亀裂の入った景色
レニイは、イダスの近くまで来た。
キュレアの騎士団にも負傷者がいたが押していた。
イダスを見た!
「バカヤロウ!そいつとは戦うなっていっただろ」
イダスとアテナの側近の神が1対1で戦っていた。
レニイが、助太刀に入ろうとした。
そこにキュレアがやって来た。
「何だ!さっき、戦いのオーラを感じて急いで駆けつけたがもう終わりそうだな」
「キュレア様!イダスが!!」
「ああ!面白い所が見られるな」
「面白い・・・助けないんですか?」
「イダスなら大丈夫だろ」
「イダスがあの神に勝てると言うんですか?」
「何だレニイあの二人の戦ってる所を見てイダスが負ける所が見えてるのか?俺には、イダスが勝つ所が見えてる!まっ危なくなったら助けるけどなその必要はないだろ」
「アテナの側近ですよ!!」
レニイが二人を見た。
敵のオーラの方が圧倒的に大きかった。
「どう見てもイダスに勝ち目はないです!あれでどうしてイダスが勝てると言うんですか?」
「構えだよ!あの側近、どんなに強い神の力があっても当たらなければ意味がない、あの構えならイダスの剣のスピードの方が速い、どんなに強くても斬られる前に斬ったやつが勝つ」
「ですが速くても神の防御のオーラは斬れませんよ」
「自分より圧倒的に強い奴に勝つ伝説の勇者の剣技、イダスが今使って戦っているやつだ!あいつ何処で覚えたんだ?」
イダスは、敵の神のオーラの強さを感じ戦い方を変えた。
いつもは、剣をしっかり持ち力いっぱい振った。
力と力でぶつかり合ったら俺には、勝ち目がない
自分より力の強い奴を倒すには、剣のスピードと威力増すために加速させる姉さんの剣、アントリュウスも使っていた。
女の剣術だと思って使わなかった。
奏が、頭に浮かんだ。
違う!姉さんの剣を、使わなかったのは、姉さんの真似をしていては姉さんを越えられないと思っていたからだ。
俺が、姉さんより強くなって姉さんを守りたかった。
だけど俺はこれからも、姉さんの剣を使う、姉さんを越える剣術ができるまでは
こいつは姉さんの剣術で倒す!!
レニイがイダスを見た。
敵の剣が斬りかかってきたが、イダスは剣をぶつけず剣を合わせながら引き、受け流した。
その瞬間斬りかかった。
「何だあの剣術!?それに速い」
ピキッ!と音がした。
その音で、キュレアはイダスの勝ちを確信した。
「勝ったな!」
レニイはイダスが剣を振ったときの音が気になった。
イダスの剣のスピードが速く側近の神の鎧に剣で斬られた大きな跡が残った。
側近の神の体から大量の血が噴き出した。
イダスは、間合いをとった。
呪いのオーラを剣に込めて加速して突きさしアテナの側近に留めを刺した。
「あいつキュレア様と戦ったときは、こんな剣技を見せなかった!それになんだあの音!?」
「あいつは、今、仲間を助けたいと必死だったんだよ、仲間を助けるには勝つしかない今あいつは、自分より強い奴を倒そうとして出した伝説の勇者が使っていた剣技だ」
キュレアの顔つきが変わった。
キュレアが剣を振った。
ピキッ! 景色に亀裂が入った。
あいつ!空気を斬るまでになったか!
レニイが驚いた。
伝説の勇者は、空気だけでなく音まで斬ったぞ!
いずれあいつなる斬れるだろう
レニイは、呆然とした。
「あいつ!本当に勝っちまった!」
キュレアが、アテナ軍の所へ寄って行った。
キュレアの巨大なオーラにアテナ軍が動揺した。
「おい!どうする勇者キュレアだ」
「戦っても勝てるわけないだろ」
キュレアが、アテナ軍の兵士に言った。
「せっかく来たんだ、アテナを出せ!ぶっ殺してやる」
アテナ軍の生き残った兵士達が周りを見た。
アテナ軍の兵士の死体が散乱していた。
アテナ軍は、キュレアの巨大なオーラを感じ脅えて撤退した。
レニイがキュレアに改めて挨拶した。
「キュレア様に来ていただけるとは思いませんでしたよ」
「話しは後だこれだけの数の鬼の神達がいる、アテナ軍に大軍を連れてこられたら全員守るのは難しい!戻るぞ」
キュレアが指揮をとり黄金の翼の国へ急いで戻る事にした。
結界の近くに来た。
「おいアシュレイ!これだけの鬼の神がいるんだ、大丈夫なのか?暗い所に近づいたら闇の世界に引き込まれるだろ!」
「大丈夫だよメジェンドに手伝ってもらえば」
「メジェンドって?」
「何言ってるの?僕のとなりにずーと一緒にいるじゃない」
レニイが気づいた。
アシュレイのとなりにメジェンドがいた。
いつからいたんだ!?
アシュレイが爆炎魔法の炎の中にいたとき隣でメジェンドが防御オーラを放ち炎から守っていたが業火の神とレニイは気づいていなかった。




