神の能力
「君の名前は?」
「アントリュウスよ!」
「男の子だね?」
「ちがうわ!私は女よ」
医者がアントリュウスに「君!パンツを脱いで見て」
「脱ぐわけないでしょう!」
アントリュウスは、怒った。
怒りによりオーラが強くなった
神の医者がそのオーラに驚き焦った。
奏がアントリュウスを止めた。
「ダメよ!暴れちゃ」
「だってパンツ脱げなんて言うんだもん」
奏が医者に言った。
「私は、見ました!ついてます」
「そうですか?体は、男の子に間違いないんですね」
「はい!それと二週間前に生まれたと言ってます!アントリュウスは、神なんですか?」
「神には、思えないね!だけど凄いオーラだよ!それと記憶喪失だ!」
アントリュウスの神の能力を測定してみることになった。
「それともう一つ・・・いやまだ初診の段階なんでまた次回にしよう」
「先生、気になったことは何でもおっしゃってください」
「そうですか、まだ確かではありませんが性同一性障害の疑いがあります 」
「性同一性障害って?」
アントリュウスが医者に聞いた。
「まだはっきりとは言えないが君は体が男の子なんだけど心が女の子なんだよ」
「何、言ってるのよ!私は、女よ!」
「では見てみましょう」
医者が神の目で心を見た。
「確かに女性ですね」
体が男の子という事とアントリュウスの今の言葉で医者が確信した。
「間違いありません性同一性障害です」
えっ!私、病気なの・・・
アントリュウスは、落ち込んだ。
検査官の神が、アントリュウスの神の力を測定した。
「これは、凄い数値だ!人間が出せる数値では、ない」
検査官が驚きの顔をした。
奏が「アントリュウスは、神、何ですか?」
神に決まってるじゃない!何言ってるのよ
「神では、ありません!」
「えっ!」
「神と言える神力では、ありませんが、神の力を少しですが持っています!これからの訓練次第で神になれる可能性があります!この年でこの神力は、驚異です!是非推薦させて頂きます」
えっ!神じゃないって?
私、転生して神じゃなく人間になったの?
ニンキがアントリュウスを励ました。
「アントリュウス!大丈夫よ!貴女は、神よ!二人で強く生きましょ」
ニンキ・・・・・・
奏がアントリュウスに学校へ行くことを勧めた。
「アントリュウス!これはチャンスよセーシェルの神の養成学校に推薦で入れるなんて名誉よ」
「学校!?学校なんて行きたくないわよ」
「直ぐに決断しないで少し考えましょ!時間は、たっぷりあるから」
検査官には、返事を待ってもらうことにした。
学校の教育の神もアントリュウスに話しをすることになった。
教育の神が、アントリュウスの神の数値を見て
「人間離れしている!セーシェル国立大学に推薦できるだけの能力を持ってるよ!だがまだ7才くらいだからセーシェル国立大学の付属の神の養成学校に入学をお勧めします」
アントリュウスを施設に送る相談がされた。
だが、奏がアントリュウスを引き取ると言った。
「アントリュウス!私の家に住む?」
「うん!いいよ、奏といると楽しそう!」
しばらくは、奏の所で保護し居候をすることになった。
奏の家に着いて、部屋を用意してくれた。
着替えてる所にドアが空いた。
黒い髪の青い瞳の少年が入って来た。
アントリュウスは、パンツしか入ってなかった。
胸を手で抑え赤い顔をして少年の頬っぺたをひっぱたいた。
「貴方ねぇ、ドアを開ける前にノックくらいしなさいよ」
そう言って蹴飛ばして部屋から出した。
アントリュウスは、睨み付け「変態!」
ドアをバタンと閉めた。
奏が少年に「イダス、ダメよいきなりドアを開けてわ」
「姉さん!だって女の子がいるなんて聞いてないよ!少年を保護してるって言ってたじゃない」
「アントリュウスは、少年よ!でも心が女の子なの」
「少年で女の子!!訳わかんないよ」
三人で夕食を食べた。
重い空気から入った。奏が「アントリュウス!美味しい?」
アントリュウスは、奏が作った夕食が美味しくてご機嫌になった。
「うん!美味しい~」
最高の笑顔だった。
「紹介するわ!私の弟のイダスよ」
「ああ!さっきの痴漢って奏の弟なの?」
えっ!俺、痴漢!?
