魔人との対決
レムリア大陸には、七つの国があった。
フローラの国以外の6つの国は、同盟国になっていて交流試合がよく行われ6つの国では、神になれる能力を持つ人間と人間離れした人間を育てる教育が行われていた。
特にセーシェルの国では、能力の高い人間を育てることに必死だった。
セーシェルの国は、レムリア大陸の北にあり海の向こうにアガルタの国があった。
アガルタの国には、半神半人と魔人が多く存在した。
千年前、レムリアの連合国とアガルタと大きな戦争があった。
その戦争でレムリアが勝利し戦争は終わった。
アガルタの国ては、レムリアに怨みを持ち、能力の高い人間を育てることに力を入れてる国だった。
再びレムリア大陸とアガルタが戦争になればアガルタは、真っ先にセーシェルとの戦いになる!セーシェルの国王は、アガルタに対してかなりの警戒をしていた。
王家直属の騎士団の練習所にアントリュウスは、奏と一緒にいた。
奏の猛練習を見ているアントリュウスのところに団長かきた。
「奏、気合いが入ってるな!」
「凄いね!奏」
「交流戦が近いからな、交流戦には、強い魔人が出てくるみたいなんだ」
「魔人って?」
「神や半神半人は、神の扱いだが、人間の中でも神に近い能力を持っていて戦闘を好む人間をレムリア大陸では、魔人と言っているんだ」
「奏は、人間じゃない?魔人が試合に出ていいの?」
「正式に神の扱いになっていないから能力が高い人間として参加できるんだ!この交流戦は、国王達も見にくるから下手な試合は、できないから必死なんだよ」
「奏、可愛いそうよ、他の人を出せないの?」
「奏は、俺の次に強いんだ!他の騎士では、魔人と、まともに試合にもならないよ、それに試合は、代表の騎士5人対5人での団体戦なんだどちらにしても奏には、出てもらうことになる」
「人間だけの戦いだったら奏は、強いのに」
「奏は、女剣士として、このレムリアでも有名だからな、奏を倒して名をあげようって奴が多いんだ」
「ねぇ!フローラの国って?」
「フローラの国には、昔、殺戮の神がいた!笑いながら神を殺す黄金の翼の悪魔がな!」
「この国には、襲って来ないの?」
「俺達には、よく分からないが神の王達の話し合いで戦かわない協定が結ばれてるよみたいだ!だが、あの国に近づいた者は、殺される」
「神を笑いながら殺すなんて、関わりたくないわね」
「知っておいて良かっただろ!知らずにフローラの国に行ってたら死んでたぞ」
「ええ!行かないわよ、そんな国になんか」
モーリシャスの国と交流試合の日が来た。
セーシェルのコロシアムで超満員の中、両国の王家が観覧に来た。
アントリュウスは、騎士団達と一緒にいた。
怪我をした騎士がいたら治療魔法をすることになっていた。
先鋒は、奏 対 魔人
魔人は、奏を嘗めていた。
試合が始まり魔人は、簡単に奏を倒せると思っていた。
だが奏は、かろうじて魔人の剣を受け流した。
この女生意気だ!殺してやる。
魔人は、剣に呪いのオーラを注ぎ斬りかかった!奏は、その剣に剣を合わせ交わした。
そして魔人に斬りかかった。
魔人は、まさかあの体制から反撃してくるとは、思わずなんとか剣で受け止めたがバランスを崩して膝をついた。
審判が、まったをかけた。
なんだと、俺がおされてる!?魔人は、頭に血が上った。
審判の始めの合図を待たずに、立ち上がると同時に奏の腕を呪いをかけた剣で斬りおとした。
奏ば苦痛の表情をして倒れた。
アントリュウスは、真っ先に飛び出した。
「奏~~っ」
アントリュウスは、奏の斬られた腕を拾い治療魔法を使った。
だが腕がくっつかない!
「ばかめ!呪いをかけた剣で斬られた腕がくっつくわけねぇだろ!生意気なんだよこの女!二度と剣は、持てねぇぞ」
神の医者達も集まった。
呪いをかけた剣で斬られた腕には、手術をしてもくっつける事が出来ない、救護班を呼び病院に運ぶ事になった。
審判団と騎士達がなだれこんだ。
アントリュウスは、魔人を睨みつけ「お前を、許さない!奏に酷いことをした!私がやっつける」
「わはははは~!おもしろい事をいうね!おチビさん」
審判が間に入った。
魔人の反則負けが告げられた。
アントリュウスは、奏に必死に治療魔法を続けた。
治って!治って!治って!
