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カルト集団本部鎮圧戦 34  vs無貌の悪魔

僅かな抵抗があるも、水晶は澄んだ音を響かせながら砕け散った。



割れた水晶から黒い魔力があふれ出し部屋内に満ちる。

僅かに魔力に干渉される感覚がある。


おそらく精神汚染系統のものだと思われるが、この程度なら全く問題ない。

水晶を砕いた刀身を見ると、例の白い無貌の悪魔と名乗ったヤツの本体と思われるモノが突き刺さっている。


「ああ、なんと口惜しい…。私の選んだ土地にこんな化け物がいたとは…。」


黒い姿の分身は今では消え失せ、肉の壁も力なくしぼみ始めて元の土の壁が所々見えている。

こいつの終わりが近いのだろう。


一瞬この場所の崩壊を危惧したが、魔力の接ぎはあの分身と肉の壁だけであり、この部屋内で完結していたためその心配は無い。

問題はこの後だ、奴の口ぶりから構成メンバーの中には騙されて利用されていた者達がいる。


甘い話かもしれないが、この者達については何かしらの恩赦を与えられないだろうか。

それにまだ遭遇していない2人の幹部の行方も気になる。


これに関しては他の幹部の者に協力してもらうとしても多少時間は掛かるだろう。

なにせ、話通りなら彼等はお互いの声しか知らないからだ。


知ってそうなヤツも今は俺の結晶装備に貫かれている。

せめて顔が割れてれば楽なのだが、それは贅沢というものだろうか。


「貴様、その力をどこで手に入れた。ダンジョンの精霊にそこまで気に入られるなど普通あり得ない事だ…。」

「死にかけなのに結構喋れるんだな。まあ、あり得たからこうなってるんじゃないか?」

「おのれ、悪魔の私が顕現しただけの人間ごときにっ…!」


刺し貫かれながらも歯ぎしりしながら悔しそうな様子。

こうなっても結構生きてるもんなんだな、もしかして結構余裕?


「最初から顕現と決めつけているが、俺のは顕現じゃないぞ。」

「!!やはりか!これは顕現を越えた先にあ「ただ結晶装備を展開しただけだ。」

「はぁ?」


興味があるようだったので、ヤツの言葉に被せるように答えてやる。

するとヤツは素っ頓狂な声を出し固まってしまう。


「それじゃあな、やられた振りはもっと上手くやるんだな。」

「ちょ、まt」


ヤツが何かを言うのも待たず刀身に魔力を流し、魔力ひとつ残さず消滅させる。

その瞬間肉の壁も溶ける様に消え去った。


部屋にもう黒い魔力は無い。

こうして騒ぎを起こした黒幕は、跡形もなく消え去った。

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