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討ち死になんて勘弁な  作者: 悠夜
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 43 永禄六年

予約投稿失敗した上に、違う話を投稿してしまった…お詫びにこれ…

 永禄六年(1563年)、俺は十二歳になったわけだが、まだ元服の話はない。

 そろそろ元服しても、ええんやで?

 史実での初陣は十九歳だが、元服の話は知らないな。


 毎年恒例の稽古は、岡田助右衛門(すけえもん)重善(しげよし)殿。

 小豆坂の七本槍の一人だ。

 結果は…昨年の岩室長門守殿に引き分けたのが知られているのか、微塵(みじん)も油断がなかったと言っておこう。

 助右衛門殿は、武勇だけでなく歌道にも通じており、師事をお願いしてみた。

 まあ、俺に才能などはないだろうが、後々に文化的交流で人脈を広げる助けになればいい。


 あっ、去年の岩室長門守殿との稽古の後、作ってみようと思っていた管槍は、試作はしてみたのだが、家中の評判がイマイチなので、しばらく封印します。

 実戦になったら使うかもしれないが…



 織田家は、清須から出来たばかりの小牧山城へと本拠を移して、美濃や犬山城に圧をかける。

 その後、犬山城を放置して、美濃の新加納(しんかのう)へと軍を進めたのだが、あの竹中半兵衛に、けちょんけちょんにやられてしまった。

 竹中半兵衛には、史実通り一色龍興との溝を深めてもらわないといけないので手は出さない。

 今年元服していれば、この新加納の戦いに参加していたかもしれない。

 負け戦に行かなくてよかったなー。


 三河では一向一揆が起こったらしい。

 ほどほどに頑張れ!元康くん!

 さて、何人か引き抜けないかな~。

 出奔する人などは後からでいいから、主家に帰参する奴らの一人くらいゲット出来ないかなぁ…

 どこかに伝手のある人はいただろうか?


 少し回り道にはなるが、堀権之助殿に頼んでみるか…


 真宗の僧である、堀権之助殿に三河の一揆衆との橋渡しを頼む。

 ターゲットは、本多正重、夏目吉信(よしのぶ)、渡辺守綱(もりつな)、蜂屋貞次(さだつぐ)あたりかな。

 でも本多正重は、槍が上手いらしいが、出奔が多いせいでスパイ説があるし、兄貴がアレだし…兄貴の方は、ウチの家風に合わなそうだしなぁ…

 俺的には、謀臣はウェルカムなんだが…


 まずは、乙部八兵衛に裏切られて、直ぐに捕らえられてしまう、夏目吉信だな。

 いきなりの難易度高めで、ある意味一番欲しい人材だな。


「では権之助殿、三河のこと宜しくお願いいたします」


「三河へ使いの者を出し、必ず文をお届けいたします」


と、快く引き受けてくれた。

 では、一番大切な工作の話をば。


「ところで、真宗と一向宗の分離工作は、上手くいきそうでしょうか?」


 すると、少し渋い顔をしながら、


「この辺りの寺はともかく、長島の願証寺や三河が近い為、なかなか思うようにはいかず、誠に申し訳ござらぬ」


と謝ってくる。

 やっぱりダメっぽいのかなぁ。

 織田家の支配地域では、なるべく一向宗の影響力を削いでおきたいのだが。


「王法為本の教えに背く輩など、直ぐにでも始末してしまいたいのですが…まあ、すぐにどうなるものでもないでしょう。織田の地で少しでも、一向衆の力が削がれればよいでしょう」


 まあ最悪、母上がスパイ容疑で処罰されなければ、それでいいか。

 親父を生き延びさせる以上、本願寺に情報を流している事を見逃してはくれないだろうし。

 史実で見逃してくれたのは、親父が討ち死にしてまで宇佐山城を守った功績があるからだろうしな。

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