アントリュウスの魔人に対する怒りと奏の腕を失った悲しみ、絶対に奏の腕を直したい!その気持ちが感情を高めた。
「ニンキ!お願い力をかして」
「アントリュウス!貴方の感情のオーラがすごいわよ!今までとは。全く違うオーラがあふれてる!私も全力で協力するわ」
ニンキは、アントリュウスの神の力を増幅した。
アントリュウスの背中から金色の小さな光の粒子が輝きだした。
周りにいた人達が、それを見て「何!?あの光?」
「綺麗~!翼みたい」
アントリュウスのオーラが大きくなった。
奏の腕がくっつき再生されていった。
魔人が腕がくっつくのを見て、バカな!俺の呪いで斬った腕が、くっつくってことは、俺の神の力よりこのガキのほうが上ってことじゃねぇか!こいつ、今、殺さなければいずれ俺を殺しに来る。
魔人がアントリュウスに斬りかかった!両国の騎士団が魔人を止めた。
相手の国の騎士団が、魔人を抑えた「やめろ!ここは、戦場じゃない!試合だ」
セーシェルの騎士団もアントリュウスを守った。
「奏!剣を貸して」
奏は、意識が、ほとんどなかった。
奏の剣をとりアントリュウスが、魔人のところに歩いていった。
「魔人!私が、お前の相手をするわ」
アントリュウスは、魔人を睨みつけた。
お互いの殺気と闘気が溢れ周りの騎士団が、動揺した。
お互いの怒りに収まりがつかなくなった。
コロシアムの観客達がこの二人の神に近いオーラの激突に興奮し、盛り上がった。
両国の騎士団と審判団の話し合いにより、両国の王家と相談することになった。
団長がセーシェルの国王に許可を申請した。
国王が、「あの少年は?」
「はい!神の養成学校に推薦されているアントリュウスといいます」
国王の顔色が変わった。
アントリュウス!?
国王だけでなくセーシェルの王家は、その名前を聞き動揺した。
アントリュウスの名前は、王家にとっては、先祖から伝わる、けして怒らせてはいけない神の名前だった。
国王が団長に尋ねた「アントリュウスは、セーシェルにとって見方なのか!?」
「はい!アントリュウスは、奏にとって弟のような存在です」
「わかった!アントリュウスを大事にしなさい」
セーシェルの国王は、許可をした。
二人の対決が行われることになった。
「ニンキ!止めてもダメよ、あいつは、奏に酷いことをした絶対許せない」
「わかってるわ!アントリュウス!力を貸すわあいつを二人でぶっ殺そう」
二人は、コロシアムの真ん中にたった。
何!これ、私、以前にもこんな事をしたような気がする
ニンキが「アントリュウス!恐らく貴方の前世の記憶よ!貴方の今のオーラなら彼奴をこてんぱんにできるわ!おもいっきりやっちゃって!」
奏の意識が、戻り試合を観戦した。
「団長!アントリュウスが、危なくなったら試合を止めて」
「わかってる!団員全員で飛び込んで守る」
お互いの団員と審判団も危険を感じたら一斉に中止にすることになった。
試合が始まり魔人がアントリュウスに斬りかかった!
アントリュウスが剣を使い魔人の剣を受け流した。
セーシェルの団員達がそれを見て「あれは、奏の受けだ」
アントリュウスは、避けながら反撃して斬りかかった!魔人は、避けたが鎧に大きく傷が、ついた。
「奏の技!?」
団長が言った「アントリュウスは、奏の練習を毎日見ていた」
「アントリュウスは、一度も剣の練習をしなかった!剣術に興味がないと思っていたのに」
「お前に気を使ってんだよ神の力を持つアントリュウスが、お前と試合して勝っちまったら!お前、黙ってられるか?」
「そりゃ、黙ってられないわね」
「アントリュウスは、お前のことが好きなんだよ」
魔人は、アントリュウスの戦いに焦った。
このガキ、神の力を持ってるじゃねぇか!魔人は、剣に呪いをかけた!試合では、なく殺しあう剣術だった。
アントリュウスは魔人の剣をことごとく交わした。
奏の剣術凄いね!私の今のオーラでもいろんな攻撃ができる!
アントリュウスは、魔人が斬りかかった剣を打ち返した。
魔人の剣が、吹っ飛んだ。
アントリュウスは、オーラを注いだ剣を魔人の体に刺し込んだ!鎧を貫通して魔人の体に食い込んだ。
剣を抜いた!魔人の体から大量の血が流れ恐怖にひきつった顔になった。
審判は、アントリュウスの勝利を宣告した。
観客の大歓声が沸き起こった。
団員達がアントリュウスを出迎えた。
奏が、「アントリュウス!強いわね、私と剣術の試合をしてくれる?」
「しないわよ!剣術なんか興味ないんだから、私は、芸術の神になるんだから」
奏は、アントリュウスが自分の敵うちで、戦ったことに嬉しくてアントリュウスを抱きしめて「貴方は、私の可愛い弟よ」
「妹でしょ」
試合は、奏の反則勝ちと団長が辛くも勝利し2勝3敗で破れた。
翌日、騎士団は、王家に招かれ城でパーティーに参加した。
アントリュウスも呼ばれた。
国王は、騎士団を讃えた。
そして、魔人に勝利したアントリュウスにセーシェルの王家の紋章が入った剣を贈呈した。
アントリュウスに王家直属の騎士の称号を与えた。
国王は、アントリュウスに親切だった。
「ねぇ!ニンキ、国王って優しいのね」
「そんな事ないと思うよ!貴方、前世でここの王家に何かしたんじゃない?」
「覚えてないわよ!それに私が酷い事をしたなんて考えられないわ」
アントリュウスは、国王を見た。
国王は、アントリュウスと目があい愛想笑いをした。
「ニンキ!只の性格よ、優しい国王ね」
「そうかな!?」




