カルト集団本部鎮圧戦 6
俺は情報が出そろい次第、組織の鎮圧作戦を提案する事を決めた。
この組織はリーダー格である指導者の男が1人と幹部と呼ばれる7人、そしてその下に就いて動く者達で構成されている。
熊谷はその幹部の1人だったらしく、それなりに重要な任務を受けていたようだ。
自白した内容によると彼は自らの魔力でモンスターを操る力と対象の魔力を奪う能力を持っている。
筑波山ダンジョンで東の身柄を確保していた理由は、より適合した適合者が計画に必要だったらしい。
東の件は完全に偶然で、本来はあの場所の守護を命じられていたらしい。
本来いないはずのサソリ型モンスターをあの場所に呼び出したのは指導者の男の力らしい。
熊谷事態は男の指示に従っていただけで、なぜあの場所を守る必要があったのか、なぜ適合者が必要なのかはわかっていないという。
幹部なのに?とは思うが、彼はその能力故に幹部になっていたようで、その性格から然程忠誠心ややる気といったものは無かったそうだ。
では何故さっさと口を割らなかったのか。
それは指導者の男の秘匿性にあったようだ。
熊谷もまともに分かっているのは声と背丈くらいらしく、名前や容姿は勿論モンスターを呼び出した能力以外はダンジョンにやたら詳しい事くらいしか分からないようだ。
それはかなり徹底されていたらしく、その男はいつ何処にいても常に白い布を脱ぐことはなく、誰もその容姿も知らないのではないのかという事。
そして例の白い布も指導者が持ってきた物で、時折奇跡の様な現象を起こす事から組織の者達から厚い信頼を得ているとの事だ。
不幸な目に遇った人々に奇跡の様な事象と正体を明かさないミステリアスさ、この事が不幸で荒んだ心に入り込み、カルト的な忠誠心になっているのではないかと、報告しに来てくれた職員は言っていた。
俺は報告を聞き終えると早速必要な書類を纏め始める事にした。




