side-? もう一人の転生者
ヘルメスさん視点のお話です。
出来れば感想を書いてほしいんですけど...
気になる点、いい点、悪い点、問題点。
客観的に見ておかしくならないよう書いていますが、
やっぱり他人の意見が知りたいです。
おかしい。
私はそう思った。
あの時別れたユカリさんが戻ってこない...。
◇ユカリ 〈武器使い〉-Lv857 オフライン:一週間前...
ユカリさんはいつまでもオンライン表示にならず、私やクランメンバーも訝しんでいた。
何かあったんじゃ....と誰もが思っていた。
本人にはその自覚はなかったが、ウェポンマスターで800レベル帯にいたユカリさんはかなり知名度があった。そんな彼女がいきなり居なくなったのだ。
それも、周囲に一切何も言わず。
私は最後に交わした、エインネックについての会話がカギとみて、様々な情報を漁ったが、ユカリさんがエインネックのソロ討伐に成功したことしかわからなかった。
失踪から既に一週間が経ち、サーバー内の意見では事故死、殺害、自殺の3つに絞られていた。...別に自殺するようなキャラじゃないと思うんだけどな、ユカリさんは.......
そういうわけで、今日も私たちはクランルームにて会議をしていた。
とりあえず、副クランマスターである〈弓使い〉のシェロさんが、集まってくる情報の取捨選択をしていた。
「今濃厚なのは、殺害だよね。確か、以前ユカリさんはリアルでストーカー被害に遭っていたはず。」
「リアルだけじゃなくて、オークストーリーでもされてましたよね。サブ垢で現れる度、通報で何とか潰してましたけど....」
「あの人ヤバいですよね、思考も発言も。ヤンデレって聞こえはいいですけど、ストーカーされるほうは堪ったもんじゃ無いですよねえ」
「ユーザーネームは何でしたっけ?」
「えーと、全部Harukaで統一だったはずだよ。まあ、今オンラインの奴に片っ端から聞くしかないな」
シェロさんはメニューを左手で素早く操作する。
するとメニューからウィンドウがポップし、フレンドリストが展開される。
私はユカリさんのメニューを見たことがないが、何故シェロさんのメニューが見れるのかと言えば、可視化設定にしてあるからであろう。
「ユカリさんの知名度は多分このサーバーで1,2を争うだろうね。それこそ数少ない〈超越者〉のアケミさんに並び立つだろう。」
シェロさんが挙げたアケミさんはユカリさんの師匠でもある凄い人だ。
レベル1000プレイヤーはレベル999の上限突破試練が地獄のような難易度ということもあり少なく、職業名ではなく〈超越者〉と呼ばれる。
「あ、アケミさんには話は通してある。ただ、彼女も何も知らないそうだ。...ったく、師匠にも言わずどこ行っちまったんだか」
会議は第七回目だが、まったく結論はまとまらず、
何時ものように無言で解散...かと思われたとき、クランに見慣れぬ人物が入ってきた。
「誰だ!?」
「あ、私はGMのカゲチと申します。現在行方不明の『ユカリ』ユーザーですが、運営への匿名の情報によると事故死...のようです」
「「「何ッ!?」」」
もっと詳しく聞かせろと、シェロさんはカゲチさんに詰め寄った。
あんなに感情的なシェロさんは見たことがない...
「匿名情報によれば、自分はユカリこと...他言無用ですよ?相原恭介さんの友人で、よく一緒にゲームをやっていたそうで、相原さんは先日原因不明の事故死で死亡しました」
「原因不明とは?」
「相原さんの死因は死体の損傷から見て確実に何かに激しく衝突された物とみていいのですが...左からぶつかられたそうで...」
「左?左なのがなんか変なの?」
「これは陰謀論のような話になってしまいますが、相原家の横はすぐ行き止まりらしく、仮にトラックなどが相原さんを轢いたとしても、充分に加速するためには最初からフルスロットルでもなければ勢いが足りません。...ですから、おかしいのですよ。」
「その情報が間違っている可能性は?」
「ありません。これは運営的に結構グレーゾーンなのでオフレコで願いたいのですが、アケミさんの他にも2人の〈超越者〉の方から圧力を掛けられまして、仕方なくその方とユカリさんの内部ユーザーデータを覗き見させて頂いたのですが...確定でした。」
「個人の内部データを.......まあ、いいでしょう。〈超越者〉は動画配信もしているので、騒がれると運営としても面倒臭いのでしょう?」
「はい。...今日のところはこれで終わりです。クランの方々以外にこの情報は箝口令を敷かせていただきます。ただ、個人で詳細を調べるのは勝手ですね。くれぐれもよろしくお願いいたします。」
それだけ言ってカゲチさんは消えた。
恐らくテレポートしたのだろう。
「............クランメンバー全員に告ぐ。ユカリさんに関する一切の外部との接触を禁ずる。破った者には個人的な制裁とクラン除名を言い渡す!」
「「「!?」」」
シェロさんは今までにないほど強い口調でそう言った。
どこか緩んでいたクランメンバー全員の空気が引き締まるのを私は感じた。
◇◆◇
その後、私はクランルームでゆっくりした後、どこか非現実的な気持ちで街を歩いた。
プレイヤーが集まるこの王都カーラマイアはどこか懐かしく楽しげな気分にさせてくれるが、今は歩くだけで気持ちが暗くなるのを感じていた。
私は角を曲がり、より人のいない場所へと進んだ。
これが間違いだった。
路地の奥深くで、私はログアウトしようとした。
やはりゲームの中では、どんなに周囲に人がいても落ち着けるものではなかった。
しかし...
「ログアウトできない!?なんで!?」
「ふぅ...やっと見つけたぞ」
後ろから声が聞こえ、私は振り返った。
そこには白い人がいた。
ただ、白いとしか表現できない。プレイヤー名は表示されていない。
銀髪、白い瞳、白い肌、白い服を身に纏った男は言った。
「はぁはぁ、お前が...様に纏わりつく気持ちの悪いウジ虫とやらかっ」
「あなたがハルカなの!?」
私が叫ぶと、男はにやりと笑い、叫んだ。
「雑魚に語る名など無いわ!死ねぇ!」
そして、私は...
ノータイムで放たれた謎の白い攻撃に全く対処できず、そのまま意識が飛んだ。
恐らく、死んだのだろう。
オークストーリーでHPが0になっても、気絶することはないから.....
目覚めると、そこは知らない天井であった。
…….というか天蓋?
私は天蓋ベッドに寝かされていた。
「....ここどこ?」
月明かりに照らされて、部屋の中はよく見えた。
私の狭い寝室とは比べ物にならないくらい広く、
そしてとても豪華だ。
調度品も凄く大量にあるし、アニメでしか見たことないようなドレッサーなどが置いてある。
「...........全く前後の関係性がつかめないんだけど...」
もしかして、ゲーム内なのかと思いメニューを開くと、普通に開くことができた。
ただ...
「ログアウト項目が消えてる...」
ただそれだけが不安で、私はとりあえず行動を起こすことにした。
とりあえず、ベッドから出て、外へ...
そうしようとしたとき、ドアが開いて高身長の美男子が入ってきた。
美男子は私の姿を見て、驚いた風に言った。
「姫様、お目覚めになられましたか?」
はい?
私はショックで再び気絶した。
次回から王都王宮編が始まります。
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