男の裸を見て・・・
でも、この子は、心の病気だ!優しくしてあげないと「俺は、イダス宜しくな」
頑張って笑顔を作って挨拶した。
「私は、アントリュウスよ!もう覗かないでね!」
アントリュウスは、少し不機嫌そうに言った。
「姉さん!アントリュウスは、学校に行かないの?」
「ええ、取り敢えずは、自宅にいるわ!ご両親が現れるかもしれないし、だけどアントリュウスの能力を知って推薦入学の話しもきてるのよ」
「推薦って!どから?」
「貴方と同じ学校よ!」
「神の養成学校に!それも推薦ってことは、神の能力を持ってるってことなの?」
神の養成学校には、入学試験と実技試験、能力の測定で、かなり狭き門と言われた学校だった。
その学校からの推薦で特待生となると、既に神に近い地位を獲得したと言われる名誉だった。
「そうよ!セーシェル国立大学でも推薦できる能力があるって言われたわ!でもまだ幼いいから養成学校からにしたらって言われたのよ」
それからアントリュウスは、いつも奏と一緒にいた。
奏が、騎士団の訓練所に行くときもついて行った。
奏が剣術の練習で、戦ってるところを見て
「奏、格好いいね!ニンキ」
「奏は、感いいね!相手の殺気や闘気を感じて戦ってるよ!もし神に生まれてたら凄かったと思うよ」
そこに騎士団の団長が来た。
「やあ、アントリュウス君、今日も奏と一緒だね、どうだいせっかく来たんだから剣術を習わないか!」
「剣術?私、剣術よりも音楽や絵画を習いたいのよ」
「そうかい!君は、どうみても、戦闘に向いてると思うけどね」
アントリュウスは、剣術には、あまり興味を持たなかった。
剣術を、鍛えても強い神や魔獣と戦えば能力が強いほうが勝つ練習しても意味がないと思っていた。
「ねぇ!団長、奏は、女で、男より腕力が弱いでしょ!なのに何故男達に勝てるの?」
「おおっ!いいところに目をつけてるね!人間は、弱い!魔獣や猛獣と比較したらどうにもならならないくらい弱いんだ、だから死にたくない負けたくないと思って練習をすると勝つ為の工夫をするようになるんだよ」
アントリュウスは、興味を持った。
「奏は、腕力が無いがスピードと遠心力を使って威力を高くしてる!奏の剣で打ち込まれたらひとかたまりもないよ」
「そうなんだ!でも、まだ剣術は、いいわ!奏の練習を見てる」
「そうかい!その気になったらいつでも言ってね!」
団長が去った。
ニンキがアントリュウスに聞いた。「ねぇ!アントリュウス、何で断ったの?貴女の興味のオーラが強くなったのに」
「うん!強くなりたいわよ、襲われたときの為に、だけど、ここは、人間達が練習してるところだから私がオーラをだして戦ったらみんなに怪我をさせちゃうわよ」
「そうなの?奏に遠慮してるんでしょ!」
「うん、そうよ!生まれたばかりの私が奏に勝っちゃったら、私を倒そうと必死に練習するかもしれないでしょ!奏とは、仲良しでいたいの」
「そう、思ったわ!見てるだけでもいい勉強になるわね!自分より強いやつと戦うことになったら対処する参考になるわ」
「人間って、こんなに努力してたのね」
セーシェルの国の騎士団と他国の騎士団による交流戦が近づいていた。
奏が猛練習をしていた。
アントリュウスが神聖魔法を使い奏の疲れを癒していた。
騎士団の人達からもたのまれて疲れを癒していたが、アントリュウスの神の力は、まだ弱くたくさんの騎士を癒すと、すぐに体力がなくなった。
アントリュウスの治療魔法は、打撲や切り傷などは、直ぐに治せた。
騎士達からも感謝されて仲良しになっていった。




