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【300万PV突破】不人気職の俺が貴族令嬢に転生して異世界で無双する話 ~武器使いの異世界冒険譚~  作者: 黴男
第一章 王都王宮編 前編

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side-S6 感じろ闇の力!ダークロードバット進化!

タイトルはデジ◯ンっぽくしてみました。

今、伝説は進化する…とかいつか言わせてみたいな。

是非とも感想をお願いします!

(12/30)名前は「アーシー」にした

の文面を変更。やっぱり思いつきで書くもんじゃ無いですね。

とある日。

俺は執務室にいた。

メリアが持ってきてくれたお茶を飲みつつ、今まで放置されていた資料や契約書に目を通す。護衛のはずのクレルはよくもそんな退屈な作業を何時間もやってられるなとうんざりした顔で出ていった。

本当はこんなもの放ってアラドとともにクラン活動をしたいのだが...

クランのランクもDまで上がったし、そろそろクランマスターの俺も参加しないとまずいよなあ...

にしても、思わぬ拾い物だな。

アラドが協力してくれるおかげでクランのランクや仲間達の実力も徐々に上がってきている。最近は新技も覚えたようで、攻略不可能と言われていたダンジョンの階層を破ったとか風の噂で聞いた。当然モテモテらしいが、本人は悉く話を断っているらしい。

冒険者なんて不安定な職業だからこそ、安易に関係を他人と持てないんだろうな。

さて、この辺で切り上げて昼飯でも食いに行くか...

そう思い、俺は立ち上がった。


「うわっ!?」


ただ立ち上がっただけのはずなのに、俺はそのまま吹っ飛び、天井に激突した。

痛ってえ......

一体、何が起きたんだ?

俺ががれきをどけようとすると、軽く押したつもりがそのまま吹っ飛んで行ってしまう。

そのまま俺は落下する形で地面へと降り立ったのだが...


ズボッ!


硬い石の床が、着地の衝撃で砕けた。

しばらく掘り進み、そこで止まった。


「.....これは、拙いかもしれないな」


全く未知の攻撃にさらされていると見ていいだろう。

俺はメニューをチェックする。


「はぁ!?」


そして、驚愕した。

何と、全てのステータスが50倍近くになっていたのだ。

一体何が起きた!?

慌ててメニューを漁る。


「これが原因か!」


ダンジョンの項目が輝いている。

慌てて管理画面を開くと、


『おめでとうございます、ガルナ縦貫大洞窟を制圧しました』


ガルナ大洞窟って言ったらレベル800クラスの大ダンジョンじゃねーか!

この世界だと平均が何レベルかは知らないが、そんなもん占拠したらそりゃステータスもおかしくなるわな!

俺は慌ててダンジョン管理画面を閉じ、その足でダンジョンへとテレポートした。


◇◆◇


俺がダンジョン内に転移すると、ダンジョン内は静まり返っていた。

相変わらずここのダンジョンは人がいないな。

まあ、ダークロードバットが入ってきたどっかのBランク冒険者を惨殺してしまったらしいので、今は危険すぎるということで封鎖されている。

その時、人間は殺すなって言ったよな?と全力で脅したら、


「すすすすす、すいませんでしたあああああっ!Bランクと聞いて警戒していたのですが、予想以上に弱くて...」


ああ、まあ......入口にいる可愛いスライム君ですら、種族名はグランスライム、レベルは平均で3200...手加減だけじゃレベル30か40くらいのBランク冒険者なんて一撃死である。

しょうがないので、ダークロードバットに言って1階付近は低レベルエリアとなった。

それでも溢れ出るマナのせいで良質な鉱石や、特殊な薬草などが取れるので挑戦者は相次ぎ、2階に行って即死...というのが2,3件も繰り返されたので、遂にダンジョンの入り口に壁が築かれ封鎖に至った。

封鎖に落ち着いたのも、有志による討伐隊が2階層で虐殺され、途中で事態に気づいたダークロードバット....もう面倒くさいからクロでいいや。クロに生かして帰された複数人が決死の思いで報告したからであった。

しかし、他のダンジョンを攻略できるということは、手勢を外に出せる裏口をどこかに置いているのだろうな。

そんなことを考えていると、いつの間にか4階層まで来ていた。各種罠を避けつつ先に進む。


「あっ、マスター?マスターじゃないですか!」


突然声が掛かった。しかも上からだ。

ここは天井が高く、そこからコウモリが襲撃してくるエリア...兼キラーバットたちの住処だ。


「何が起きた?何で誰もいないんだ?」


俺は当然の疑問を口にした。

4階層まで罠しか稼働してないとは、いくら封鎖されているとはいえダンジョンとして失格だぞ...


