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神の翼 ~黄金の翼の女神~ 転生したら男の子だった!  作者: 和(のどか)
第四章 伝説の勇者
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それは置いといて

 イダスは、グレンに付いて北の海の近くまで来ていた。


 イダスは、ポセイドン軍のオーラや戦場での殺気の空気を感じていた。

「ポセイドン軍の兵士はレベルが高いよな」


「まあなゼウスに次ぐ勢力を持ってるからな」


「ポセイドンは、有名だから入隊希望者が多そうだね」


「それにポセイドンは海だ!楽しそうだから色々な神が集まるだろ」


 グレンは、久々の戦いに興奮していた。

 イダスと千年振りに戦場に行く事になり楽しくなっていた。


 イダスもかなり腕が上がり自信がついていた。

 緊張をほぐすかのようにイダスはグレンと冗談混じりの会話を楽しんでいた。


「海か!いいよな」


「ゼウスの所ではアテナから小言を言われそうだからポセイドンの海の方が人気があるんじゃないか?」


 イダスもそう思った。

「まあ小言よりは、海の方がいいな」


「シーフードは上手いし、海水浴、海で女が水着!おまけに綺麗な人魚までいれば最高だろ!」


 イダスがグレンに聞いた。

「なあ人魚って魚臭いのかな?」


「何っ?」


「昔、子供の頃」


「子供の頃ってお前、転生して子供だろ」


「俺は、もう16だぜ」


「あまり変わらないだろ」


「まあ、それは置いといて」


 両手を、前にだして「それは置いといて」と荷物を隣に動かすような素振りをした。


「なんだそりゃ!?」


「魔女のイレイナがやってた」


「イレイナって誰だ?」


「それも置いといて」

 荷物を動かすジェスチャーをした。


「水族館にイルカのショーを見に行ったんだ!イルカが可愛いかったが魚臭かった!人魚は下半身が魚だから魚臭いのかな?」


「知らん?男の夢を壊すな!きっと魚臭くても臭いを消して女っぽいフェロモンが漂う香水をつけてる事を祈れ、それより人魚と鬼ごっこしてブラジャー取ってみたくないか?」


「俺、泳げない」


 会話をして歩いている所にポセイドン軍の殺気を感じた。


「イダス、気を引き締めろ

 とんでもねぇ奴がいきなり現れるかもしれないぞ」


「とんでもねぇ奴って?」


「将校クラスの奴らだ」


「いきなり将校が?」


「人間の戦争とは違う、人間は、弱い兵士や大事に思われてない奴等を先頭にたたせる、神の戦争は、強い奴が先頭をきって向かって来る!神の世界は、常に強い奴が一番偉く戦いを好む」


 ポセイドン軍の殺気にイダスや兵士達にも緊張感が走った。


 グレンが剣を抜いた。

「強い奴は、戦いを楽しむ

 大将クラスや名をあげようとする強え猛者が先頭をきって来るかもしれねぇ」


「ゲームの世界では、まず雑魚が来てからラスボスだろいきなり強い奴が来たら、ゲームオーバーでやる気なくなるぞ」


 ポセイドンが現れた。


 グレンの表情が変わった。

「何っ!?いきなりポセイドンだと!!」


 ポセイドンはアントリュースを殺す為黄金の翼の国へ近づこうとしていた。


 天界の果ての神々に気づかれないようオーラを弱め兵士に紛れこんでいた。


 黄金の翼の国の神殿に向かうところをグレンの軍と出会わせた。


 イダスも焦った。

「ちょっと待て…何でいきなりボスなんだ!!」


「イダス下がれ!」


 ポセイドンの兵士とグレンの兵士が戦い始めた。


 ポセイドンとグレンが戦いになった。


 何だこのオーラ!?

 海王の威厳!?

 レベルが違い過ぎる!!


 グレンは焦った。

 ポセイドン軍を蹴散らすつもりだったが、まさかいきなりポセイドンと戦う事になるとは思わなかった。


 とんでもないオーラだ!


 グレンが刺されて流血し倒れた。


 ポセイドンが、留めを刺しに来た。


「やべー!グレンさんが殺される!」


 イダスがグレンの前に立った。


「イダス!来るな!!」


 イダスは、震えながら剣をポセイドンに向けた。


 圧倒的に強い海王!全く歯がたたないのはわかっていたがグレンの危険を感じ体が動いた。


「相手は、ポセイドンだ!死んじまったら蘇生どころか転生だってわからねぇんだぞ、まだお前には早い」


「友達助けるのに早いも遅いもないだろ、成長するまで待ってられるかバカヤロウ」


 バカヤロウ!?その言葉でグレンは、千年前のイダスの顔が浮かんだ。


「イダス!!」


 周りの神達が驚いた顔をした。


「あいつ何者だ!?」


「軍神グレンをバカヤロウって!普通は言えねぇだろ」


「とんでもねぇ猛者だな」


 その会話がイダスの耳に入った。


 誤解だ、グレンさんにバカヤロウなんて言うわけないだろ!脅えてる自分にバカヤロウって言って気合入れたんだけど・・・生きてたら後で謝ろう・・・


 ポセイドンに剣を向け睨み付けた。


「何だ、人間が俺に挑むだと」


 イダスは、あまりにも次元が、違うオーラを感じた。


「なんだ!このオーラ!!敵うわけねぇじゃねぇか!!」


 イダスは、死を予感し震えた。


 手足が動かなくなり硬直した。


 俺は、何も出来ずに死ぬのか?


 このまま終わりたくねぇ!!


 体が恐怖で震え動かなくなったが、怒りと気合で一歩足を踏み出した。


 イダスから透き通るような綺麗な青白いオーラが出た。


 イダスに異変が起きた。


 そのオーラでポセイドンはイダスの姿が見えなくなった。


「あいつ、何処に消えた!?」


 ポセイドンに俺の姿が見えない!?


 まっいっか


 死ね~~~!!


 ピキッ!


 ポセイドンのオーラに微かな亀裂が入り、イダスの剣がポセイドンに刺さった。


 血が飛び散った。


 イダスも驚いた。

 何が起きたんだ!偶然!?まぐれ!?奇跡!?

 何でもいいや!


「ポセイドン様が刺された」

 ポセイドン軍の兵士達が驚きの顔になった。


 グレンの兵士達も驚いた。


 誰もがポセイドンを刺すなど想像出来なかった。


 ポセイドンが激怒した。


 完全に油断していた。

 相手が人間だったのでまさか刺されるとは思わず無防備だった。


 怒りにより巨大な殺気のオーラを放った。


 ポセイドンの巨大なオーラでイダスは、恐怖で完全に体が動かなくなった。


 クソッ!ここまでか?

 俺にしては上出来だ!


 友達を見捨てなかったんだ!

 イダスは微笑んだ。


 ポセイドンがイダスに三つ叉の槍で刺しかかった。

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