精霊の住む森
朝になり、アルテミスがアントリュウスを神殿の中や思い出がある所に案内をした。
アントリュウスには、所々に記憶があった。
アルテミスがアントリュウスを精霊の住む森に連れて行った。
森に入ると精霊達が現れた。
「アントリュウス~!久しぶり!!」
精霊達が次々と現れアントリュウスを歓迎した。
「ようやく蘇ったのね!」
「よかった!もう死んじゃダメよ!」
アントリュウスは、精霊達の光やオーラで、千年前のこの森での記憶が蘇ってきた。
アルテミスは、ホッとした顔をした。
精霊の光やオーラで、アントリュウスが、記憶を取り戻すと思っていた。
動物達も現れこの森で一日を過ごした。
翌日、アルテミスがアントリュウスを連れてパネース神殿に向かおうとした。
「アルテミス!天界の果ての神達が挨拶に来るんじゃないの?」
「来たら待たせて置けばいいでしょ!1週間のカーニバルよ!みんなも遊べるから喜ぶわよ、最終日に帰って来ればいいの!神殿の従者達には持てなしの指示をしておいたわ」
天界の果ての神々にはアントリュウスの復活祭の招待の伝令を送っておいた。
1週間のカーニバルの最終日にパネース神殿から黄金の翼の姿のアントリュウスが帰り、お披露目を行い、黄金の翼復活祭を盛大に祝う計画だった。
カーニバルに早く来た神達の持てなしが行わていた。
アントリュウスとアルテミスが赤いドラゴンに乗りパネース神殿に向かった。
ドラゴンの上から地上を見渡した。
「この景色、覚えてるよ!」
「そう!精霊達と会っていい効果があったみたいね」
アルテミスがアントリュウスに抱き付いた。
ニンキが邪魔にならないようにと気をきかせて声を殺してじっとしていた。
アントリュウスが空から地上の街を見た。
「あれ!キャレアの国だよね!」
「かなり記憶が戻ってるわね!私の事で思い出した事があったら言ってね!」
「アルテミスの事は、かなり記憶が蘇ってきたわよ」
「何を思い出したの?」
「初めて会ってとき君に感動の涙を流させるって賭けをしたよね」
「そうよ!」
「それから?」
「アルテミスの神殿に行ったらアポロンが出てきたよね!」
「他には、何を思い出したの?」
「いや!まだそのくらいしか思い出せてないわよ」
「そう!でもかなり記憶が回復してるわね!これからは、貴女とずーと一緒にいるからたくさん思い出すわ!失った千年分の思い出も増やさないとね」
アントリュウスが周りの景色を気にした。
「この辺りよね!キャレアと同盟を組んでアレスの軍と戦った所?」
「そうよ!私が、先陣をきったの」
「あの時のアルテミス、かっこよかたわよ」
千年前、アレスの軍とキュレアの国との戦争があった。
アレスは、天界の果ての国を次々と傘下にし勢力を伸ばしていた。
アレスは、キャレアの国を傘下にしようとしたがキュレアを筆頭にキュレアの国の民達が傘下になることを拒否した。
その為、戦争になった。
アントリュウスとパネース軍がキュレアの援軍となりアレス軍と戦った。
アルテミスは、ドラゴに乗り、キュレアの神殿の上空から、大きな銀の弓矢を構え、五キロ先の敵の軍の指揮官に向けて矢を射った。
敵の指揮官の眉間に矢が突き刺ささり、指揮官は、幸せそうな顔をして、死んだ。
それが、戦い開始の合図となった。




