始めて会った場所
キツネコがアントリュウスに相談を持ちかけた。
「アントリュウス様!セーシェルの国王が黄金の翼の国の傘下になり守ってほしいといと相談を受けました」
アントリュウスは、奏やクラスメートやロック部のみんなと一緒にいられると思い喜んだ!
「ねぇキツネコ、すぐに傘下にして奏達のところに行こうよ!」
「いえ、今はダメです!アントリュウス様は黄金の翼の国へ戻ってからです!タヌキンナの作戦が成功した後、私がアントリュウス様の代理としてセーシェルの国王の所へ行ってまいります」
「ゼウスの神達が来たら奏達があぶないよ!」
「ゼウスの神達が狙っているのはアントリュウス様です!セーシェルは、まだゼウスの支配下ですしアガルタは、壊滅状態ですから危険はないと思います」
「戦いが終わったら奏達を守ってね!!」
「はい!そのようにします!それよりアントリュウス様は、ゼウスの神達が来る前にセーシェルに向かわれたほうがよろしいかと」
「私は、もう少しここにいたいの!この国にいると懐かしいの」
アントリュウスは、フローラの国に来てから微かに前世の出来事が頭に浮かんでいた。
キツネコは、フローラの国にいる事でアントリュウスが少しづつ記憶をとりもどすのではないかとも微かに期待はしたがゼウスの呪いであれば思い出せる記憶はあまりないとも思った。
ゼウスの神達が攻めてくるギリギリまでアントリュウスはフローラの国にいる事にした。
フローラの神達がイダスとアシュレイに黄金の翼の職人が作った神でも殺せる剣を用意した。
アントリュウスがイダスとアシュレイに奏の剣術を教える事になり毎日練習する事になった。
イダスは剣の才能がありアントリュウスの教えたことを驚くほど早く習得したた。
アシュレイは、剣術などした事がなかった。
構えも剣の振りかたも素人以下だった。
だけどスタミナがあった。
畑仕事を手伝っていたことや村で収穫した物を街まで運んでいたため重い剣を振っていても全くバテなかった。
イダスは、アシュレイに脅威を感じた。
このままアシュレイが剣を覚えたら実戦になったとき永遠に戦い続けるのではないかと思わせられるほどだった。
アシュレイには絶対に負けたくないと思いアントリュウスとの稽古が終わった後も一人で練習した。
イダスは、奏の剣術を徹底的に練習した。
スピードを使い、スタミナやパワーがなくても腕力がある者を吹っ飛ばせるように、そしてスピードを使い硬い物でも斬れるように練習した。
アントリュウスは、神の力が強くなり、山に精霊達がいる事がわかった。
アントリュウスは、山に向かった。
アシュレイとイダスもついて行った。
アントリュウスは、川の近くまで来た。
ここは、アルテミスと始めて会った場所!
アントリュウスは、幻覚を見た!!
それは、アントリュウスの記憶が、つくり出したものだった。
川に水浴びをしている女性がいた。
アルテミス!!
薄い紫色が入った銀色の髪、紫の瞳!
月を思わせるような雰囲気を漂わせ!ときおり可愛らしい笑顔を見せる神。
あまりにも綺麗なその女性にアントリュウスは、見とれてしまった。
アルテミスと目が合った。
アルテミスは、川から上がって木陰の所へ行き大きな銀の弓矢を手に持った。
裸のまま弓を構え矢を放った。
巨大なオーラが込められた矢が向かってきた!凄い威力と速さでアントリュウスの心臓に射たれた。
殺す為に放たれた矢だった!
アントリュウスは、右手で矢を掴んだ。
幻覚が消えた。
アントリュウスは、神の力が強くなる度に記憶が甦ってきていた。




