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FreiheitOnline‐フライハイトオンライン‐  作者: 立花詩歌
第二章『クラエスの森―辺境の変人―』
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(33)『クレイモア』

静かな夜の闇に紛れて、二人の魔女が現れる。ウォンバットの将と無数の雷犬が傾れ込み、剣の名を冠するギルドは阿鼻叫喚の地獄に変わる。だが、案ずるなかれ。命までは取られまい。

「何故こうなった……」


 不意に訪れた思いもよらない短絡的な展開に、つい溜め息と共に自問を漏らす。しかし往々にして追随するはずの自答はなく、代わりに隣で息を潜める刹那から軽い脳天チョップをお見舞いされた。


「つべこべ言ってんじゃないわよ。一度決まったことは黙って実行! それが≪アルカナクラウン≫鉄の八則(アイアンエイス)の一つよ」

「何それ初耳。超初耳」

「今作ったもの。あと七つは考え中よ」


 刹那は悪びれもせずそう言うと、改まった声色で「準備はいい?」と訊いてきた。その様子は何処か楽しげで、まるでおもちゃを見つけてうずうずしているような我慢の利かない子供のような顔だった。

 現在地は≪アルカナクラウン≫にとってご近所さんにあたる中堅ギルド≪クレイモア≫正面玄関の大扉前――――ここに二人だけで乗り込もうという今、普通は緊張して然るべきなのだろうが、戦闘狂の気がある刹那は緊張より期待の方が高いらしい。


「段取りはわかってんでしょうね?」

「わかってるわかってる」


 刹那に促されるように、黒の魔刀(イーヴィル)〈*群影刀(ぐんようとう)バスカーヴィル〉を鞘から引き抜く。

 月明かりに照らされた深黒の刀身は光を反射せず、まるで空間にその形の穴が空いているかのようにも見えてくる。日が暮れて夜間時間帯に入った今の方が、更に刀身が冷たくなっている気もした。


「シイナ、早く」

「っと、あ、あぁ」


 群影刀(バスカーヴィル)にやや魅入られ気味だったところを微妙に声色が不機嫌になった刹那に急かされて我に返った。


「行くぞ。【魔犬召喚術式バスカーヴィル・コーリング】、モード〔激情の雷犬(エクレール・ラルム)〕、全軍召喚(ホール・クラウド)


 ぞわり、と毛が逆立つような戦慄に近い感覚が全身を駆け抜けた。

 月明かりが生む足元の薄い影が(にわか)に不自然な深い黒に染まり、溢れ出る液体のように瞬く間に広がって人気のない街道の一部を覆い尽くした。


「ホントに魔力ごっそり減ってる」


 上限値から八割方持っていかれた俺の残MPを確認した刹那が呆れ気味に呟く。召喚スキルの魔力消費が激しいのは一般的にもよく知られることだが、さすがにここまで激しく消費するスキルも珍しい。とは言えこの【魔犬召喚術式バスカーヴィル・コーリング】も、一個体だけ召喚の消費魔力量に限れば、刹那の持つゲームバランス崩壊確定ランクインスキル【精霊召喚式(サモンド・プレイ)】の比ではない。

 数ある召喚スキルの中で間違いなくトップに君臨するだろうあのスキルは、召喚するモンスターによっては使用者の魔力(MP)どころか体力(LP)気力(SP)すら限界まで食い潰しかねないからだ。

 間もなく黒影から街道を覆い尽くす総計三百一頭の激情の雷犬(エクレール・ラルム)が目を醒ますかのように出現すると、周囲が心なしかぼんやりと明らむ。これは激情の雷犬(エクレール・ラルム)の毛皮にほぼ常時形成される帯電層――“雷の鎧(アルミュル)”の光だ。特別明るいわけではないが、身体全体が光っているようなもので暗い中でも輪郭が綺麗に識別できる。


「ケルベロス、扉の正面は避けて左右に散開。扉が開いたら俺の合図で突入しろ」

「御意ニ」


 どれがケルベロスなのかわからず周囲の個体にだけ聞こえるよう指示を出すと、思いの外近いところから了解が返ってくる。正確な位置はわからないが、会話ができる以上ケルベロスで間違いないだろう。


「それじゃ……ん、コホン」


 刹那は喉の調子を確かめると、目の前の大扉を軽くノックする。しかし扉の向こうからは何の反応もなく、人の気配が希薄なのと相俟って不気味に静まり返っていた。


「……留守?」

「んなわけないでしょ。あったとしても居留守よ、居留守。まだまだここからよ」


 一歩後ずさった刹那が次に大扉の少し手前の空間を指でトンと叩くようにすると、そこに呼鈴(ベル)用のウィンドウが出現(ポップアップ)する。

 改めてそれを鳴らすと、音声通信の小さなウィンドウがその呼鈴(ベル)ウィンドウの右隣に現れた。


『……誰だ?』


 やや掠れたような男の声でそう返ってきた。


「あ、あのっ、道に迷ってしまって!」


 半泣きの甘えたような声でそう答えたのは、信じられないだろうが無論刹那だ。少なくとも俺でない以上、消去法でそれ以外の選択肢は存在しない。

 普段の姿からは考えられないような――寧ろ普段本人が嫌っているタイプの媚びたような声なのだが、それが演技でありその声の主が刹那だと理解していても尚思う。

 可愛い、と。

 その声から推測される人格と普段目にしている素の姿の違いをよく知る俺からすれば、ここまで来ると最早詐欺のレベルと言っていい。余程の理由でもない限り、男なら多かれ少なかれ話を続ける気になるだろう。


