もう死なないでね
神殿に戻る途中でイダスがアントリュウスに話しかけ跪いた。
「アントリュウス様!俺を従者にしてく下さい」
アシュレイも跪いた。
「僕も貴女の従者にして下さい」と頭を深く下げた。
イダスがアシュレイの言葉に驚いた。「何~~っ騎士!アシュレイ、お前豊穣の神を目指すんだろ!!」
「僕も騎士を目指す!!」
アシュレイの顔は、真剣だった。
アントリュウスは、頬を膨らませて怒った。
「あのね~~っ!私はロックの神を目指すのよ!戦いの神になんかならないからね!」
イダスが「それでも構いません!私を貴女の従者にして下さい」
「従者何ていやよ!私達友達でしょ!従者にしたら友達じゃなくなるでしょ」
イダスが困った顔をして「女神アントリュウス様の友達だなんてタヌキンナさんやキツネコさんに睨まれるよ」
「構わないでしょ!みんなには私から言うわ」
アシュレイも困った顔をした。
「だけどあれだけ凄い神達がアントリュウス様と読んでるのに俺達が呼び捨て何て出来ないよ!」
「じゃあね皆がいるときは、様付けでいいけど私達だけのときは呼び捨てにしてよ」
アシュレイが「だけど、天界の果ての守り神様を呼び捨てにするなんて恐れ多くてできないよ」
「私は、友達がほしいの!名前を呼び捨てで言いあってると本当に何でもいえる仲良しでしょ!イダスとグレンみたいに」
「ちょっと待ってくれよ!グレンさんを呼び捨てにできたのは、酔っぱらってたからだよ」
「でも、グレンは嬉しそうだったわ!」
イダスが焦った顔した。
そうだ!俺、軍神の神を呼び捨てにした!!
「だけどね~!しらふで呼び捨てなんてできないよ」
「私達のときだけは、呼び捨て!そうじゃなかったら従者になんてしないわよ!」
イダスとアシュレイは、従者になりたくてアントリュウスを呼び捨てにすることした。
イダスとアシュレイは、天界の女神アントリュウスだという事が本当だと知ってしまい呼び捨てにすることに抵抗があった。
イダスは、きっと姉さんだっら気にしないで皆の前でもアントリュウス!って呼び捨てにするだろうなと思った。
アントリュウスが二人に「とにかく急ぎましょ!」
神殿に着いた。
急いで出発することになった。
アントリュウスは、女の子の衣服を着たが背中の剣を背負ってると違和感があった。
結局、女性剣士の衣服を着る事になった。
「何よ!これセーシェルの騎士団の制服と変わらないじゃない!」
キツネコが「その衣服のほうが戦いやすいと思います!前世の女神アントリュウス様のときに着られていた衣服に似た物をご用意しました」
「えっ!私戦うの!?旅行者よね!?」
「ええ!ですが戦いにいつなるかわかりません!途中で魔獣や神と戦う事になるかもしれません」
ニンキがアントリュウスに「剣をイダス達に持たせればいいじゃない!貴女のお供なんだし従者なんだから」
「この剣は、自分で持っていたいの!それにイダスもアシュレイも友達よ!自分の荷物を持たせるような事はしたくないわよ」
マサルがアントリュウスを見ていた。
「マサルも友達よ!」
そう言ってマサルにもふもふした。
アントリュウスは、マサルの二重巻きの尻尾が気に入ってしまった。
キツネコがお金をアシュレイとマサルに預けた。
「アントリュウス様がほしがる物でしたら何でも買ってさしあげてください」
そしてアントリュウスにクレジットカードを渡した。
「お金が足りなかったときはこのカードをお使いください!限度額は無制限です」
「金貨がこんなにあるんだから使わないと思うけど、何があるかわからないから貰っておくわ!」
キツネコが、「イダスいい!話しがあるの!」
キツネコは、イダスをみんなが見えない所に連れて行った。
キツネコが自分が身につけいるペンダントをイダスの首にかけた。
イダスが「これは?」
「それは、神の呪いを跳ね返す力がある宝石」
キツネコは、イダスの顔を見た。
千年前のイダスとの思い出が浮かびイダスの顔を見てると感情が込み上がった。
我慢できなくなりイダスにキスをした。
えっ!!俺こんな綺麗な女性に・・・・・・
唇と唇が重なりイダスは、キツネコの匂いに懐かしさを感じた。
この匂いは!?・・・・・・
俺、知っている・・・
「もう死なないでね!おまじないよ、早く行きなさい!」
イダスに渡したペンダントには、キツネコのオーラが入れてあった。
もしイダスが死んでしまったら匂いをたどって探しだし蘇生させる為だった。
アントリュウス達は、レムリアの国に向かった。




