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討ち死になんて勘弁な  作者: 悠夜
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 13 コタローくん漫遊記

 事件です!あの前田利家が、拾阿弥(じゅうあみ)って人を斬り殺して、織田家から出仕停止処分をうけました!

 知ってたけどね!そうなるの、知ってたけどね。


 親父と権六殿の取り成しで、切腹は回避できたけど、今は熱田の加藤順盛(よりもり)って人のところにいるらしい。

 今年、娘さんが生まれたばかりなのに、御愁傷様です。


 余談だが加藤順盛は、桶狭間の戦いの前に織田信長の放った渾身のギャグである「今日の戦に勝とう(加藤)」の加藤さんだ。まだ言ってないけど。


 前田利家といえば、ロリ…槍の又左の異名を持つ武将。

 是非とも稽古をつけてもらいたい。

 親父は、命の恩人の一人だし、多少の無理は聞いてくれるよね。


 ちなみに、生まれたばかりの娘さんの幸ちゃんは、親父の側室の種さんの甥っ子(兄の子)と結婚することになる。


 親父に勧誘の旅に出たいと言うとOKが出たので、再び旅に出ることになった。

 津島と熱田にも行っておきたいと言うと、ついでとばかりに、お使いを命じられてしまった。代わりに、津島と熱田で、人材を紹介して貰えるよう、根回ししてくれるらしい。

 他にも数人なら、連れて来ても大丈夫と言われたので、コースを決める。

 行かなければならない場所は、津島、熱田、下之一色村(しものいっしきむら)城に、時間に余裕があれば下社(しもやしろ)城だ。

 そして、この機会にぜひ手に入れておきたい人材が一人!

 でもこの人、近江誕生説もあるから、いるかどうかは運次第だな。

 村名からいえば、尾張だと思うんだけどなー。でも漢字なんかコロコロ変わるし、当てにならないんだけど。


 やって来ました、コタローくん漫遊記、木曽川下流編。

 今回は、舟で津島に寄ってから、熱田までの歩き。目的は、ショタ狩…青田刈りです。

 表向きな理由は、下之一色村城の前田与十郎(長定)殿へ、種さんの出産の報告だけど。


 他の家に仕えている人を引き抜くのは、禁止されているので、足軽や浪人、元服前の子供などの人材に限られる。

 大人を仕官させれば、金が懸かるが、子供なら安くすむ!

 まあ、本当に元服前の子供なんか連れていったら、ほぼ人さらいだからやらないと思うけど、元服後初陣前のギリギリのラインを狙えれば?

 来年は、桶狭間の戦いがあるから、米の値段やら何やら相場が上がって、儲けが増えるはず。たぶん。

 脳筋が多い森家に、ぜひ文官を!商売事を丸投げできるからな。

 商品開発にかまけてないで、未来の激戦を生き延びるために槍の腕前を鍛えなければ。

 周りから白い目でみられてしまうから。



 今回のお供は、武藤五郎右衛門兼友に新加入の稲田太郎左衛門植元、梶之助兄弟。


「五郎右衛門様、いい人がいればいいですね!」


 梶之助は、なんだか張り切っていた。

 なんでも仲間(犠牲者)は、多いほうがいいらしい。解せねー。


「そうだな、若の突飛な行動を押さえられるような者がいればよいな」


 うるさいな、それほど変なことはしてないだろ。

 便利使いしている五郎右衛門は、このままでは俺の傅役(もりやく)になりそうで、なんだか嫌だ。

 何処かで、捨ててこないと。


 まずは、津島の大橋清兵衛(重長)殿に会って、人を紹介してもらう。爺ちゃんの後妻も大橋氏の出だから、伝手はあるのだろう。


 誰を紹介されるかはわからないが、話は通してあるので、挨拶して、連れて帰ればいいだけだ。

 大橋重長は、信長の姉を妻にしている津島の顔だ。 早くから親信長を表明していて、信頼も厚い。

 きっといい人材か、若しくは津島にとって邪魔な人材を紹介してくれるだろう。

 誰が来るのかなー?そもそも知ってる人とは限らないか…

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