元教え子 東 紅 24
そんな事を思いつつ俺達は他の部屋の探索も進めるため、この部屋から出るのだった。
後から出て来た紅が後ろ手に扉を閉じる。
閉じ切ったタイミングで彼女に問いかける。
「先程の五人組の申請は出ていたか?獅子の星の申請は確か10人組で先程話した緋葉以外男性名だった気がするが?それに後ろにいた4人、浅い所は弱いモンスターしかいないとは言え、あの実力でここに潜るのは自殺行為だ。無理やりレベル上げでもしようとしたのか?東はどう思う?」
「そうですね、見たところ実は男でしたと言う感じでもなかったですし、おそらくですが申請してない人も潜っているのでしょうね。大き目の組織である獅子の星が無申請で潜るメリットもないですし…。」
「そうだよなぁ…。」
彼女も良く分からないのだろう、返事は芳しくない。
小さい組織が無申請で潜るのは分かる、お偉いさんに借りを作りたい者が内密に進めたいが為にその様に申請することもあるだろう。
しかし獅子の星はそれなりの大きさの組織であり、むしろ自分達がお偉いさんに顔を売る為に申請して、どれだけ貢献したのかをアピールする方が建設的だと思うのだが…。
考えれば考えるほど無申請で潜るメリットが思いつかない。
「取り敢えず捜索を続けよう。あの組織が何を考えてるのか分からないが、今考えることではないな。」
「そうですね…。」
紅も何か引っかかる様だが、後回しにしてリスクになることは無いと判断して捜索を再開する事にする。
正面に見える扉に近付く。
此方の扉の中の気配は多くない、間取りが同じなら壁際に3つ感じる、おそらく行方不明者と思われる。
紅にアイコンタクトで合図を送り、頷きを確認し扉をゆっくりと開けた。




