36 四天王?
さて、少し暇になったので、新しい事を始めようかと思う。
一番受けがいいのは、やっぱり酒!
と言うことで、蒸留酒にチャレンジだ。 もう、九州で飲まれているという記録があるので、なんとかなるはず。
木桶と鍋を改造して蒸留した酒が溜まるように仕掛けをつくる。
籾殻と酒粕を鍋に入れて火を焚き、アルコール分を蒸発させる。
温度計がないので、別の鍋に水を入れて沸騰しないよう気を付ければいいか。
まあ、適当に。
品質が悪かろうが、効率が悪かろうが、まずは実物を造る。
その他の事は、あとからそれが専門である職人たちが考えればいい事だ。
俺の仕事じゃねぇんだよ!
俺、考える人。お前ら、作る人。
そうこうしている間に、北近江の浅井家と同盟を結ぶことになった。
六角家を相手にしている間、一色家の動きを止めてくれという事だろう。
浅井賢政は、名を長政に変え、時期を見て、織田家との婚姻をすることになった。
お市様が輿入れするのは、まだまだ先の話だけど。
後々面倒臭い事になる同盟なんだよな。
というより、織田家が結んだ同盟で、面倒臭くない同盟があっただろうか…
森家に新しい仲間が加わった。
尾藤源内重吉とその一家だ。
源内はもともと、信濃の小笠原家に仕えていたのだが、武田信玄に攻められ小笠原家は敗れて逃げ出し、源内も所領を失った。
次いで尾張岩倉の織田信安に仕えるが、そこでは、我らが殿である織田信長に攻められ、遠江の今川義元に仕えていた弟の所へ逃げていた。
しかし、今川義元が討たれ松平家康が独立し、きな臭くなったので子供を連れて知己であったウチの親父の所へやって来たようだ。
同じ織田信安に仕えていた堀尾、山内の存在もあるかもしれないが、史実でもウチに仕官している。
源内と長男の又八重房は、親父と共に志賀の陣で討ち死にしている。
親父と最期まで共に戦ってくれた大事な家臣だ。
大変よろしい!優遇してあげよう。
次男の甚右衛門重直は、誰もが知るあの有名な羽柴四天王のひとり、尾藤知宣だ。
甚右衛門は俺の家臣に貰っておこう。
やった~あの四天王の半数を手に入れた~嘘です、正直ビミョーです。秀吉はごめんね。
秀吉の時代には大名になっているし、九州征伐の時には軍監もやっているし、有能なんだろう。
まあ、最期はアレだったが…
秀吉の家臣を積極的に獲りに行く気は更々ないが、向こうからやって来たものを態々追い返して秀吉に渡してやる気はないので。
まあ、同じ四天王の神子田正治は、なんとなく性格的に合わない様な気がするから、そっちで我慢してね。
というか、もう殿の直臣だから手は出さないが正解なんだけど。
知将タイプの武将は欲しいんだけどな。
竹中半兵衛に後継者として指名される程の武将なのだが、自身の能力を鼻にかけ、身分の低い生まれの秀吉の事を主であるにも係わらず馬鹿にしているその性格がな…




