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カルト集団本部鎮圧戦 8

組織の拠点となっていると思われる施設を制圧に向かうのだった。



場所は埼玉県の山中にある元民宿の施設。

生きていくためのエネルギーや食糧は自給自足か、近くの元ダムがダンジョン化している為そこから持って来ていると予測され、近くに畑や水田があったためほぼ間違いないだろう。


入口付近には見張りと思われる男が1人立っている。

先程からあくびや伸びをして随分とリラックスしている様子で緊張感がまるでない事から、誰がどう見ても素人だろうという事が分かる。


「…只今全部隊の配置が完了しました。」

「分かった。ご苦労さま。配置について合図を待っててくれ。」

「…御意。」


入口を見張っていた俺にそう話しかけて来たのは全身が黒い格好の月隠(つきごもり)だ。

彼は静かに頷くと煙のように消えていなくなった。


今現在この施設は正面の入り口と裏口、他にも人が出入りできそうな場所に人員を配置して取り囲んだ状態になっている。

正にネズミ一匹通さないといった様相だ。


ここに来るまでの道にも見張りを立たせ、ここに向かってくる人物がいたら取り押さえておく手筈になっている。

無線越しに全班から準備完了の知らせが入る。


「作戦を開始するぞ。」


気取られないよう注意して無線で皆に合図を送ると同時に魔力で球体を作る。

見張りの男の顔に被せるように魔力を操作する。


男は魔力が視えない様で、球体を被せられても何も反応しない。

あの球体に使った魔力は生物の視覚と聴覚を誤魔化すもので、今彼にはさっきまで見ていた景色が変わらずに映り、草や木が揺れる静かな音だけが聞こえているはずだ。


証拠に目の前に行ってもこちらに気付いた様子はない。

相も変わらず眠そうな顔で前を見ている。


音をたてないように静かに扉を開け内部に潜入する。

事前に聞いていなかったら困惑していただろう。


そこには外から見た元民宿の大きさからは考えられない程広い空間が広がっていた。

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