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討ち死になんて勘弁な  作者: 悠夜
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139 そろそろ裏切るかな?

 此方が広永城を落とした後、滝川彦右衛門殿も伊坂城を落としたと知らせが入る。

 そこで今後の方針を決める為、長門守殿、彦右衛門殿と俺の三人で一度集まる事にする。

 家臣達は広永城に残し、護衛の岸新右衛門、仙石新八郎、野中権之進の三人を連れて、伊坂城へ向かう。

 新八郎と権之進は剣の達人(予定)だから、こういう役目が向いているのかもな。

 いや、襲ってくる奴も槍くらい使うだろうから関係ないか…


「春日部氏を降し、これで少しは楽になりましたな」


 長門守殿は一息吐く。


「して、彦右衛門殿はこの後、如何致されるか?」


 合流して何処かを攻めるのか、またバラバラになって別々の場所を攻めるのか…


「先ずは伊坂城の戦にて、春日部氏と共に攻めてきた冨永氏や朝倉氏の始末を付けねばならぬ」


 ああ、冨永氏や朝倉氏に逃げられてしまったので、西へ始末しに行かないといけないのか。


「春日部氏が片が付き次第、逃げた冨永氏、朝倉氏を攻めようと思う」


 長門守殿は、それに頷きながら、


「では、某も片付き次第、赤堀氏を攻めるとしましょう」


 と、こちらは南東の赤堀氏を攻めるそうだ。

 という事は、俺も赤堀氏を攻めるんだな。

 まあ、それは良いとして、そろそろ六角氏が裏切りそうな時期に入ってきたんだよな。

 それとなく注意を促したいんだが、どうするか…


「ところで、某が調略の為に(よしみ)を結んでいる家より、六角家が何やら焦臭(きなくさ)いとの話がありました」


 実際、誼を結んでいる家は幾つかあるが、その家からは何の知らせもないけどね。

 何で知ってるんだとか、つっこまれたら嫌だし。


「ほう、それは?」


 彦右衛門殿が、先を話すよう促す。


「六角家と三好家が手を結ぶ動きがあるように御座る。三好家は修理大夫が亡くなり、新たな当主となったばかり。あの観音寺城での騒動を起こした右衛門督が、浅井と組むを良しとせず、新しい当主となった三好家と手を結ぶ事は充分に考えられましょう」


 俺の話に彦右衛門殿と長門守殿が顔を見合わせる。


「普通ならば、六角家が仇敵の三好家と手を結ぶなど考え辛いが…」


「しかし、あの右衛門督ならば、充分に考えられますな…」


 二人も可能性があり得ると考えてくれた様だ。

 しかし、右衛門督の名前の説得力は凄いな。

 どれだけ観音寺騒動が後を引いているのか。


「承知した。六角家の動きには充分留意致そう」


 二人に注意喚起出来たので、後の判断は二人に任せよう。



 赤堀氏攻略の打ち合わせは、後で長門守殿とやるとして、念のために戸田の家臣達に注意しておかないといけないか。


「新右衛門、お主は戸田の越後守に桑名の国人衆と長島の坊主から目を離すなと伝え、備えを怠るなと申し付けよ。万が一の場合は、内蔵助と次郎兵衛に兵を率いらせよ」


 岸新右衛門に、戸田の大叔父に警戒を促し、この為に留守番させていた斎藤内蔵助と稲田次郎兵衛に兵を任せる様に伝言を命じる。


(ただ)ちに戸田へ向かいまする。しかし、長島もに御座いますか?」


「願証寺は動かぬであろうが、(こら)える事が出来ぬ糞坊主が居るやも知れぬからな」


「はっ、承知致しました」


 これで戸田の領地の方は、何とかなるだろう。

 後の事は、内蔵助に任せる。

 新右衛門を送り出し、長門守殿と共に広永城へと戻る。



 広永城へ戻ると、直ぐに斎藤五郎左衛門と井上半右衛門を呼ぶ。


「五郎左衛門、お主は梅戸家へ向かい調略を進めよ。半右衛門は千種家だ」


 千種家の当主は観音寺騒動で殺された後藤賢豊の弟で、こちらの感触は良い。

 余程織田家が追い詰められでもしない限り、敵に回る事はないだろう。

 一方、梅戸家の方はイマイチだ。

 梅戸家の当主は、六角承禎の従弟にあたる。

 五郎左衛門の父は土岐頼芸で、母が六角承禎の妹なので、万が一の場合でも命が取られる事はないだろう。


 今、俺が打てる手は、それくらいかな?


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