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神の翼 ~黄金の翼の女神~ 転生したら男の子だった!  作者: 和(のどか)
第四章 伝説の勇者
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伝説の勇者

 天界の果ては決戦の準備に入った。


 キュレアが総大将となり、主力の軍と騎士団に招集をかけ黄金の翼の国で待機させた。


 アシュレイとイダスは、鬼の神達を迎えに行く事になり準備をしていた。


 黄金の翼の国では、天界の果ての将校や騎士、猛者が集まり街のいたるところにいた。


 騎士や兵士達が些細な事から喧嘩をしないよう警備の神達もかなりの人数が警戒にあたり、街には緊迫した空気が溢れていた。


 キュレアは、黄金の翼の神殿にいた。

 

 いよいよゼウス軍との戦いが始まる!

 勝つしかないな!


 あの勇者今どこにいるんだ?


 伝説の勇者との昔の会話を思い出していた。


「なあキュレア、勇気って知ってるか?」


「勇気?聞いた事があります!確か人間が持ってるという物ですね」


「私は勇気を知りたい!そして勇気を持ってみたい」


 伝説の勇者は楽しそうに話しをしだした。


「人間の女は、男に比べて腕力が弱い、人間の女の騎士は剣を振るスピードを速くして男の騎士を吹っ飛ばすそうだ!自分より強い奴をスピードと遠心力を使って倒す、勇気とそれを手に入れたら爽快だろ!」


「勇気という物は人間が持っている物、神では手に入らないのではありませんか?」


「そうだ!神では手に入らない!だから私は人間になり勇気を手に入れるまで何回死んでも人間に蘇り勇気を手に入れようと思っている」


 今、どこにいる?


 人間になったのか?


 それともゼウスの所じゃないだろうな?


 キュレアは、伝説の勇者を尊敬していた。


 伝説の勇者とは、剣術で試合はしてみたいが、戦場で殺し合いはしたくないな



 キュレアはレニイを部屋へ呼び出した。


「レニイ!騎士団を引き連れてイダス達の護衛をしてくれ」


「我々がイダスにですか!?随分イダスをかってるようですが人間にそれ程、期待していいものですか?」


「人間を舐めないほうがいい俺が憧れた伝説の勇者は、人間の強さに興味を持っていた」


「人間の強さ!?」


「その勇者は人間になりたがっていた!イダスは伝説の勇者に似ている!イダスが伝説の勇者の生まれ変わりかと思ったが違うな」


「その勇者の名前は、何と言うんですか?」


「奏だ!勇者 奏」


「奏って!?聞いたことはありますがあまりにも凄い話しばかり聞くので作り話かと思っていました!実在したのですね!」


 あの当時、勇者奏を知らない神は、いなかった、1,500年前から姿を見た者はいない、今では伝説になっている


「近いうちに現れるだろう!これだけ大きな支配権をかけた戦争だ」


「奏という名前は人間の女みたいな名前ですね」


「人間の女の騎士に興味を持っていたから奏という人間の名前に改名したと言っていた」


「人間の女の騎士に!?」


「その勇者は、人間の女騎士に生まれ変わりたいと言っていた」


「神が人間に?わざわざ弱い人間になって生きるなんて・・・勇気は見つけられるかどうかわからない物なのに」


「あの勇者だったら勇気を手に入れる為だったらに人間になってるかもしれない!」


 1,500年前、勇者奏は、神である記憶を封印して人間となり勇気を求める修行をする事にした。


 自分が神だと知って生まれ変わっては神の力に甘えてしまい勇気を持つ事が出来ない。


 腕力が弱い女が強い男に勝つ努力、弱いという恐怖を乗り越えて男を倒す、それに挑み勇気を得る修行を求めた。


 勇気を手に入れるまでは何度死んでも人間に転生する、勇気を手に入れるまでは神には戻らないという神にとっては過酷な修行を選んだ。



 イダス達にレニイとキュレアの騎士団が付き添う事になった。



 結界の近くをゼウス軍の襲撃に備え厳重に大勢の兵を配置した。


 天界の果てでは国々でもゼウス軍との戦闘準備を整えていた。


 アントリュウスが蘇り、神の翼とパネース軍の援軍の朗報に天界の果ての士気が高まった。


 ゼウス軍を倒し、手柄を立て新たな神の歴史に名を残そうと猛者達も気合いが入っていた。


「戦闘の準備が整ったわね!あとは、奏を迎えに行って早くお父さんに紹介しないと!!戦争が始まってお父さんが参加したら地球かなくなっちゃうわ」


 ゼウスの結界を破る為、黄金の翼の国にパネース軍も来た。


 ニンキが、知恵の書を開き結界の破り方を指示した。


 天界の果ての神々によりゼウスの結界は破られ黄金の翼の国とフローラの国が繋がった。


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