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【300万PV突破】不人気職の俺が貴族令嬢に転生して異世界で無双する話 ~武器使いの異世界冒険譚~  作者: 黴男
第一章 王都王宮編 前編

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CEP 龍神伝01 竜戦士団結成

キャラクターエピソードを始めます。

サイドやSEPとは違って完全にそのキャラクターの視点です。

俺の名はリンドヴルム。

緋色の鱗を持つ、竜族の中で最も強い竜帝だ。

最も、俺が目指していたのは竜帝等ではない。その遥かな上...竜神へと届こうと努力していた。...だが、ある時俺は召喚され、こき使われた。

だが、その時無理矢理人間について調査をさせられた時、俺は真実を悟ったのだ。

自分だけが強くなるだけでは、何も遺らないのだ。

俺はその後の学院で、ゼインと言う生徒を舎弟にした時に同じことを思った。

そして、気づいたのだ。

竜族共はプライドが高く、教育効率が非常に悪い。更に、肉体自体の限界はないに等しいが、精神と魂の成長限界は意外にも早く来る。

ならば、人間を自分の手で育成すれば良いではないか。

そんな事情があって、俺はリンドヴルム竜戦士団を結成することにしたのだった。


「リンド様...俺たちを集めて、一体何をする気ですか?」

「そうだな...まずは死んでもらおうか」


一同に恐怖の表情が浮かんだ。

しまった、言葉が足りなかったか。

俺は精一杯微笑んで言った。


「すまない、言葉が足りぬようだな」

「ほっ...」

「死すら生ぬるい地獄のハチミツ授業の始まりだ」


一同の顔が凍り付いた。

まあ、良い反応だな。


◇◆◇


「まず、魔法とは何だ?」


俺はそう問いかけた。

誰もその問いには答えられないようだが、クレルとかいうユカリの仲間が拾ってきた、

魔法使いの女は答えられるようだ。答えたさそうに震えている。


「フィーナよ、答えてみよ」

「は、はい!魔法とは、魔力を介して発動する...神秘です!」

「神秘か......それでは、魔力とは何だ?」

「っ........」


流石にそれ以外は知らぬか。もしかするとフィーナが知らぬだけかも知れぬが、

一応俺は解説する。


「魔力とは、生物が魔素を取り込み、魔術に変換する効率が極めて良い形に変換されたものだ。」

「魔素....?」

「この大気中に満ちている...魔力の素だ。魔素はエネルギーから成っていて、それ以上は遡れぬ。」

「あの、エネルギーとは…?」

「この世界にはこの我でさえも全容の掴めない程の膨大なエネルギーに満ちている。どこでそれがどうなっているかは我も全くわからないが、世界のどこかでそのエネルギーは魔素に変換され、世界中に拡散されているようなのだ。」

「つまり…?」

「お前たちが魔力、魔素、エネルギーの使い方を学べばより強くなれると言うことだ」


人類も竜族も、気付いているものは少数だが、魔素になる前のエネルギーはある程度生物の意思で操れる。それを身に纏ったり、筋肉に浸透させることで身体強化を図れるのだ。…確かトーホウではこの技術は『闘気』と呼ばれていたはずだ。

帝国がトーホウに手出し出来ないのも、闘気によって宿屋の女ですら1人の兵を圧倒できるからだ。


「ゼイン、お前は魔法の才は全くと言って無い。筋肉馬鹿だな。」

「うっ…」

「何を落ち込んでいる?エネルギーを使うチャンスではないか」

「エネルギーを…?」


俺はゼイン以下魔法の才が無いと見た者達に、闘気の使い方をじっくりと教え込んだ。皆半信半疑だったが、ゼインが闘気を纏った拳で俺の出した硬岩を破壊したことで、本人以下全員が闘気を認識できたようだ。


「何だこれ、凄え…」

「これなら俺も、先輩を見返せるかも…!」

「待て。その力はあくまで自身の鍛錬のためのもの。闘気に頼らず、技術を伸ばすことに執心せよ」

「わ、分かった!分かったぜ兄貴!」


しっかりと釘を刺すのは忘れてはいけぬな。

力に溺れ、破滅するのは人間の…いや、竜族もまた同じである末路だからな。




次は魔力と魔素についてだ。

そもそも、魔素はそのまま使用するには魔法への変換効率が悪すぎる。

なので、魔力についての研究を進めようというのが魔族や人間の方針のようだ。

だが俺は知っている。竜族の吐息や咆哮は、魔素を使って放つということを。

ダンジョンに生きる魔物が何も食べずに生きていけるのも魔素を吸収しているからであるということを。


「お前達には竜術を覚えて貰う」

「竜術…?」

「硬き鱗、あらゆる生物を畏怖させる咆哮、山をも切り崩す爪、口より放たれる恐るべき吐息。これらは全て人間には無いものだ。だが、俺は数百年の試行錯誤を経て人間がそれを模倣することに特化した魔術を創り上げた。それが、竜術だ。」


竜術、それは5つの技を使うことのできる魔術だ。

魔力を表皮に凝縮することで多少の攻撃を跳ね返す擬似竜鱗を作り出す魔竜鎧、喉に魔力を流し叫ぶことで擬似的に咆哮を再現する竜鳴術、手の先に魔力で竜の爪を構成し武器として振るう竜爪撃、口を起点に魔法陣を構成し、魔素を変換した上で任意の属性を持たせた吐息として放つ竜息術。

そして、少々変わり種だが、竜の翼を魔力で作り出し、魔素を纏わせて飛行する魔竜翼がある。

全てを1人の人間が覚えることは不可能だが、こいつらならば俺の訓練を受けた上で一つか二つくらいならば使えるだろう。

それらを魔法組全員に伝えると、


「私たち、竜の力を使えるってこと?」

「空が飛べれば移動が楽になるね」

「竜の手を作り出すって、重いもの運ぶのにも使えるのかな?」

「俺はカッコいい炎を吐くんだ!」


と取らぬ狸の皮算用をしていた。

覚えられるかも判らぬのに、自分なら覚えられると信じられるところが、実に愚かだな。まあ、竜帝に喧嘩を売る時点で人間として相当に愚かではあるな。

その後、数時間で竜息術を習得した人間がいた。

何を隠そう、フィーナであった。こいつはどうやら碌な教育を受けなかった上、極端な自身への過小評価によって自身の才能に気付いていなかったようだ。ユカリが言うには魔法の杖から魔法弾を山なりに放つだけだったと言う。…実に勿体無い話だ。


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