放心状態
その言葉にイダスが焦った。
「なんだって!」
イダスが鬼の神の両肩を握り凄い形相で聞いた。
「アシュレイは!?」
「ア、アシュレイが一人で戦ってます」
アントリュウスがその言葉に反応し見えない速さで診療所に向かった。
駆けつけたときには戦いが終わっていた。
辺りは、邪悪な神の死体と鬼の神の死体があり地面は血だらけだった。
イダス達も駆けつけた。
アシュレイの回りにたくさんの死体が転がっていた。
アシュレイが剣を握ったままボー立っていた。
「アシュレイ!大丈夫!?怪我は?」
「アントリュウス!僕は、怪我人を見捨てた・・・」
アシュレイは、精神的に落ち込んでいた。
イダスが、アシュレイを励ました。
「お前が守ったんじゅないか!!」
だが、アシュレイは、放心状態のままだった。
アントリュウスが診療所に入った。
怪我人達が元気だった。
えっ!?
メジェンドが治療魔法を使って怪我人を治していた。
イダスもその光景をみて驚いた。
「そういえば、メジェンドがいたんだった!」
アシュレイもすっかりメジェンドの存在を忘れていた。
イダスは、メジェンドに驚いた。
「凄い!さすが目立たない、人見知りのコミュ障いつからいなかったんだ!?」
村の中には鬼の神の死体がたくさんあった。
アントリュウスとアシュレイも治療魔法を使ったが完全に死んでいた者は、回復させられなかった。
アントリュウスがイダス達に言った。「ここを直ぐに出るわよ」
イダス達は、わかっていた。
天空の攻撃により巨大なアントリュウスのオーラを放った。
ゼウスに知られている!
このままアントリュウス達が村にいれば鬼の神達に迷惑が掛かる、鬼の団長に後日迎えに来ると話しをした。
アシュレイが鬼の女の子に別れの挨拶をした。
鬼の女の子は、寂しそうにアシュレイを見ていた。
「アントリュウス!早く行こう、ゼウスの神達が来たらここに迷惑がかかる」
村を出ようとしたとき10人の従者を引き連れてヘラクレスが現れた。
アントリュウスは、天空の攻撃を使い神の力を大量に消費していた。
「いきなり、こいつが相手」
アントリュウスは、剣を抜きヘラクレスと睨み合いになった。
二人の神のオーラが激突した。
ヘラクレスが、アントリュウスに向かって楽しそうな顔をして言った。
「女神アントリュウスと戦えるは嬉しいが成長する前では物足りないな」
アントリュウスは、喋ってるヘラクレスに斬りかかった。
慌ててヘラクレスが避けた!
「なんだ!この速さ三年前に見たときとは別の神だ!!生まれてまだ五年の神のオーラじゃない!!」
ヘラクレスの顔が真剣になった。
アントリュウスがヘラクレスの従者に言った。
「貴方達、邪魔よ!」
アントリュウスが剣を振
った!!
従者の神が二つ首が宙を待った。
「向こうに行かないなら全員殺すわよ」
アントリュウスは剣を横に振った。
剣先が擦った者と風圧により三つの首が宙を舞った。
残った五人の従者は呆然としガクガクと震え出した。
逃げればヘラクレスに殺される!このままたと次の一振りで誰かが死ぬ!
ヘラクレスが従者に怒鳴った。
「お前達!邪魔だ下がってろ!!」
ヘラクレスの怒りのオーラが入った声にびびったが助かったと思い従者達が逃げるように下がった。
ヘラクレスの怒りの声のオーラにアントリュウスは、笑みを浮かべた!
「楽しみね!ヘラクレス、私を楽しませてね!」
ヘラクレスは、アントリュウスの笑みと言葉に背筋がぞーとした。
女神アントリュウス!!
アントリュウスが、微笑みながらヘラクレスに向かって歩いて行った。
その綺麗な女神が微笑みながら歩いて向かって行く姿にヘラクレスの従者も見入っていた。
美しい!!女神アントリュウス・・・
鬼の神達もアントリュウスの向かって行く姿に見入っていた。
ゼウスの神達との戦いになる事を忘れ観客になった気分で見ていた。
アントリュウスが斬りかかった。
ヘラクレスが予測してたかのようにアントリュウスの剣を剣で受け、力づくで振り斬った!
アントリュウスは、その剣の力に逆らわず軽く剣を引いた。
ヘラクレスが焦った!
何っ?
ヘラクレスは、アントリュウスと剣を合わせたはずがアントリュウスが剣を力に逆らわず流すかのように引いた為、空振りになった。
体制を立て直そうとしたが既にアントリュウスの剣が首の所にきていた。
クソッ体制を立て直してたんじゃ間に合わん!
ヘラクレスは、右手で剣を握ったまま左手にオーラを溜めて向かってきたアントリュウスの剣を握った!
ヘラクレスの手から血が噴いた。
くっ!!
ヘラクレスが後ろにさがった!
「ヘラクレス!貴方とは、もう少し戦いを楽しみたかったけど今日は、遊んでる暇はないの!もう終わらせるわ!」
アントリュウスは、ゼウスの側近の神が軍を連れてここに来るかもしれないと思いヘラクレスを、全力で仕留める気になっていた。
「今までの攻撃が遊んでいただと!」
ヘラクレスが怒りオーラを放ち激情した。
納得したぜ!
ゼウス様が最も恐れる神、女神アントリュウス!!
ヘラクレスの顔が怒りの顔に変貌した。
「女神アントリュウスと戦えて光栄だ!!」
ヘラクレスが速攻で治療魔法を使い左手を治した。




