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討ち死になんて勘弁な  作者: 悠夜
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 42 二ノ宮山【地図あり】

 そして六月、織田信清方の於久地城を攻め、攻略に失敗した。

 わかってたけど城主で家老の中島くん強っ!



 あっ、岩室長門守殿は、生き延びちゃいました。


 蟀谷(こめかみ)に槍を受けて死ぬはずだったのだが、何故か咄嗟(とっさ)(かわ)すことが出来たらしい。

 ダメ元で正月に蟀谷を狙って突きを入れたけど、役に立ったみたいだなぁ。

 さてこれで、少しは楽になってくれれば助かるのだがなぁ。

 親父の代わりに、宇佐山城の守将になってくれないかなぁ。



 さて、この於久地城攻略の失敗を受けて、殿は本拠地を清須から二ノ宮山に移すと宣言されたが、皆は反対しているらしい。

 街道から外れた田舎なので不便になるからかな?

 俺は多分、二ノ宮山にも小牧山(こまきやま)にも行かないだろうからどっちでもいいよ。

 いや、正月くらいは行かなければならないのかもしれないが、年に一回くらいなら構わないだろう。



 史実通りなら、最終的に小牧山に変更になるのだけど、それを態々(わざわざ)したり顔で指摘したりはしない。

 殿の思考を先読みして、ムッとされたり、ウザがられて目を付けられるのも嫌だからな。

 それに本気で二ノ宮山に城を建てたいのかもしれないし。

 皆に合わせておくのが無難だ。


 於久地城を守る家老の中島豊後守は、丹羽(にわ)五郎左衛門殿が調略する様に命じられたそうな。

 小牧山城が築城出来れば、臣従するのだろうし放置だな。


 俺は、織田信清のことは放っておいて、美濃攻めの準備をするべきかな?


 今、面倒な人は、犬山城の北にある宇留摩城の城主、大沢為康だろうか。

 木曽川を挟んでの犬山城と対岸にある城だから鬱陶(うっとう)しい。

 まあ今は一色と浅井が戦っているから、支援なんて出来ないだろうが。


 調略を掛けてはいるが、会って話は聞いてくれるのだが、己の武に自信があるのか結果は芳しくはない。

 そんな事をしているから、殿に危険視されて暗殺を仕掛けられたり、逃亡する羽目になったりするんだ。

 いずれ降伏するから放置でいいのかもしれないが、このまま放置すれば、秀吉の手柄になるのだろうか。

 しかし、後々の物流の事を考えると、金山から津島までの木曽川の流れは押さえておきたい。


 秀吉には悪いが、手柄は此方(こちら)で貰おう。

 嘘臭い秀吉の出世話だから、真実とは限らないだろうし。

 それよりも、木下藤吉郎や前田又左衛門殿に丹羽五郎左衛門殿を紹介してもらおうか。

 犬山方の城や美濃の猿啄(さるばみ)城の攻略、小牧山城の普請とこれから活躍するのは丹羽長秀だから、仲良くなっておきたいね。


挿絵(By みてみん)

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