「あれ?マスター、洞窟を一個我がダンジョンのものにしたのを知らないんですか?」

「知ってるけど、それとこれとは因果関係が分からないというか...」

「ああ、そうでした...マスターは知らないんでしたっけ」


どうやら、キラーバットの話によると、ダークロードバットはもう進化できるようで一段上に行けるのだが、大ダンジョンを最低1個は占拠してからでないとマスターに進化したことがばれた時分不相応だと怒られるのを恐れて大洞窟制圧まで進化しなかったそうだ。

キラーバットに俺の不調を伝えると、


「うーん......分かんないですけど、ダンジョンコアの化身の進化にはダンジョン全体の魔素が関係すると聞きます。ダークロードバット様が進化なされる今、一時的にマナや魔素の流れが変化して過剰量をマスターが受け取っているのだと思います」


このキラーバット頭いいな。

今度秘書にできないか打診してみるか...

つまりは、本来俺が受け取っているダンジョンの恩恵のステータスを一つの箱とすると、今は運送会社のミスで50箱が一気に届いたってことだな。


「どうすれば治る?」

「ダークロードバット様の進化が終了すればそのうち収まると思われます」

「じゃあ、案内してくれ」

「わっかりましたー」


俺はキラーバットの案内でクロの元へと向かう。

途中、何か作業をしている魔物を複数見た。

なんか兵器作ってないか?

魔導飛行船の魔導浮力場システムに似たものを作ってる奴もいた。

これ、どう考えても飛空挺だよな…

ダンジョン攻略にはそんなものまで必要なんだな。

…いや、暗黒帝王の天空牙城や天空島ダンジョンのような空に浮いているダンジョンなら必要か。

そんなことを考えながらいろんな部屋を通過する。

巨大な空洞となっている場所も通ったが、どう見ても飛空挺・魔導飛行船ドックですありがとうございました!魔物が真面目な顔つきで作業をしているのが面白かった。

全く、これで俺が死んだらこの世界は魔物に征服されるな。間違いなく。

そんなこんなで俺は一つの部屋の前に辿り着いた。


「ここは?」

「進化室です。個室と大部屋があり、全てオリハルコンでコーティングされたミスリルで作られています。進化の際に暴れたり、全身から破壊を撒き散らしたり、周囲のものを手当たり次第に貪る魔物もいますので…」

「クロ…ダークロードバットはどういう部類なんだ?」

「ダークロードバット様は…うーん、本人は周囲に瘴魔気を撒き散らすって言ってるんですよ」

「…進化まであとどれくらいなんだ?」

「分かんないですけど…おわぁっ!?」


キラーバットが困ったように言ったあと、俺の中から何かがごっそり持っていかれる感触と共に体の軽さが元に戻る。

同時にダンジョンが激しい振動に襲われる。

壁や天井が光る何かの紋様に覆われ、そして何事も無かったように元に戻る。

揺れは数十秒続き…

突如収まった。


「いてて…一体何が…?」

「あ、お前…」


なんと、キラーバットの姿が大きく変化していたのだ。

慌ててメニューで確認すると、もうキラーバットでは無かった。

アークバットという上位種に変化していた。

戦闘向きではない彼女でこれなのだから、きっと戦闘組はダークロードバットもしくは別の分岐に進化してるんだろうな…


「ッ!?」


突如、凄まじい魔力を進化室から感じた。

俺なんか簡単に死ぬ…と感じる凄まじい魔力はゆっくりと近づいてきて…


ガチャリ


「ふぁあ…感心ね。わざわざ迎えにわぁああ!?」


クロは俺を見て配下と勘違いしたのか、一瞬偉そうな態度を取ろうとして俺の正体に気付き大きい悲鳴を上げた。


「こここ、こんにちは…ほ、本日はお日柄もよく…」

「そんな戯言を聞きに来たんじゃない」

「そそそ、それでは一体、どんな恐ろしいご用事で…」

「なんで進化を黙っていた?」


お前が進化するのを黙っていたせいで俺は床を踏み抜き天井を破壊しと散々な目にあったんだぞ。

しかし、ダークロードバット改めナイトロードバットになった彼女は償いならなんでも出来る。そう、なんでも…


「そ、それには深い事情が…」

「一つ私の希望を聞いてくれれば、見逃してやってもいい」

「は、はい!なんでしょう…」

「ここにいるアークバット、貰ってもいいか?」

「どうぞどうぞ!」


そういうわけで、俺は持ってけドロボー感覚で有能な秘書を手に入れた。

名前はヒショーにした。

そのまま直ぐに帰ろうと思ったのだが、


「折角ですから、頑張って大きくしたダンジョンを見ていってください!」


とクロ改めナイトに懇願され、仕方なく見て回ることにした。

だが、施設が完全にSF映画の代物だった。

飛空挺・魔導飛行船のドックが東と北にそれぞれあり、基本的な作業を行う巨大工房が3つ、巨大な居住エリアが5つ存在していた。

いったいどこまで大きくなるのか、それは俺にもさっぱり分からない話であった。

だが、俺は自分の手にのしかかる責任の重さがまた重くなるのを感じた。

これほどの戦力を持っていながらダンジョンしか攻略しない勢力、魔改造ダンジョンの面々。彼らの首輪は俺が鎖を握っている。

だが俺が鎖を離したり、殺されて離さざるを得なかった時は…

その時が世界の終わりだろう。

俺はそんなことを感じながら執務室へヒショーと共に戻った。


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