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【300万PV突破】不人気職の俺が貴族令嬢に転生して異世界で無双する話 ~武器使いの異世界冒険譚~  作者: 黴男
第一章 王都学院編

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Ep-25 進む陰謀

土日に投稿しないと宣言したのを堂々と破っていくスタイル

時はホームルーム。

...数学?知らないよ。

話聞いてたら眠くなってきて気づいたら授業が終わっていた。

これは不可抗力だ。


「これで今日の授業は終わりだ。だが、気を緩めることなく校則をしっかり守って寮まで帰るように」


先生が棒読みで終わりの口上を述べる。

多分何年も毎日同じことを言っているから棒読みになってしまうんだろうな。


「あ、そうそうユカリ、お前理事長に呼ばれてるみたいだが...何かあったのか?」

「げっ!?」


そこで先生が、俺に向かって爆弾をぶん投げてきた。

そういえばアスキーのことをすっかり忘れていた。あいつは魔法学院のお飾り理事長だったな。しかし周りは、それを勘違いしたらしく、


「ユカリ、まさかお前、理事長とそんな関係だったのか...?」

「嘘ですわよね!?まさか、えんこ———」

「わーっ、待って!違うから!理事長とはたまたま行きの飛行船で...」


理事長と関係があってそれで学院に入れたなどと勘違いされてはたまらない。

俺は前世も今世も純潔だ!


「飛竜の群れとレッサーワイヴァーンを倒してアスキー理事長たちを助けただけで...」

「「「「「「はああああああああ!?」」」」」


しまった、飛竜の群れとレッサーワイヴァーンを倒すのは”普通”の女の子じゃない!

それどころか、”非常識”をすっ飛ばして”人外”の領域である。

俺は慌ててごまかす。


「べ、別に私だけで倒したわけじゃないから!飛行船に乗ってた人たちの力も借りたんだって....」

「それは違いますぞ!」


俺が何とか飛行船に乗っていたみんなと力を合わせて飛竜の群れとレッサーワイヴァーンを倒したという感動のでっち上げ話を話そうとした瞬間、ドアがバアン!と音を立てて開き、アスキーが入ってきた。


「なななな、何でここに!?」

「不遜にも呼びつけてしまって申し訳ありませぬな。少しばかり用事が...しかも不穏なものが」

「そうなんだ。で、私の話が違うってどういうことかな?まさか裏切らないよね?」

「は、ははっ!先ほどの話は本当ですぞ!」

「ね?」


俺が何とかごまかすと、皆はなんとか誤魔化されたようで、一斉に黙った。

しかし、男子の一人が沈黙を破って言った。


「でもよ、理事長があいつにへこへこしてるってことはさ、あの理事長が尊敬する理由があるってことだろ?」

「あの、とは何ですか?ユーリ君。一般生徒が理事長たる私を敬称で呼ばないとはどういうことですか?それに、私の尊敬するお方を”あいつ”呼ばわりとは。担任、ユーリ君は退学です。」

「お、お待ちください!アスキー様!どうか御赦しを!」

「アスキー!いい加減にしろ!」


担任が土下座して許しを請い、それにキレた俺はアスキーを思い切りチョップした。

こいつって何でこんなに沸点が低いんだろう?

貴族様だからかな?


「ぶべらっ!?」

「なんでいつもいつも!そう短気なんだよ!人生損ばっかだぞ!」

「ず、ずいまぜんでしだぁぁあ!」

「分かりゃいいんだよ分かれば。」

「あ、姉御ォォォォ!」


ユーリが青ざめ、担任が土下座し、貴族が泣き、それを踏む俺。カオスなその中で、

シュナが呟いた。


「これ、どういう状況?」


◇◆◇


「それで、話って何?」

「簡単ですな。姉御、少し活躍しすぎたようですな」


それから数時間後、俺とアスキーは学院3階の廊下で話していた。

アスキーは先ほどの時とは違い、厳しい顔で忠言した。


「まず、先日の飛竜討伐、この件は嘘だと思われていましたが、飛竜と下等翼竜(レッサーワイヴァーン)の死骸が飛行ルート上で調査隊によって発見されたようですな。王宮が飛竜と下等翼竜(レッサーワイヴァーン)を1人で倒した姉御に目を付けました。俺も同行していたので、姉御について聞かれましたが、何とか誤魔化しました。」

「ふーむ、まあ時間の問題だったしね。んで、もう一つは?」

「おお、大して気にも留めないとは。もう一つは、やはりこの学院ですな。やはり天下の魔法学院でも、権力の場ですからな。ドロドロとした陰謀がそこかしこに渦巻いているようですからな。で、そこに姉御が初日から飛ばすものですからな...姉御、常に背後に用心なさっていただけますかな?」

「善処するよ」


どうやら、俺は王宮と学園上層部の両方につけ狙われているらしい。

アスキーは、今までそういった話には微塵も興味がなかったが、俺の名が出たことで地獄耳を発揮し、たまたま俺をどう害するか計画していた上層部たちの話を聞いていたのだそうだ。その方法は、


「暗殺、服毒、事故死、冤罪、脅迫、デマ流し、嫌がらせ...とまあ、レパートリーに富んでいますなあ。」

「まあ半分くらいは効果ないけどな。やっぱ致命傷になりうるのは冤罪、脅迫、デマ流しくらいか。」


俺は嫌がらせしたくてもできない能力を持っているからな。

常に効果時間の長い職業固有バフを自分にかけているし、職業固有のパッシブスキルを何個も展開している。暗殺、服毒、事故死も特に意味がないだろう。トラックに衝突されても破壊されるのはトラック側だろうな。

だが、用心に越したことはないだろう。そう心に決めて俺は、アスキーと別れて寮へと戻った。


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