元教え子 東 紅 19
俺は怯える彼女の目見て、安心させるように言った。
伝えたい言葉を意識する。
声帯に魔力を込める。
言葉に魔力を纏い発声する。
「俺がいる、安心するんだ何が来ようとも君を必ず守る。信じて付いて来てくれ。」
「…へ?」
俺がそう言うと、紅は一瞬呆気にとられた様な表情になり、青かった顔がみるみる赤くなっていった。
何か変な事を言っただろうか?
「あ、あのっ!すいません不甲斐ない姿を見せてしまいました!」
「?あぁ、気にするな。」
取り乱した事が恥ずかしかったのだろう。
彼女声は上擦った調子になっていた。
「しかしあれですね、先生は支援系の言霊も扱えたのですね。第三部隊の隊長以外に扱える方がいたのは驚きです。」
「あぁそう言う事…。まぁ、色々あってな。使えるようになったんだ。」
手の平を上に向け肩の位置まで上げる、進みながらやれやれポーズで彼女の疑問に簡単に答える。
彼女が言った支援系の言霊、これは公式には第三部隊の隊長しか発動させれた記録はないが、とある天才が発動の切っ掛けを見つけ、俺が隊長にコツを教えて貰いやってみたら出来た。
出来てしまったが正しいか、それを成した時の二人の表情は何とも言えない複雑な表情で、天才とその隊長曰く。
「相棒、気軽に今までの常識を覆さないでくれないかね?君が特別で稀有な存在なのは重々承知の上なのだが、こうもポンポン理論上の話を実現されると今まで出来なかったのが馬鹿みたいじゃないか。」
「ありえない!?うそでしょ!?一発!?どんだけ魔力操作上手いのよ!これで何で今まで発動した事が無かったのよ!あんたがおかしいのは知ってたけど何て言うか…。ぐあぁぁぁ!!」
俺がした事に呆れ顔の彼女と、専売特許を覆された第三部隊の隊長が頭を抱えて発狂しだしたので、その場はお開きになり後日判明したのだが、この言霊はとんでもない魔力コントロールの技術が要求されるため、30人の精鋭に検証の為に集まってもらったのだが、習得出来たのは二か月の期間で1人だった。
「流石相棒、そのコントロールは最早変態だな」
「前々からヤバいと思ってたけど確定したわ。やっぱ変態よ、変態。」
今まで再現出来なかった技術の再現に成功したのにこの言われようである。
全く持って解せぬ。




