表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神の翼 ~黄金の翼の女神~ 転生したら男の子だった!  作者: 和(のどか)
第四章 伝説の勇者
90/348

人間の愛

 パネース神殿に奏を連れて行った。


 アルテミスとニンキも同行した。


「お父さん!奏よ」


「お初にお目にかかります!パネース様」


 奏は、堂々としていた。


 ニンキの目が大きくなった。


 奏、パネース様の前で何であんなに堂々としていられるの!?

 パネース様を怒らせないでよね!


 パネースがニンキを睨んだ。


 ニンキは、しまったと思った。


 パネースは心が読める。

 何も考えないようにしようと思った。


 パネースが奏の心を読んだ。


 こいつ神だ!何故人間になっている!?

 パネースは奏の心の優しさがわかり驚いた。


 奏がパネースを見た。

 似てるアントリュウスにそっくり!


 奏は、アントリュウスを見た。


 本当の親子ね!アントリュウス・・・


 奏は、微笑ながら涙を流してアントリュウスに抱き着いた。


「よかったね!お父さんに会えて」


「奏!?」


 奏は幼い頃、戦争で両親を失っている。


 神の記憶を封印して人間に生まれ変わった。

 もし、神の力を封印しなければ幼いとき戦争で両親を助けることができたのではないか・・・


 幼い頃優しかった両親との思い出が次々と頭に浮かんだ。


 勇気なんかよりも大切な優しかった両親を失った事を悔やんだ。


 私は、間違っていたのか?


 だけど人間にならなければ両親に出会う事もなかった・・・


 答えが出なかった。


 もう一度パネースとアントリュウスの顔を見た。


 二人があまりにも似ていることで幼い頃優しかった父と母の思い出が更に頭に浮かび両親に対しての悲しみがより深くなった。


 アントリュウスは、父親と幸せになってほしかった。


「お父さんを大事にするのよ」


「うん、わかった」


 パネースは、奏がアントリュウスに本心で言ってる事がわかった。


 それと、奏が人間の愛を知った神であることに気づいた。


 奏は1,500年続いた長い旅を終わらせる事にした。


 神の力を封印していなければ両親を失わずにすんだという思いと優しかった両親の思い出を忘れたくなかった。


 奏は、勇気を手に入れることは出来なかったが人間の愛を手に入れた。


 旅を終わらせ愛を持つ者を助ける神になることを決意した。


 奏の涙が、原初の神の心を動かした。


 パネースが20メートル程の巨大な槍を摑んだ。


 槍を持って庭園に向かった。


 原初の神のオーラを注ぎ天界の始まりと天界の果ての国境の結界に向けて投げられた。


 凄まじいオーラを秘めた槍が唸りを上げて結界の上空に突き刺さった。


 空が、割れた。


 ガイアの怒りの声が天界の大地から響きわたった。 


「パネース!地球を破滅させるつもりか?」


「気が変わった、子供達に委ねる事にした」


 原初の神達は、この会話に耳を傾けた。


 原初の神達は、この戦争に一切手を貸さない、神と人間による支配権をかけた戦いを見守る事となった。


「アントリュウス!死ぬな、死ぬと千年は会えなくなる」


「死なないわよ、戦争が終わったらいっぱい遊ぶんだから、ねっ、アルテミス」


 奏がアントリュウスに言った。「どんなに忙しくても週に一度は、お父さんに会いに来るのよ」


 その言葉でパネースが奏を気に入りパネース神殿で修行をすることになった。


 アントリュウスは、奏に会いたかったから週に一度帰って来る事にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