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【300万PV突破】不人気職の俺が貴族令嬢に転生して異世界で無双する話 ~武器使いの異世界冒険譚~  作者: 黴男
第一章 王都学院編

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Ep-52 決着、そして後片付け

ハンスの戦闘回は今度投稿します。

「クリムゾン・スラストォ!」


深紅の一撃が床を削り融かしながら突き進み、ルドルフに突き刺さる。

いや、正確にはルドルフはナイフ一本でクリムゾン・スラストの一撃を受け止めたのだ。

まあ、これは予想済みだ。彼にはむしろこれくらいやってのけてもらわないと負けてた俺が不憫だ。


「ぐおおおおお....がぁッ!」


おや?クリムゾン・スラストを受け止めきれずに受け流したか。

だが、その反動で腕をやったのかな?

ちょっと痛そうだ。


「...何故仕掛けてこない」

「痛みが引くまで待ってあげようかなと」

「ふざけるのもここまででやすぜッ!!」


俺が答えるや否や、ルドルフは立ち上がり神速で俺へと肉薄する。

そして同じくらいの速度でナイフを振るってきた。


「クラフトウェポン、ロングレイピア!」


俺はそれを細長剣で受け止める。

もう刃の打ち合いは勘弁だからな...

これで終わらせてもらう。


「カウンタースラッシュ!」

「なッ!?」


俺はそのままスキルで長細剣をナイフごと押し返し、ルドルフを空中へと跳ね上げる。

そして...


「エッジ!」

「クラフトウェポン、慈愛の聖書。スキルセットチェンジ、セットヒーラー...」


もう一人いた斧の男...フィアスを倒しこちらに向かってきていたエッジに〈治癒術師〉のスキルを使ってもらう。その名は、「アンチデッド」。死亡を防ぐ高位魔術だ。

数十日前に試しに使ってみたらクールダウンが15日だったのでそうそう使えない。

これで死なないはずなので...


「フェニックスライクスラッシュ!」

「ぐあああああああああああああああああああああ!」


俺は何の躊躇もなく不死鳥のような炎の斬撃で、

ルドルフを燃やし尽くしたのだった。




俺は気づいていなかったのだが(エッジは気づいていた)俺とルドルフ、エッジとフィアスとの戦いを気絶せずに観察していた奴がいるようで、なにやら魔石をこちらにかざし、魔石が砕けるのを見て驚いていたらしい。

なんなんだ...


◇◆◇


すっかり静まり返った部屋で、俺とエッジは後片付けをしていた。

俺は回復をぶっ倒れた奴らにかけ、エッジはそいつらを起こさないように慎重に積みあげていた。

しばらくするとエッジは非戦闘時は自分がいる理由は無いとか理由をつけて俺の影へと戻った。それとほぼ同時に、バン!とドアを開けてハンスが飛び込んでくる。


「お前ら!ユカリ姐御に手を出す———...もう終わっていたか」

「おう。楽勝だったぜ」

「そ、それはそれは...1人でこれだけの数を?」


実は楽勝でも何でもなかったのだが...

うーん、これって2人と数えるべきなんだろうか。エッジは俺の影だから実質1人でいいのかな?


「ハンス、この程度あたいが1人で片付けられないとでも?」

「い、いえ!決してそんなことは...」

「いーや、分かってるぜあたいには」


ハンスも恐らくここに来るまでは俺がボコボコにされて床に転がされてるのを想像しただろうな。俺もスキルと魔法と影が無かったらギリギリだったはずだ。

それに、アケミ先輩の言葉も助けになった。

ゲームでは”痛み”を感じることがなかったし、この世界でもゲームの時の経験を生かしてダメージを受けることはほとんどなかった。そういう意味では、ルドルフはオークストーリーのプレイヤーを技術だけで圧倒できる凄まじい存在ってことだな。


「それよりハンス、あそこで伸びてるルドルフって奴は一体どういう奴なんだ?少し骨が折れたぞ」

「あ、姐御...ルドルフを知らないんですかい...」

「ん?有名なのか?」

「...姐御はそういう人でございやすか...ルドルフは《落城の傭兵》と呼ばれていた傭兵ですな。聞けばたった一人で帝国の砦を攻略したそうですぜ」


1人で!?オークストーリーのプレイヤーでも無理だ。

そういうイベントの敵はプレイヤーのレベルに応じて強くなるので、レベル差のあるイベントをやっても1人じゃ砦は無理だな...

味方NPCの兵士とか冒険者とかがいればともかく。


「一人で...そりゃあ凄まじいな...で、なんでそんな凄いのがこんなところに?」

「”こんなところ”とは、ハンス解放団も舐められたものですな...まあ、姐御にかかれば...この通りだったわけですが」


いや、結構強かったよ?

下っ端はともかく、ルドルフを除いた幹部...イルマ、カイ、ノーラ、フィアス。

カイとノーラは出てきてはいなかったが、イルマとフィアスの手ごわさは充分実感した。

イルマは強い力もスキルも無いが、運と技術だけはあるようで俺の攻撃を受けても気絶せず、動けはしなかったが鑑定石を使って俺を見て、断片的に情報を得たらしい。

この時点で充分に密偵としては優秀だ。いかなる状況でも情報収集を欠かさないその姿勢は尊敬に値する。それに、フィアス。

俺は鑑定石を持っていないのでフィアスの強さはわからないが、あれはヤバい。

見ただけでは強さがわからず、弱そうな振る舞いで相手に油断させつつ神速でケリを付けようとする。それを躱されれば今のが全力だと言ってササっと逃げる。

この解放団...ヤバい奴しかいなくないか?

本来のゲームには無かったはずだが、ただのチンピラ集団ではない奴らの集まりだ。

こいつらを放置してたら、いざという局面でイレギュラーとなったかもしれない。


「いや、油断していたらあたいもやられてておかしくない。良く集めたな、こんな優秀な奴ら...」

「何、各地で盗賊や傭兵崩れの賊として暴れていた奴らをこの拳で叩きのめして、それが集まってできただけの組織ですぞ。」


おい、何だそれは。

何かいつの間にか格闘漫画になってきたような気がするぞ。

俺は思わず突っ込みたくなったが、好奇心が勝ってしまった。


「フィアスはどこかの国の戦士だったようですが、何らかの切欠で切り捨てられ、盗賊として生計を立てていたところを俺がこの拳で部下ともども叩き潰して仲間にしましたな」


ひいっ!?

この団長さん武闘派過ぎるだろ。

それについて行っちゃうフィアス一行も相当に脳筋だなあ...


「ルドルフは傭兵崩れの賊でして、誰も止められず暴れていましたが、俺との5日に渡る戦いの末、仲間にしましてなあ...」

「5日も戦ったのか」

「はいですな。何しろ強敵だったもので」


うーーーーーん。

この団長の実力、凄い気になる。

だが、消耗しきった今では全力も出せない。

いつかは戦ってるところを見てみたいが、今日のところは退散するとしよう。


「ハンス、あたいは帰るから...片付け頼めるか?」

「当たり前ですな。何も気にせずお帰りくださいですぞ」


片付けはハンスがやってくれるらしい。

イルマとルドルフには回復を掛けそこなったので、きっと証人として話してくれるだろう。

多分。俺は、行きと同じで傷一つない体を動かし寮へと帰還した。


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