覚醒
イダスは、震えていた。
バカっ!アシュレイ、お前も死ぬのか!?
足がガクガク震え恐怖の中にいた。
イダスは、吐いた。
アントリュウスを助けられない自分に嫌悪感を感じて放心状態になった。
倒れたアントリュウスの前にアシュレイが立ちナイフを持って体を張って庇った。
「ダメ、来ちゃぁ!アシュレイ逃げて~つ!!」
「君が死ぬところを見てるだけなんてできないよ!」
「私は、神!死んでも、また蘇る!だから私のことはいいから逃げて」
「蘇るって、どのくらいで?」
えっ!・・・私、知ってるこの会話!?
アントリュウスは、答えた
「千年くらいかな」
「僕は、そのと時まで生きていないよ!君が殺される所を見てるだけなんて絶対いやだぁ~~っ!!」
ドックン ドックン ドックン
アシュレイの言葉がアントリュウスの魂に響いた!アントリュウスの心臓の鼓動が高鳴り!異常に脈が速まっていった。
何!?
この会話・・・・・・
この会話も私、知ってる・・・!?
自分を守るアシュレイの背中を見た。
嫌だ!アシュレイが死ぬところを二度と見たくない!二度と・・・
二度と!?
アントリュウスの体から以上に強い悲しみと怒りの感情のオーラが湧きあがった。
「アントリュウスゥ~~~~~~」
わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~
アントリュウスが空を見上げて大きな声をだして泣きだした。
ニンキが興奮した。
「何!?この深い悲しみの感情!そして怒り!これ神の力よ!!アントリュウス!貴女、覚醒するの!?」
アントリュウスは、何もしゃべらなかった。
アントリュウス・・・・・・
それに、今、アントリュウスって!貴女の他にアントリュウスがいるの!?
ニンキは、アントリュウスの悲しみのオーラが大きくなるのを感じた。
何んなの!?この酷い悲しみと感情の怒り!貴女の前世に何があったの!?
何いーつ!悲しみが大きくなっていくわ!!
アシュレイは、震えていたがアントリュウスを絶対に守るんだとナイフで神を刺した。
神の体から血が流れた。
ウギャァ~~~~~っ
神は、焦った。
ばかな!人間に刺されるなど、なんなんだ今のは?
今までに感じた事がないこのオーラ!?
こいつは神か!?
神は、剣に呪いのオーラをかけて斬りかかった。
アシュレイがナイフで剣を受けた。
呪いのかけた剣をナイフで受けるだと!?なぜ人間にこんなことが出来る!?
それに今のこいつのオーラは、何なんだ!
これは!?昔、聞いたことがある人間には、神の攻撃を受けないものを持っていると!これが希望ってやつか!?
イダスは、放心状態の中でそれを見て唖然とした。
敵の神は怒り狂った!人間のくせに!
アシュレイに最大限のオーラを注いだ剣で斬りかかった。
アントリュウスがアシュレイの前に飛びだし!目を閉じたまま、神の剣を自分の剣で受けた。
このガキ!!
こいつも、何なんだ!!魔人のくせに俺の剣を受けるなんて!?
アントリュウスは、閉じていた目を開いた!碧い瞳が紅い瞳に変わっていた。
敵の神が、焦った!こいつ魔人じゃない!神だ!!
ニンキ!力を貸して!
「アントリュウス~!凄いわ、このオーラなら!私の力で貴方の能力を二倍にしてあげられるわよ」
アントリュウスの背中から光の粒子が一際強く輝きだした。
アントリュウスは、神の首を斬り落とした。
キツネコが駆けつけた。
その姿を見て
「女神アントリュウス様!」




