原初の神の審判
アントリュウスは、天界の果ての守り神となり、キュレアがアントリュウスの副官となった。
天界の果てにいた神達のなかには、アントリュウスを慕って黄金の翼の国へ移住を希望する者が増えた。
黄金の翼の国は、五万の神が住む大国になった。
「そろそろ着くわよ!アントリュウス」
パネース神殿に着いた。
大勢の神達がアントリュウスを出迎えた。
ニンキが天界の果てのオーラとパネース神殿の大きさに驚いた。
黄金の翼の国の神殿よりもはるかに巨大な神殿だった。
「凄~い!原初の神のオーラを浴びてる国って想像を越えてるわね!」
銀の翼の三神が挨拶にきた。
ミカエルがアントリュウスに頭を下げた。
「姫様!転生おめでとうございます!」
ガブリエルとラファエルが頭を下げた。
「みんな久しぶりね!お父さん、元気?」
「はい!お元気です!アントリュウス様をお待ちしております」
ミカエルがアントリュウスをパネースの所に案内した。
神殿の中の通路も広く天井もかなり高かった。
ニンキがパネースを見て驚いた。
顔がアントリュウスとそっくりだった。
身長が五メートル程あり、顔が女性、胸が膨らんでいたが声が男だった。
大きな黄金の翼を持ち、男と女の両方の体を持っていた。
ニンキがパネースの体の大きさを見て、この神殿が何故ここまで大きいのか納得した。
「アントリュウス!ようやく帰ってきたな」
「久しぶり!お父さんに会いたかったわよ」
「おっ、そうか!じゃあ今夜は、一緒に風呂に入ろう」
「入らないわよ」
何?この人間くさい会話、アントリュウスのこと可愛いくてしょうがないって感じね!凄い親バカみたい!
プッ!と笑った。
「親バカ!はっきり言う奴だなそこの加護!」
「えっ!ウソ私の声聞こえるの?」
アントリュウスがニンキに言った。
「お父さん、心が読めるのよ」
「ちょっと~っ!!アントリュウス!!それを先に言いなさいよ~!」
ニンキは、慌ててパネースに謝った。
「パネ~ス様!申し訳ありません~!大変失礼を致しましたぁ~~~!」
「そこの加護、別に怒ってないから安心しろ!お前、体がほしいのか?」
「はっ、はい~~っ!」
ニンキは、パネースを前で緊張した。
「前の肉体は、誰に消滅させられた?」
「ゼ、ゼ、ゼウスです!」
「まあ!大丈夫だろたいした呪いは、かかってないから復活させられるだろ」
ニンキが、その言葉に大喜びした。
こんなに簡単に復活させられるだろと言われるとは思っていなかった。
パネースがアントリュウスを気にしていた。
「ゼウスの奴、厄介な呪いをかけたな!!」
アルテミスがパネースに聞いた。
「厄介というのはどういう事ですか?」
「呪いを何重にもかけている下手に呪いをとこうとすれば蘇る前の翼のオーラに傷がつく、下手をすれば傷だらけの翼になるかもしれない」
「解けないのですか?」
「とりあえず見て見よう!アントリュウス、今晩は、一緒に風呂に入ろう!」
「入らないわよ!何故一緒にお風呂に入らないといけないのよ」
「一緒に風呂に入ると私のやる気がかなり上昇する」
「子供の体を治すのにやる気が出る出ないは、ないでしょ」
「そうじゃなくて一緒に風呂に入りたい!」
千年前、パネースに子供が出来た。
生まれたら一緒にお風呂に入る事を楽しみにしていた。
だが、アントリュウスは、卵の中で人間界に興味を持ち、卵のまま人間界に遊びに行ってしまった。
パネース達は、その事を家出と言っていた。
そして成長して天界の果てに来たアントリュウスは、一緒に風呂に入ってくれなかった。
アントリュウスが死に今度蘇ったら一緒に風呂に入ることを楽しみにしていたが、天界ではなく人間界で生まれた。
そして今日、久しぶりの再会だった。
「アントリュウス、その呪いをとくのは今は、やめたほうがいい!無理に呪いを解こうとすれば翼に傷がつく!傷ついた翼では、神の力が半減する、だが私が他の方法で直してやる」
「他の方法!?どうやって治すの?」
「私がゼウスを殺して!奴の魂を使って呪いを解除する」
ニンキがその言葉に焦った!原初の神が直接戦うって!?
地球が崩壊するするじゃない?
アントリュウスの顔色が変わった。




