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神の翼 ~黄金の翼の女神~ 転生したら男の子だった!  作者: 和(のどか)
第三章 天界の果ての守り神
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自己主張

 アントリュウスは、黄金の翼の国のオーラに懐かしさを感じた。


「ようやく帰って来れたわね」


 ニンキがアントリュウスに聞いた。

「ねぇ!ここからどうやって行くかわかるの?」


「ええ、わかるわ!ここは、私の庭よ」


 アントリュウスが黄金の翼の神殿に向かって道案内をした。


 アントリュウスは、ゆっくり歩いていた。


 アントリュウスは、不安だった。

 アルテミスに会いたい!だけど、今の私には、翼がない、それに体は、男の子!それに千年もたっている・・・アルテミスは私のことまだ好きでいてくれてるかな?


 アントリュウスは不安で歩くのが遅くなっていた。



 イダスがアントリュウスに声を掛けた。

「どうしたの?かなりゆっくり歩いてるけど感傷的になってるの?」


「えっ!別にそうじゃないけど」


「ねぇ!神殿に行く前にお洋服を買わない?」


「そうだよね!アントリュウスもようやく帰ってきて神殿に行くのに俺達の服装大夫汚れてるよね」


「そうでしょ!それにアルテミス怒るかな?」


「怒るって?」


「私、体が男の子になってるでしょ」


「でも神様って女同士とか男同士でも愛し合えるから大丈夫じゃない!アポロン様は、気にしてなかったし」


「そうよね!でも久しぶりにアルテミスと合うんだらおめかしをしていきたいわね」


「おめかしって・・・」


 イダスが話しをとめた。

 やばい!おめかしって女の洋服を着るの?って言いそうになった。


 イダスは、慌てて苦笑いをしながら言った。

「いいよね!俺も天界の洋服を着たいよな」


 アントリュウス達は二日かけて黄金の翼の首都に入った。


 ニンキが街を見てびっくりしていた。

「何!この街ゼウスの街より大きくて洒落てるじゃない!」


 街の歩道は道端が広く周りの建物や公園など洒落た造りをしていた。


 芸術性の高い建造物もたくさん目に入った。


 アントリュウスがニンキに言った。

「神殿は、ゼウス神殿よりかなり大きいのよ!神殿にドラゴも入れるように設計したから大きな神殿になってしまったの」


 街を歩いている神達は、ファッションセンスが高いものを着ていた。


 街の中で大きなブティックが目に入った。


 アントリュウスがその看板を見て「ねぇ!ここでお洋服を買いましょ」


 看板には、『アリエル&ウリエル』と書いてあった。


 中に入ると洒落た店内にイダスとアシュレイは、場違いな感じがしてよそよそしくなった。


 店員達が陰でヒソヒソと話しをしていた。


「何、あの汚い神達!?」


「ここは、お洒落を楽しむ神達がくるところなのに場違いよね」


 主任の店員がヒソヒソ話をしている店員に言った。

「貴女達覚えておきなさい!ああいうのが店の中にいると他のお客様に印象が悪いでしょ!上手く帰す方法を教えてあげるわ」


「どうやるんですか?」


「何を、お探しですか?とかしつこく話し掛けるのよ」


「あっ!聞いた事あります!店員が話し掛けると帰りますよね!買いそうなお客さんには、話し掛けずにゆっくり見せて購買意欲が高まるタイミングで話し掛けて逃がさないようにするんですね!買いそうにないお客は、話し掛けてどんどん帰すんですよね」


「そうよ!買いそうにない客は話しかけてとっとと帰しましょ!私がやるから見てなさい」


 主任の店員がアントリュウスに話し掛けた。

「何かお探しですか?」


「ええ!ファーストラインのお洋服が欲しいの」


 ファーストライン!?

 えっ!嘘でしょ!

 主任の店員がアントリュウスが着てる洋服を見た。


 汚れているが確かに高級素材を使った衣服だった。


 イダスとアシュレイの着てる衣服も高級素材だとわかり態度が変わった。


 主任の目がキラキラと輝いた。

「是非VIPルームの方へご案内させて頂きます」


 主任の店員は、最高の笑顔で案内した。


 VIPルームのテーブルに飲み物が用意され主任は長居させる事にした。


 高額商品を勧め営業成績に燃えた。


 アントリュウスが、洋服を見て大喜びした。


「ねぇ!店員さんここカードは、使えるわよね?」


「ええ!当然です!これだけ高価な素材を使った衣類を買うのに現金を持ってこられる方は少ないです!カードでのお支払いのお客様がほとんどですわ!どちらのカードをご利用なられますか?」


「これなんだけど」


 アントリュウスがカードを店員に見せた。


 カードを確認して主任の目つきが変わった。


 カードをアントリュウスに返して笑顔で席を離れた。


 他の店員達がイダス達にも洋服を勧めた。


 主任が、店長に報告した。

「店長~っ!大変です」


「何だね!興奮して、凄いお客様でもきたのかい?」


「女神アントリュウス様です!」


「な、な、なんだと!直ぐに社長に連絡をしよう」


 アントリュウスは女物の洋服を試着していた。


 イダスがそれを見て、確かに顔は、綺麗な女性だけど男の体格だからオカマみたい・・・やばい俺からは、言えない!


 アントリュウスが店員に聞いた。

「ねぇ!私がこのお洋服着たらオカマに見えない?」


「いえ!素敵です!!今の時代は、ファッションに自己主張するべきです!お客様の素敵なお顔には、このお洋服はピッタリです」


「ねぇ!イダスオカマに見えないかな?」


 えっ!俺・・・

 何で?俺に聞かなくても


 イダスは、アシュレイの顔を見た。

「なあ!俺は、素敵だと思うけどアシュレイはどう思う」


 ちょっと待ってよ!イダス

 アシュレイは、心の中で叫んだ!慌ててアントリュウスに愛想笑いをした。

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