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【300万PV突破】不人気職の俺が貴族令嬢に転生して異世界で無双する話 ~武器使いの異世界冒険譚~  作者: 黴男
第一章 王都王宮編 前編

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side-03 ハロウィン

アイデアが浮かばないので丁度いいところに転がっていたハロウィンをネタにしました。

10月31日は何の日だろうか?

そう、ハロウィンである。…もっとも、休日でも無ければ高校生の俺には何の縁も無い…はずなのだが。

ところがどっこいそうでも無いのだ。

何故なら、俺がやっているオークストーリーオンライン…略してOSOではハロウィンイベントがあるからである!プレイヤー同士の交流を深める目的のイベントで、期間中はモンスターから専用のコインがドロップするようになり、そのドロップしたコインでモンスターの仮装を各パーツごとに交換できるというわけだ。

31日になると仮装して王都または帝都に滞在するとそこそこ美味しい経験値が貰えるのだが、

スケルトンの頭蓋骨帽子、スケルトンの骨服、スケルトンの骨靴下、スケルトンの骨ブーツ…と全てのパーツを統一するとその量が2倍になりそこそこからかなり美味しい経験値となるのだ。

というわけで…


「ハッピーハロウィン!」

「...ユカリさん、前から僕そういう空気苦手なんです」

「は、はっぴーはろうぃーん!」

「...ハッピーハロウィン」


と叫んで見たはいいが、ノリ良く反応してくれる人間はこのクランには居なかった。まあしょうがないか…

俺たちはクランに集合し、各自仮装をして集まっていた。

31日は余ったハロウィンコインが使える店もオープンするので、みんなで街を歩こうというのだ。

俺は吸血鬼セットを、シェロさんは人狼セットを、ヘルメスは…何だこれ?多分天使っぽくしたかったんだろうけどグリフォンセットを、ユキさんは…悪魔っ娘セットか。これ、結構デザイン凝ってるから購入の余地はあるな。

性別をランダムにしちゃったせいで男物を着ると違和感があるため、俺でもゲーム内なら女装できるのだ!…嬉しく無いが。

ちなみに毎日のコイン限度額1000枚を毎日集めていた俺は、31000枚…

吸血鬼セットを揃えるのに吸血鬼カチューシャ、吸血鬼服、吸血鬼靴下、吸血鬼ブーツで計1200枚を使用しているので、29800枚を持っている。

…というわけで、街に出ていこうかな!

ノリノリなのは俺だけで、他のメンバーは全く乗り気では無かったが、その時の俺は全く気づいてはいなかった。

-


◇◆◇


「おっ、このキャンディ可愛いな」

「そうですね!」

「.....................」


俺たちはハロウィンの飾り付けが為された街を歩く。

途中途中で、店に寄ってハロウィンアイテムを買い漁る。

と言っても、お菓子の類は食っても何の味もしない。

だが、大きな価値があるのだ。

俺が今手に取っている杖のような形のキャンディー、なんと物理攻撃力が25%も上がるのだ。しかも他の物理攻撃力バフアイテムと効果が重複可能で、非常にアイテムセットに組みやすいアイテムなのだ。....お、このクッキーはクリティカルダメージが15%上がる優れものだな。...........ん?この縞々のスティックキャンディは何だ...えっ!?オルク獲得率上昇!?...恐ろしい、こんなアイテムが眠っているなんて...

シェロさんもラインナップに興味津々でアイテムを買い漁っている。

俺は女子組を退屈させないよう話を続けているが、ガチ勢メンバーたちは既にトリップしてしまっている。ハロウィンボックスも売られていて、ランダムなアイテムが割安で5個手に入るらしい。うーん、買いだな。

俺がニヤニヤしながらハロウィンボックスをまとめ買いしていると、ヘルが話しかけてくる。


「ユカリさんはこのビスケットどう思いますか?かぼちゃの形をしてて可愛いと思うんですけど...」


そのかぼちゃビスケットは確か経験値獲得率上昇+0.5%だったかな?

もはや誤差である。...適当に返事しておくか。


「あー?うん、良いんじゃないか?リボンがついてて可愛いと思うぞ」

「あの、リボンなんて付いてませんよ...?」

「あれ?」

「もう!ユカリさんまでトリップしないでください!」


しまった、怒られてしまった...

何か拙かっただろうか。

俺が反省を胸に刻みながら買ったかぼちゃパイ(MP回復量上昇50%)を眺めていると、

それは突然何者かに奪われた。


「あっ!ダメ!駄目だよもふもふちゃん!」

「わふぅん....」


パイを奪ったのはどうやらユキさんのもふもふちゃんらしいな。

可愛いから許す!

俺はもふもふちゃんを撫でた。

気持ちよさそうに目を細めながら、もふもふちゃんは軽く鳴いた。




その後、トランス状態にしてシンクロ率100%状態のシェロ含め複数人を確認を取ったうえで放置して、女子組を率いて街を歩く。

女子組はそろそろ飽きたのか、つまらなさそうな面持ちであった。

これ以上拘束するのも可哀想かな、と思い俺は言った。


「そろそろ解散しようか。別にクランで活動しなくとも街にいれば経験値は貰えるし、いったん解散してまた夜集まろう...ん?」


ヘルメスが俺の前まで歩いてきた。

一体何だ...


「.......たのに」

「えっと...何?」

「ユカリさんに見てもらうために仮装して来たのに!」


ヘルメスはいきなりそう叫んだ。

便乗するように他の女子組も一斉に俺を糾弾した。


「私はユカリさんに服や化粧を褒めて貰いたかったのに!」

「ユカリさんったら街の装飾やアイテムのことばっかり!」

「...許さない!許さないんだから!」


.......いや、そう言われても。

リアルで年齢=彼女いない歴の俺に女性の気持ちを察しろと言われても無理だよ。

しかし、怒り狂う女子組を止めることは俺にはできず、仕方なく助っ人を呼ぶことにした。

特殊アイテムで呼ぶことによって、そいつは空より光と共に現れる。


「やぁユカリさん、僕の助けが.......ちょっと力になれそうにないね。僕は帰らせてもら...なんで足を掴むんだい?」

「逃がさんぞ」


俺が呼んだのは〈超越者〉の一人ロイ・サークスだ。知識と優れた戦術で敵を圧倒するプレイヤーなんだが、知人に頼まれると断れないという難儀な性格をしている。

というわけで、地獄の底まで付き合ってもらうぞ。


「僕は嫌だぁあああああああああ!」


ハロウィンの街に、ロイの断末魔が響き渡ったのだった。


ロイ君は王宮編の超重要人物だったりします。

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