あなたの名前は?
「ねぇ!ニンキ、このまま歩いて黄金の翼の国へ行かない?」
「そうね!イダスとアシュレイもかなり神の力が上達してるから行けるわね!下手に怪鳥を使えば目立ってゼウスの神達が襲撃に来るかもしれないし、もう誰かを巻き込みたくない・・・」
ニンキは故郷に帰り昔の思い出の街で楽しみたかった。
ニンキの悲しみは、深かった。
「アントリュウス!もし体が手に入ったら私もゼウスと戦う!そして魔法使いの国をゼウスの領土から独立させたい!・・・手伝ってくれる?」
「当たり前でしょ!私とニンキは親友よ!」
ニンキは、これからゼウスとの戦いにアントリュウスにどう補佐をするか今まで以上に本気で考えた。
「私も戦う!アントリュウスの力に私の攻撃技も加えてやる!ゼウスをいつまでも生かしておけないわ!!」
「みんな!このまま黄金の翼の国へ歩いて進むわよ!!」
イダス達は、アントリュウスがニンキに投げかけている言葉で予想がついていた。
「ああ!天界で色々な物を見たいし俺は、歩いて行くことに賛成だ」
イダスは、剣を触った。
進もうとしたときアントリュウスは、メジェンドと目が合った。
メジェンドは、キョトンとしていた。
「ねぇ!アシュレイ、メジェンドの名前は?」
「メジェンドだと思うけど」
「それ種族じゃない!個人の名前を知らないの?」
「何度か聞いたけど!聞くとキョトンとした顔をするんだよ!」
「3年も一緒にいて名前を知らないって!?話しとかしないの?」
「御飯とか遊ぼ!とか眠いとかは、喋るし、メジェンドと呼ぶと反応するからズーとメジェンドって呼んでたんだ」
3年も一緒にいたのに自己紹介もしていなかったことに今気がついた。
イダスもメジェンドを見た。
さすが人見知りのコミュ障!今まで気がつかなかった!!
もしかしたら怪物が住んでいる森の中でもあまり目立たないから怪物達が食べるのを忘れてしまってたんじゃないかと思った。
アントリュウスがメジェンドに聞いた。
「ねぇ!貴方のお名前は?」
メジェンドは、キョトンとした。
「メジェンドって呼んでいいの?」
メジェンドが首を縦に振った。
「じゃメジェンドね!!みんなで一緒に行こう!!」
アントリュウス達が黄金の翼の国へ向かった。
三日目に殺風景な村が見えてきた。怪しい怪物のオーラも混じっていた。
イダスもアシュレイも感じた。
アントリュウスが先頭に立った。
「用心して、弱い怪物は、罠を使うかもしれないから」
メジェンドが、アントリュウスの横に来た。
「えっ!メジェンド、貴方も罠を探してくれるの?」
メジェンドは、頭を縦に振った。
ニンキも周りのオーラを探して分析した。
「ここは、ゼウスの領地、天界の始まりだけどあまりゼウスに関わる神は、住んでいないわね!」
アントリュウスもそう察していた。
「天界の始まりと天界の果ての境界線のあたりは、たくさんのゼウス軍がいるかと思ったわ」
「境界線のあたりは、お互いの国の主力の神は近づかないのかもね!魔法使いの国の近くにゼウス軍の基地があるのよ」
アントリュウスが村のほうを見た。
鬼の神達が住んでいるのが見えた。
鬼の神の姿は、人間の姿に角があるだけで見た目は人間と変わらなかった。
「でも、こんな所に村をつくって住んでるなんて!?」
「ゼウスとあまり関われない神達でしょうね!村もみすぼらしい感じがするわ」
「神のオーラもあまり強くないし、邪悪なオーラを放つ神達が村の周や遠くのほうにもたくさんいるね!この村、狙われてるんじゃない?」
「鬼の神も邪悪な神も、この程度の神のオーラではゼウス軍には入れないから離れた所で暮らしてるのね!ゼウスの神達にも相手にしてもらえないような神達でしょ!アントリュウス、関わらないで黄金の翼の国へ向かいましょ」
アントリュウス達は、村の近くまできたが、そのまま通り過ぎて黄金の翼の国へ向かおうとした。
村の近くで邪悪なオーラを放つ5人の神がいた。
鬼の女の子を襲っていた。
女の子は、山から木の実を集めた帰りだった。
邪悪な神に鬼の女の子?
アントリュウスは、戦いを避けたかった!巨大な神のオーラを放てばゼウスに気づかれる!
イダスがアントリュウスの顔色を見て先頭に立った。
「もし戦いになったら俺が殺る!」
イダスか剣を抜いた。
アシュレイが邪悪な神達に近づいていった。
アシュレイ・・・!




