SEP-03 対決!ハンスvsユカリ‼︎
シュナの話を書こうと思ったら書きかけのスペシャルエピソードがあったので出します
多分ここ最近で1番暑苦しい戦闘です
よく晴れたある日…
俺はハンス解放団にいた。
理由は単純。
俺は先の戦いで解放団の幹部と直属の部下たちをボコボコにした。
だが、それで納得しない残りの幹部とハンスが言うにはバカども…つまり
戦闘に参加できなかった残りの団員達を納得させるため俺はハンスと戦わねばならない様だ。
「というわけでよろしく頼む」
「ああ、精々楽しませてくれよ」
俺はハンスとそう挨拶を交わし、互いに広間の端に移動する。
◇◆◇
「行くぞ!」
「かかってこいや…オラアアアアアアアア!」
俺が開戦の合図を言うが早いか、
ハンスが咆哮を放った。
全身の筋肉が盛り上がり、服が弾け飛んだ。
シュバオオオオと全身からオーラが噴き出ている。
「クラフトウェポン!黒鋼拳!」
「どらああああああああ!」
「カウンターナックル!」
ハンスはドォン!とおおよそ人間が出せるような音ではない音を立てながら地面にヒビを入れるほどの力で地面を蹴り、こちらへと跳んだ。
勿論、拳を握りしめて。
俺はそれを軽くかわしてカウンターの一撃を叩き込む。
「がぁっ!?さすが姐御…やりますなッ!」
「ふん、当然だッ!」
殴られながらハンスは高速で蹴りを放ってきた。
俺はそれをかわしきれず、吹き飛ぶがエアースライドで無理やり体勢を立て直す。
前は色んな武器を使って勝負を付けたが、今は勝っても負けても別にいい。
出来る限りこのガントレットだけで勝負をつける!
「流星拳!」
「ぬおおおおおおお!?」
俺は〈拳闘士〉の三次スキルである流星拳を叩き込んだが、
ハンスは拳が届く前に大胸筋を盛り上がらせ、それらを全て弾きにやりと笑った。
ヤバい、ハンス思ってたより強い!
ゲーム時代にいなかったイレギュラーというだけで、こんなにも強いのか!
「こちらもスキルでいきますぞ!百連撃!」
「百連撃!」
ハンスの腕が速度を増し、俺へと連続の拳を放ってくる。
俺はそれを同じスキルで相殺しつつ、隙を探す。
そしてそれは直ぐに見つかる。
「そこだッ!」
「よくぞ見抜きましたな!流石は姐御!」
しかし一瞬隙に見えたのはフェイントだったようだ。
俺は伸ばした腕を掴まれそのまま壁へと放り投げられた。
「空転・跳躍」
「そんな技が!もっと見せてくださいですな!」
「ロケットナックル!」
「ごぼおお!?なんの!」
俺は壁を蹴りそこから相手に向かって突進するロケットナックルに繋げるが、ぶん殴られて吹っ飛ばされたハンスは空中で体勢を立て直し、しっかりと着地した。
こいつマジで規格外過ぎるだろ…
味方にできてよかったよ。
「流星拳!空転・跳躍!ロケットナックル!」
俺は流星拳を叩き込んで防御中のハンスにロケットナックルで突っ込む。
しかし、容易に弾かれた。…マジかよ
「ロケットアッパー!」
「はぁ!甘いですぞ…まさか効くと思っていたのですかな?姐御」
しかも、同じく〈拳闘士〉三次スキルであるロケットアッパーすらも、
ハンスは腕を組んで弾いた。
どうしよう…こいつ肉弾戦に強すぎる。
他の武器で攻撃するのが攻略法なんだろうけど…
最初にガントレットのみで倒すと言ったからには最後まで貫くぜ!
幸い防御が硬い相手になら丁度いい技がある。
「貫手!」
「がぼぉっ!さ、流石は姐御…防御を固める隙を狙って…!しかしこちらも、負けるわけには行きませんからな!」
「くっ!」
貫手は突き刺さり、ハンスに確かにダメージを与えたようだ。
しかし、ハンスが悶えたのは一瞬であった。俺は不可避の脚撃によって弾き飛ばされそうになる。
「エアーブリンク!」
「本気の本気ですぞ!ごおおおおおおおおあ!」
「!」
俺がエアーブリンクにてハンスの元へと戻ると、ハンスは全力を振り絞っているのか全身の筋肉を盛り上がらせながら俺に向かって強力な拳を放ってきた。
慌ててガントレットで受け止める。
ズドオォォン!
轟音が鳴り響き、拳と拳がぶつかり合う。否、それだけではない。
ハンスの方が力が強い!?
実は、普段はステータスに表示されていない領域…etcの先には
筋力:C
魔法力:B
俊敏:A
運:F
etc...
というゲーム時代には存在していなかったステータス領域があるのだが…
レベルアップで上昇しないようなのだ。
というわけで俺は筋力でハンスに負けているということか…!
しかも、なんかガントレットから不吉な音が…
ビキッ…バキッ…
「うわっ!?」
バガァッ!
ガントレットが砕け散った。
露わになる細腕。
まずい、このままじゃ押し負ける!
あと、腕が潰れる!
「空転・雷動!」
俺は稲妻を纏い後方へと跳ぶ。
抑えるものを無くしたハンスの拳は地面へと突き刺さり、
轟音と共に大きな亀裂や陥没、隆起といった破壊を引き起こした。
ひえぇ…あれまともに食らったら俺死ぬよね…?
「どおおおおおらああああああ!」
「ひぇっ!?来るなぁ、こっちに来るなぁ!」
そしてハンスは先ほどと同じく地面にヒビを作るような程の力を込めて大地を蹴り、こちらへと向かってきた。
「クラフトウェポン!オリハルコンフィスト!」
もう手加減はしない!
というか手加減してたらこっちが死ぬ。こいつなら今の全力をぶつけても多分死なないだろ!
「エアナックル!」
「がああああああ!」
俺はエアナックルで一時的にハンスを引き離し、〈拳闘士〉三次スキルのロマン砲の詠唱を開始する。しかし、再びしっかりと体勢を立て直し着地したハンスがこちらへと向かってくる。………あんまりやりたくは無いが、このスキルは大きく叫べば叫ぶほど詠唱時間が短くなる仕様だったはず…
「どおおおおらあああああああああああ!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
ハンスと俺の咆哮が重なる。
そして俺の詠唱が終わったので、躊躇なく発動する。
「伝承拳…神龍の腕!!」
俺の腕先から重低音を立てながら光り輝く龍の鱗に包まれた腕が出現する。
さあ、後はこれでハンスをぶん殴れば…
「行くぞおおお!ファイナル神龍パンチ!」
「こおおおおおおおおい!」
そして俺はハンスを神龍パンチで殴り付け…
あまりの威力の高さにハンスは声すら上げず吹き飛ばされ、
広間の天井を吹っ飛ばして上へと消えていった。
あれは空の果てまで行ったかもしれない…
後日、この戦いは映像記録魔石に記録されて解放団中に配布され、
俺のことをハンスより強い姐御と崇拝する者が量産され、ハンスと一緒に頭を抱えることになることを、ボコボコにした解放団広間と天井の修理費について考えていた俺はまだ知らなかった…
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