元教え子 東 紅 3
俺は彼女に声をかけると、ドアを開けて、第二部隊の駐屯地へ向かうのだった。
駐屯地に着いた後俺達は、事前に話した通り、お互いのやるべきことをするために別れた。
入口の前に立つと、出払っているのか、殆ど人の気配がない。
インターフォンを鳴らし、事務員に来た事を伝えると、若い男性が慌てた様子で走ってきた。
「特殊第一部隊 只野だ出迎えありがとう。常駐している第二部隊はもうダンジョンかね?」
「事務の鈴木です。恐縮です。はい、隊長並びに、本日出勤予定の隊員は既にダンジョンへ行かれました。今ここには事務員と雑務の者しかおりません。配置など、詳しくは中でお伝えします。」
「いや、この場で結構だ。第二部隊とは任務内容も違うからな。第三部隊の動きは?」
「すいません、管轄が違うとなんとも…」
「大丈夫だ、むしろ他所のことを聞いてすまんな。」
「いえ!お答えできず申し訳ありません!」
「私は第三部隊に声を掛けてから潜る。第二部隊の隊長が戻って来たら、よろしく言っておいてくれ。」
「はい!承知しました!」
その返事を聞き俺は踵を返し、次に第三部隊の臨時キャンプに向かい、申し訳ない気持ちになりながら休憩中の隊員と同じようなやり取りをして、自分の指示がしっかり実行されているのを確認した後、彼女が待っているであろうダンジョンの入り口へと向かった。
「すまない、待たせたな。」
「いえ、私も今正式な入場の許可がでた所ですので。」
「…助かる、それでは早速救出作戦を開始する。最後に反応があった地点までノンストップで行く、遅れるなよ。」
「はい!」
事前に連絡していたので、許可自体はすぐに出ただろうに…。
こうして俺達は日本三大魔窟の一つ、旧新宿駅ダンジョンへと、遭難者救出のため潜るのだった。




