Ep-56 今後の方針
VSアラドは2回戦目でしっかり描写したいのでカットします。
アラドのセリフで察してください。
ユカリは基本苦戦しているような素振りですが本気を出せば基本一撃で済みます。
殺さないように手加減しているだけです。
(22/06/03)アラドが謎発言をしていたので修正。
翌日。
俺は仲間たちに昨晩あったことを話した。
「アラド?長身の男っぽい奴でアラドっつったら...【黒牙】のアラドじゃねえか?」
「この学院の卒業生よね...なんでユカリに勝負を挑んできたのかしら」
「分からないけど、俺の想像的にはユカリの噂を聞きつけてきたとか———」
「まあ十中八九陰謀関連だろうな」
まあそうだよね
クレルの話も一応ありそうだが...
そもそも俺は個人でのギルドランクは持っていないし、
俺の名前は裏以外ではあまり知られていないはずだ。
裏社会でも王都限定だしな。
「アラドは王都で活動してるの?」
「いや、シュナの出身地方のカーラマイア南端アスランドで活動していたはずだよ」
「じゃあクレルの説は無いね」
「なんでだ!?」
「カーラマイアの南端からわざわざ倒しに来るほど私に価値はないよ」
「南端とはなんだ!俺の実家だぞ!?」
「あ、そうだっけ?」
「酷え!?」
どうやらシュナとクレルの出身地で活動していた冒険者らしい。
じゃあ俺のためにわざわざ来るとも思えないな。
陰謀路線で考えようか...
「もし陰謀だとして、私を排除すると何かアラドにとって良いことがあるのかな?」
「さあな…もしかすると倒した相手の能力を吸収する剣とか持ってるんじゃねえか?」
「あのねクレル、冒険者といえどもルールはあるのよ。人殺しは普通に犯罪だから」
「そうだぞ。だからそれは無いにしても…俺の方は、学院関連かな。聞けばユカリはアスキー理事長からあまり飛ばすなと忠告されたそうじゃないか。アスキー理事長の言う通り、この学院は王国中の権力が渦巻く伏魔殿。君が狙われるのも不思議な話じゃ無い。継承権は低いとはいえ王族すらも通う学院だ。自分の進路を邪魔するかもしれない芽は摘んでおくのが貴族としての常識だからね」
「アレックスさん…とても理に適った説明ですわ」
「アレックス、見直したわ…」
アレックス、やっぱり王都の貴族だけあるわ…
凄く理に適った説明で俺は疑問が氷解していくのを感じた。
では、俺が目立たないようにするにはどうすればいいか。
次の議題はそれだ。
「じゃあ、私が目立たないようにするにはどうしたらいいと思う?」
「いや、無理だろ」
「無理よ」
「無理だね」
「無理ですわ」
「途中からの参加ですまないが、貴様は何をやっても目立つ」
俺が「どうすれば目立たず活動できるか」を提案したところ、その場にいた全員と、俺の質問だけ聞いたようで途中から入ってきたリンドヴルムにも否定された。
なんだと!俺はやればできる女だぞ!
「無理だったらどうすればいいの?」
「決まってンだろ、公的に保護される目立つ奴になっちまえば良いんだ。生徒会長でも、風紀委員長でも、なれればの話だが学院長にもな」
「クレル…あんた、たまにはいいこと言うじゃない!」
「なるほど、人間より考えたな。自分自身を守る力が足りなければ、仲間に守ってもらうのもまた一手…つまりそれを拡大し、王と同じく守られる立場へと登ればいいというわけか」
「では、方針は決まったな。もうすぐ行われる定期テストで上位に登り、生徒からの印象を良くしつつ、次の生徒会長になろう」
「アレックス、それは流石に無理だよ。生徒会長なんて出来ない」
「なんだ、気付いてなかったのか?君が時折見せる厳しさや優しさは、この学院に無いものだ。少なくとも今の生徒会長には無いものだね。」
今の生徒会長って誰だっけな…?
授業聞いて飯食って小テスト全問正解して休日はクラン活動みたいな日々を過ごしていたから、クラス外についての知識が意外と無い俺だった…
「今の生徒会長はメリア。メリアは生徒に優しい生徒会ってんで立候補して見事生徒会長になったけど…仕事は全部任せっきりで裏でこそこそなんかやってるって噂が絶えないぜ…おっと、大声でこんなこと言ってると俺も、会長の悪口を言って消された奴らと同じ運命かもな」
「メリアは可愛いんだけど性格悪いんだよね。後、格下には優しいけど目は優しく無いわね。内心何を思ってるのやら…」
「メリア会長は…黒い噂が絶えない。もっとも、その噂のソースだった生徒は退学、停学、行方不明…と言ったところだね」
「メリアさんはとても不自然な方と聞きますわ。前前前回からずっと生徒会長をやっておられるのですけれど、立候補した時はそれまで何一つ目立つ要素も無かったのにいきなり票が集まったりと…」
「メリアとはあの嘘女のことか?あの女が我に挨拶してきた時、我のスキルの一つが反応したな。嘘の塊のような女であったぞ」
メリア、最悪だな…
ここまで悪評が集まってるなら、俺が頑張れば逆転できるかな?
◇◆◇
その頃、学院4階の会議室にて…
傷だらけになったアラドがメリアに手当てを受けていた。
「まったく、いきなり帰ってきたと思えばそんな傷だらけで…」
「すまない、奴の能力を過小評価していた…アレは、人間という枠に収まらぬ怪物だ」
メリアの適当な手当てを受け時折痛そうに顔を歪めながら、
アラドはユカリの恐ろしさを語った。
「奴は俺を逃げられぬ空間に押し込め、俺が10年修行しても使えないような一撃で勝負を付けに来た。そして、俺がそれを決死の覚悟で弾くと、今度は王都を軽々と破滅に導けるような大魔法を連続で放ってきた。何とかそれらをいなし、俺が奴の前に立つと…奴は、奴は面倒臭そうに息を吐き、訳の分からない一撃を放ってきたっ!アレのせいで俺は全身から血を噴き出させ瀕死まで至った。…ここまでだ。気がつくと俺は学院の周囲の森林に転がされていた。瀕死の傷もここまで治ったが…正直しばらくは奴に仕掛けたくは無い」
「そんなにですか!?上級冒険者のアラドさんをそう言わせるんだから相当に強いってことよね…」
「ああ。奴の能力を多少はこの魔剣で解析できた。それを元に対策を練ろうと思う…いいな、《出資者》?」
傷の手当てが全て終わり包帯と絆創膏だらけになったアラドが、ぎこちない動きで顔を上げて呟くと、その先に座る男が応じた。
「良いでしょう。しかし、アラドが失敗したことでこちらの計画も多少は予測されてしまったかもしれません。アラド、傷が治り次第一旦故郷へと帰り、何か王都まで伝わるような功績を上げなさい」
「了解した。」
「アラドさん、新陳代謝凄いね。その傷も3日くらいで治っちゃうんでしょ?」
「イヤ、今回ばかりは心臓にまで傷を負ったので完治に1週間ほど要する…グハッ」
アラドは突如吐血した。
慌ててメリアが介抱に入る。
それを見ながら、《出資者》はユカリ・フォールの行った「正体不明の攻撃」について考えていた。
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