虎。

 まだ重治ではなく初名の重虎だが、間違いなくあの竹中半兵衛だ。


 この活躍で、一色家中(かちゅう)での半兵衛の評価が上がるのではなく、相変わらず()()ろされている所が、龍興君の国主としての限界なのだろう。

 稲葉山城を落ち延びてからの執念深さは認めてあげてもいいが。



 しかし、この戦いで森家にも犠牲者が出てしまった。

 祖母の弟である青木次郎左衛門行秀が討ち死にしてしまった。

 未来に全く名の残っていない人の死を回避する手段などなく、どうしようもない事だとは思うが、少しショックを受ける。


 次郎左衛門の息子が元服した後、俺の長妹である菊との婚姻を結ぶ事が決まった。

 史実でも次郎左衛門の息子(次郎左衛門秀重)は妹と結婚しているので変わらないのだが。

 次郎左衛門秀重は本能寺の変の時、二条城での戦いで奇妙様と一緒に討ち死にしている。

 妹の為にも本能寺の変を起こさないように、若しくは、森家が巻き込まれないようにしないと!



「兄上!」


 叫び声を聞いて振り向くと、ウチの猛獣君が棒を振り上げて打ちかかってきているのが見えた。

 余裕を持って、於勝が振り上げている棒を掴み、出足払いを掛けると、べちゃっと弟が潰れるのが見えた。

 ちょっと可愛い…

 結構上手いこと決まったな。

 さすが学生時代に体育で習った柔道技だ。


「こら、於勝!不意討ちするのに声など出してはいかんぞ!」


 全く、態々相手に打ち込みを教えてどうするんだ。

 

「小太郎様、そうではなく、背後より襲いかかるのをお咎めください!」


 乳母の於立が文句を言ってくるが、お前の教育のせいじゃないの?って話だが…

 於立に任せると鬼武蔵ルートに行ってしまうのでは?という思いがあるので、逆の事をしているのだが、ここは於立の言が正しいような気がするのは、おそらく錯覚だろう。

 まあ、鬼武蔵となって欲しいわけではないが、そうなったとしても、もう少しだけでも常識というものを考えてくれればいいなぁ。

 実行しなくてもいい、考えてくれるだけでもいいから…というか生き延びてくれればいいから…

そしてオリキャラはいなくなった…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