タヌキの幻覚

　タネキンナの矢がアテナを襲った。

　アテナがとっさに剣で払い避けようとしたが、剣が矢に当たらなかった。

　アテナは、とっさに両腕で防具がない顔を防いだ。

　腕の防具と鎧により矢を防いだ。

　さっき放った矢の攻撃とあきらかに違った！矢の周りの時空を変化させていた！

「貴様～っ！タネキだけの魔法攻撃ではないな！キツネが時空を変えたか！」

　ウギャァァ～～ッ

　アテナは、苦痛な声をだした。

　キツネコが防具がない足に剣を刺した。

　アテナは、発狂した。

「キツネ～～っ！」

　アテナは、剣でキツネコを背中から刺した。

　キツネコは、大量の血を流し苦痛な表情をした。

「キツネコ～～～ッ」

　タネキンナは幻覚魔法を使い何もない空間から矢を放ちまくった！そして剣でアテナの顔面を刺しに行った。

　防具がない所であり、女として顔に剣をさされるのを嫌がると推測した。

　アテナが顔に向かってきた剣を避けようとした！

　タネキンナの攻撃は、フェイントだった！キツネコを担いでアテナと間合いをとった。

「さっきからお前達の戦いは何だ！騎士らしく戦えないのか！」

　タネキンナが怒りのオーラを放ち怒鳴った。

「お前達が騎士を名乗るな！ゼウスに関わる奴らは、大っ嫌いだ！お前達は、全員この世界から消えろ」

　グレンがヘラクレスに留めを差しに斬りかかったがヘラクレスの体から時空が、変わったかのようにグレンの剣がヘラクレスに当たらなかった。

　ヘラクレスは、グレンの鎧の上から剣を突き刺した。

　鎧を突き抜けグレンの体に剣が突き刺さり血が流れた。

　グレンは、焦った。

　やはり普通の神とは違う！神と人間によって生まれた新たな神の完成品！

　グレンの怒りが湧き背中から青白い闘気が溢れ出した。

　ヘラクレスの強さを感じアドネラリンがでた。

「ヘラクレス！面白い、希望を捨てた俺は、アントリュウス様が死んでこの千年アントリュウス様の為の軍神になる新たに希望を持った！簡単には死なないぞ」

「ほう、ようやく騎士の顔になったな」

　血を流しながら青白い闘気を放ったグレンの剣と神にはない力を持つ神！ヘラクレスの剣がぶつかり合った。

　タヌキンナは、死の覚悟をした。

　グレンは戦闘中、キツネコは重体、アテナと1対1の戦いになった。

　アテナがタネキンナを見下した。

「ようやくタネキと1対1ね！もう誰も助けてくれないわよ！どうするの？」

　アテナは、巨大なオーラを放ちタネキンナに斬りかかった。

　タネキンナに剣が当たらずすり抜けた。

　何！幻覚！？

　タネキンナは、アテナの首に剣を刺しに行った。

　アテナは、オーラを放ちながら逃げたが、逃げた所にタネキンナがいた！そして剣で斬りかかってきた。

　アテナは、剣で受けた！剣と剣がぶつかり合った。

　タネキンナが吹っ飛んだ。

　アテナの後ろからタネキンナが斬りかかってきた。

　何だと！！もう一匹！？

　幻覚が実体！？

　オーラで作っているのか！？

　何匹いる？

　タネキンナは、自分の神のオーラにより幻覚を実体化させる力を持っていた。

　自分の神の力が尽きるまで使えた。

　アテナは、焦った。

　戦って負ける訳がない！だが少しでも油断すれば刺される！それにこのタネキが他にどんな能力を持っているか情報がない。