緊急臨時隊長会議 6
それだけ言うと彼女は体に付けた工具をジャラジャラ鳴らしながら満足そうに用意された席に向かった。
咳払いをして次に入って来たのは茶色の髪に青い瞳、眼鏡をかけて中肉中背のインテリの雰囲気を醸し出す男性で、主にダンジョンの定期調査の仕事をしてもらっている第四部隊の隊長 水藻 探琉だ。
来るまでに揉めていたのは恐らくだがこの間のダンジョンでのトラブルの際、調査不足か内部施設の不備のどちらが主な原因であるかで揉めたのだろう。
「お疲れ様です。この間の件はありがとうございます。貴方お陰で大事になる前に事を終えれましたねぇ。多少のトラブルがありはしましたが、奇跡の死者0での救出作戦成功は連日メディアで取り上げられ対策本部の人気はますます盤石なものになったと言えるでしょう!これもひとえに日本の守護者と呼ばれる貴方の活躍のお陰ですねぇ!」
「来てくれてありがとう。褒めてくれるのはありがたいが他の隊長達もいる所では気恥ずかしいな。」
「おっと、失礼。では席に向かうとしましょう。本日はよろしくお願いしますねぇ。」
彼は大仰な仕草でそう言うと、付けていた手袋を触りながら席に向かった。
その際に土倉の方を睨んでいたが、彼女も睨み返していたので何も言わない事にした。
2人も他の隊長と変わらず席に着き資料を捲った途端に表情を変え、土倉は驚愕の表情を隠す事もせず資料を黙々と読み進め、水藻は表情こそ冷静そうに見えるが、先程から右足が落ち着きなく動いている。
彼の考え込む時の癖だと前に教えて貰った事があるが、隣に座る蜜園は横目で迷惑そうな目をしている。
何はともあれ今いる隊長達が今回の事を重く考えてくれている模様。
この間の事があったので突発的な事に対して更に警戒心が強くなっている事は良い傾向だと思う。
資料を読み進める5人の反応を見ながら残りの隊長が来るのを待った。




