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神の翼 ~黄金の翼の女神~ 転生したら男の子だった!  作者: 和(のどか)
第二章 天界への旅立ち
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亜人の街

 マサルが、レムリアの国までの道案内をして向かった。


「アントリュウス様!少し遠回りをさせて頂きます」


 マサルは、嗅覚を使い神がいない所を選んで進んだ。



 アントリュウスは、フローラの国が心配だった。

「ニンキ!みんな大丈夫かな?」


「アントリュウスの側近の神達の強さはレベルが違うから大丈夫だよ!それにドラゴは蘇生までできるんだからね!」


 マサルが心配そうなアントリュウスを見て「タヌキンナ様達に任せておけば大丈夫です!ゼウスの軍といっても主力の神達のほとんど天界でしょうし」


「天界に!?」


「はい、ゼウスも天界の果てを警戒してます!主力の神達を全部人間界に送ってきません」


「それならいいけど」


「強いオーラを持つ神は、確かにいますが少数です!アントリュウス様は、天界に行く事だけ考えていて大丈夫です」


「天界にいるアルテミス達は、大丈夫なの?」


「心配は、いりません!千年前のゼウスのしたことにパネース様はお怒りです!銀の翼の三神を筆頭にパネース軍と勇者キュレア様もゼウス軍と戦う事を楽しみにしています」


 キュレア!!


「懐かしいわね!どうしてるかな!?みんなに早く会いたいな!」


「アントリュウス!!凄いわね!かなり記憶が甦ってるじゃない!神の力も強くなってるわ!これなら天界に行っても楽しめるわね!私もしっかりフォローするわね」


 アントリュウスは、記憶が甦る度に喜びを感じた。

「急ぎましょ!レムリアへ」



 街が見えてきた。


 マサルが「アントリュウス様!あの街を通り過ぎればレムリアの首都までは近いです」


 アントリュウス達が街に入ると周りの視線を感じた。


「マサル!なんか私達、嫌な視線で見られてない?」


「子供だけでこの街に来たからでしょう!この街に子供だけで来ることはないでしょうから」


「大丈夫なの?かなり目立ってるみたいよ!」


「ここを通れば神はいないし最短距離で行けるので選んだのですが少し様子がおかしいですね!トラブルになるといけないので道を変えましょうか?」


「いいわよ!どうせどこから行ってもトラブルでしょうから」


「ここは神はいないのですが半神半人が多いのです!神の力が弱い者は強い者に従い奴隷のように扱われてます」


 イダスが口を挟んだ。

「という事は俺達はいったい何だろうと思われて見られてるんだよね」


 アシュレイが「そうか!俺達は、子供だから奴隷で主人から逃げて来たと思われてるんだよ」


「何よ、別にどうだっていいでしょ!旅行で来てるって言えば」


 マサルも少し警戒した。

「出来れば、あまり戦いは、避けたいのですが、暴れて大事になってしまうと首都のほうでも噂になり警戒されてさまうと面倒です」


 マサルがこの街の事を更に詳しく説明した。


 力の強い神は、首都で地位と富を持ち優雅な生活をし神として王族や民から敬われていた。


 だが半神半人は、神から見下され酷い扱いを受けていた。

 フローラの国の近くであれば神達は来ないと思い半神半人は、この領土で人間や亜人を安い賃金で働かせ奴隷のように扱っていた。


 アシュレイが、腑に落ちない顔をした。

「マサルさん!」


「アシュレイ!!マサルでいい、気持ち悪い呼び方をするな」


「ええ~っ!神様を呼び捨て何て出来ませんよ!最初は、さん付けで徐々に親しくなってきたら呼び捨てにさせて頂きます!そうですよねアントリュウス様!」


 アントリュウスも面白そうなので話しを合わせた。

「そうよ!私だってアシュレイとイダスから様付けされてるんだからマサルさんよ!」


「しかしですね~」

 マサルは、諦めた。


「それでアシュレイ!話しはなんだ」


「亜人は半神半人ですよね!」


「半神半人といってもピンからキリまである!見た目が半神半人でも全く神の力を持ってない者もいる」


「マサルさん!それで神の力を持っていない亜人は奴隷にされてしまうんですか?」


「しつこいぞアシュレイ!」


 マサルが説明をした。


 弱い亜人は神の力が全くないわけではなかった。

 戦いや能力は人間と変わりがなかったが不死と言われ、殺しても直ぐに甦る事が出来た。

 重労働をさせ過労死させても生き返るから奴隷として高く売られていた。


 表では安い賃金で働かせ雇用している事になっているが裏では奴隷として使われていた。


 街の中で大きな荷物を運ばされている茶色の髪をしたタヌキの亜人がいた。


 それを見てたアントリュウスが「あれタヌキンナみたい!」


 マサルが「いえ!タヌキンナ様は神!それゆえ神のオーラと高貴な銀の髪、あの亜人は神の力を持っていないので普通のタヌキの髪!色もブラウン!全く違います」


「ええ!でも可愛いわね!」



 半神半人の主人がタヌキの亜人を怒鳴りだした。


「お前、とっとと運べお前を買うのにとんでもねぇ大金払ってるんだ」


 ふらふらになって疲れてるタヌキの亜人を蹴飛ばした。


 タヌキの亜人が疲労の為動けなくなっていた。


 それを見てアントリュウスが怒った顔をして半神半人に向かって行こうとした。


 マサルが必死に止めた「アントリュウス様!お待ちくださいお気持ちは、わかりますがここで暴れては大事になります」


 半神半人を倒したとなれば神の力が強いと分かってしまう。

 マサルは、アントリュウスを止めるのに必死だった。


「アントリュウス様!あの亜人を救っても街中亜人の奴隷だらけです全ての亜人を救う事はできません」


「そこをどきなさい!マサル」


 アントリュウスの怒りは頂点に達し収まりがつかなかった。

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