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【300万PV突破】不人気職の俺が貴族令嬢に転生して異世界で無双する話 ~武器使いの異世界冒険譚~  作者: 黴男
第一章 王都学院編

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Ep-33 広がる噂と交戦

仮面の女、誰だろうなー

一体誰なんだろうなー

「生徒傷害事件?」


俺はクレルとの話で、そう言った噂が立っていることを教えてもらった。

何でも、最近校舎内に通り魔が出没していて、1人で行動している生徒は襲われる、と言った内容の噂だ。実際、バラバラな学年、組の生徒が何人か休んでいるらしく、学校側も何らかの対策を練っているであろうと言うものだ。

その件について俺は、アスキーに尋ねてみることにした。


「アスキー、生徒傷害事件の事なんだけど…」

「おっと姐御、ここは少し人が多いですぞ...校舎裏へ行きましょう」


アスキーにその件について尋ねようとすると、アスキーは口に指をあてて、校舎裏の方を指さしてそう言った。アスキーもお飾りの理事長とは言え、学校関係者だ。

この場での発言は学院全体の方針と捉えられてもおかしくはない。

そういうわけで俺たちは、校舎裏で話すことにした。


◇◆◇


「学院側としては、静観するしか無いのです...」

「ふうん。生徒が何人も大怪我を負っているのに調査すらしないの?」

「調査しようにも狙われる生徒や場所、時間帯も不明。さらには学院全体の警備システムにも反応なし、侵入者探査結界にも反応なしとくれば、どこから調べていいか分からぬのも必至かと。学院ではどうしようもありませんな...しかし、数日後王宮から騎士団が警備に派遣されるようですな」


アスキー、ただの成金貴族かと思っていたら、意外とまともなんだよな...

権力に溺れなかったらきっと優秀な理事長として尊敬を集めていたに違いない。

なにせ、しっかりと筋が通っていて、私見を挟みつつ正確に学院の方針を伝えるとは。

頭の回転が速すぎる。


「わかった。アスキー、ありがとう」

「いえいえ。これも尊敬すべき姐御のためならば...」


そして忠誠心も騎士並みだ。

舎弟みたいな仲間のなり方をしたのに、忠誠心が山より高いのはなんでなんだ...


「じゃあね、アスキー」

「ははっ」


とりあえず、次の情報元に話を聞こうとアスキーと別れることにして、

廊下を歩き始めた俺だったが...


「————ッ!」


急に殺気を感じた。

しかし、俺に向けられたものではない。

直後。


「ぐああああああああああっ!」

「アスキー!?」


アスキーの悲鳴が廊下中に響き渡った。

慌てて元来た道を駆け戻ると、そこでは血塗れで床に横たわるアスキーと、

その前に立つ仮面を被った女の姿だった。

その髪は翡翠色で、全身に黒い霧のようなローブを羽織っている。

そして、最も特徴的なのが...両手に持つ刀。

左手に持つ刀はどこにでもありそうな普通の刀なのに対し、

右手に持つ刀は全体的に黒く、刀身に赤い線が幾つも走っている。


「誰だ、お前は!」

「.......」


俺がその女に向かって叫ぶと、女は無言で斬りかかってきた。


「ビルドウェポン、炎竜刀!」


キィン!


俺はしっかりと首筋を狙って打ち込まれる刀を間一髪で呼び出した刀で防ぎ、

反撃を繰り出す。しかし謎の女はそれらを容易くかわし、肉薄してくる。


「うおおおおおおお!炎竜化ァ!」


炎竜刀の武器スキルである炎竜化で全身を炎で覆い、謎の女の接近を防ぐ。

しかし、炎竜化すらも一時しのぎでしかなかった。


「..........鎌鼬(かまいたち)


女は構えを取ると、何かを詠唱した。

直後、俺は風を感じた。

気づけば俺を守る炎は風によって吹き散らされていた。

炎が散るのは一瞬だけ。

だが、その一瞬に女は全てをかけてきた。


「.........命斬」


一瞬で俺に近づいた女は、

両刀をクロスさせて同じく謎のスキルを使用し、

俺の命を確実に刈ろうとしてきた。


「させるか!カウンターッ!」

「.......!...ァースライド」


俺の放ったトリックスターソードマスターの職業スキル、カウンターの危険性を

即座に察知した女はエアースライドを使って避けたようだ。

よくやる。


「スキルセットチェンジ!セットサムライ!」


こうなったら学院が吹き飛ぼうが関係ない、こっちも大技を使わせてもらおう。

侍のスキルで一番でかいやつをぶっ放してやる。


「天裂破断・十文字斬り!」


そう叫んだ瞬間、校舎の廊下を十字状に斬撃が襲う。

窓ガラスはすべて吹き飛び、壁はぱっくりと割れ、天井と床もすぱりと切れ込みができる。

無論それの軌道上にいた女も無事ではないわけで...


「..........!」


胸と手足から血を噴き出してになって床へと倒れ伏した。

なんとか首が切れるのは回避したらしい。


「さあ、もう動けないだろ?大人しく...ッ!?」

「...........」


無言であった仮面の女だったが、急にその仮面が怪しく光りだした。

すると、全身の傷が治っていき、ローブも修復された。

そして無傷となった女は...そのまま逃げ出した。


「あっ、待て...いや、アスキーが先か」


俺もそれを追おうとしたが、今は防衛戦であって狩りではない。

地面に倒れたまま動かないアスキーを治療するのが先だ。


「ビルドウェポン、治癒術師の魔導書、スキルセットチェンジ、ヒーラーメイジ」


俺は〈回復魔術師(ヒーラーメイジ)〉の今使える最大スキルを全力で使う。


「ミドル・ヒール!」


すると、アスキーの傷がすべて治癒していく。

しかし、彼の顔色は全く良くならない。それは俺の不安を助長した。

如何に迷惑な舎弟でも、ゲーム時代はNPCだったとしても、この世界では1つの命だ。

彼を失うのは、人間として辛くて当たり前だ。その気持ちを失ったらきっと俺は、人間ではなくなってしまうだろうから。

早く目覚めてくれ....


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