カルト集団本部鎮圧戦 33 vs無貌の悪魔
奴の呆然とした様な声が聞こえた。
俺は力なくうつ伏せに倒れる奴を尻目に祭壇に近付く。
抵抗のためか、壁から肉の触手が再び生えて来て、俺の進路を妨害しようと攻撃してくる。
その攻撃速度は先程よりも遅い。
俺の攻撃で弱っているのか、それとも別の何かに意識を向けているのか…。
奴の考えは分からないが、攻撃の勢いが削がれている間に祭壇に何があるのか確認しておこう。
近付いて来る触手を一息の内に切り飛ばし、祭壇に向かい地面を蹴る。
肉の触手がまたしても壁になって俺の接触を防ごうとするが、これを見越して用意していた炸裂する魔力を投げつけそれらを爆散させる。
祭壇までの障壁は無くなった。
「これは…。」
近付き祭壇を見るとその中央には黒く染まった水晶の様なものが埋め込まれ、禍々しい気配を放っている。
遠くからでも異質なものがここにあると思ったが、直接見た今はこれが奴の本体ないし核に近いもので間違いないだろう。
黒い水晶の中に気泡が出て来て表面に触れては消えているのが見える。
まるで暗い水の底を覗いているかのようだ。
その奥から何かが徐々に浮かんでくるのが見える。
それは白く丸い饅頭の様な形のナニか。
表面にはむき出しの歯が見え、それ以外は何もないなんとも不気味なモノが浮かび上がって来た。
そいつは小さな腕を生やし水晶の表面に腕をつくとむき出しの歯を開き話しかけ来た。
「驚いたよ。」
どこか諦めたかのような、呆れたかのような様子の声。
諦念感が深く感じられる雰囲気の声で口だけのそいつは続ける。
「ダンジョンの精霊に愛された者よ、取引をしないか?」
「断る。」
「是非も無しか…。」
黒い刀身のナイフを逆手に持ち替え、水晶内にいるそいつ目掛けて振り下ろした。
僅かな抵抗があるも、水晶は澄んだ音を響かせながら砕け散った。
こんにちは!
作者のコネコ〇です。
本日より新しい小説の連載を開始しました!
初日である本日は、第三話まで公開中です!
今作はこの作品よりも文字数が多く1ページ2000文字程の構成になっており、書き方も色々と変えてみています。
タイトルは、
魔王を倒した元勇者の俺、神様からもらったキャンピングカーでスローライフ中。
~新米勇者として召喚された妹を救うため、再び表舞台に立つことにしました~
です!
https://book1.adouzi.eu.org/n1980ls/
よろしければ是非一読していただけると幸いです。
宜しくお願いします!