『……他を当たってくれ』


 しかし、返ってきたのはやんわりとした拒否だった。

 当然刹那のこめかみがわずかに引き攣り、咄嗟に口元を押さえている。大方、思わず舌打ちしそうになるところを押し留めたのだろう。これが映像ありの仕様だったら確実にバレていただろうが、幸い音声通信のみの相手には気付かれていない。

 数日前にあったことを考えれば反応が返ってくるだけかなりマシなのだろうが、ここへ来た目的を考えればここで引き下がるわけにもいかない。


「もうこの辺りのギルドは全部回っちゃったんです。でも……誰も助けてくれなくてっ……、ずっと不安でっ。心……細くて……」


 徐々に嗚咽が混じってくるその声に、男の方もあしらうのはさすがに心ないと思ったようで、音声通信の向こうから狼狽するような気配が伝わってくる。


(よくやる……)


 相手に心中で同情しつつ、魔力(MP)中回復のポーションを一呑みに(あお)る。相手が格下とはいえ、二割も残っていない魔力のままでは些か不安が残るからだ。


『わかったっ……、わかったよ、少し待ってくれ。今出るから』

「……っ! あり――」


 刹那が迫真の演技で礼を言おうとしたが、中途半端なところで通話が切れた。


「――がとうぐらい言わせなさいよ、ったく。あーあ、申し訳ないわね」

「白々しく黒々しいな」


 その後間もなく扉の向こうに人の気配がし始めると、やや不自然な間を置いてガチャンと重い開錠音がした。

 そして――――ギギィ……。

 大扉がほんの少しだけ開く。

 その向こうからは訝るような人の視線の気配がする。しかし、この時間帯月明かりや街灯の光で逆光になりやすい。顔はあまりよく見えないだろうし、魔犬の群隊(バスカーヴィルズ)は見事な統制で陰に潜んで気配すら悟らせていないはずだ。

 恐らく俺と刹那を見て気配からも二人だけだと判断したからか、扉の向こうの警戒がやや緩んだ。それをはっきりと感じ取った俺と刹那は死角でハンドサインを交わす。

 プランC――――最初の時点で≪アルカナクラウン≫の人間だと気付かれず、またこちらの設定に耳を貸した場合。こっちを監視していたのはギルドそのものではなく、まず一個人あるいは少数のグループだ。

 そしてプランCの作戦内容は――


「……色々と手間取って悪いな。それであんたら何処に行きたいん――」

「道案内どうもありがとう♪」

「へ?」


 ――強行突入(ブリーチング)。圧倒的な戦力を以て戦闘員を蹴散らし、最速で目的の部屋を制圧せよ。

 刹那が閉まろうとする大扉を強硬突入する警察並みの手際で押さえて強く引くと、不意を突かれた男は前につんのめるように転び、勢い余って刹那の腰にしがみついた。


「あ」

「え?」


 俺とクレイモアの男がそれぞれ違った反応をして刹那の顔を見ると、刹那はにこりと普段あまり見ることのないタイプの朗らかで優美な笑顔を浮かべた。


「お礼に私も地獄行き最短ルートを案内してあげるわ――――【精霊召喚式(サモンド・プレイ)】、機動召喚(アクション・ブート)! 〔常在戦場の大袋鼠ウォンバット・ウォーロード〕!」


 次の瞬間、男の身体が宙を舞った。

 男はそのまま開放されたギルドハウス正面玄関からエントランスホールまで吹き飛ばされ、激しく床に叩き付けられるように転がりながら反対側の壁に到達すると、その頭の上をピヨヒヨコが周回を始めた。

 今、可哀想な男を殴り飛ばしたのは、【精霊召喚式(サモンド・プレイ)】によって召喚された巨塔(ミッテヴェルト)第七十二層『大袋鼠の不通砦ウォンバット・ウォール』の強力なボスモンスター〔常在戦場の大袋鼠ウォンバット・ウォーロード〕。丸みを帯びたシルエットやコアラより平たい鼻等間の抜けた顔立ちはそのままウォンバットだが、左目の負った傷跡や無駄のない二足歩行の構えが歴戦の覇者であることを何より雄弁に物語っている、戦闘(コンバット)ウォンバットの大型種だ。


「ウォーさん、もうちょっと抑え目ね。死なれたらことだし」


 『ここは俺に任せな、お嬢』と言わんばかりにキメ顔で頷いた常在戦場の大袋鼠ウォンバット・ウォーロード――刹那曰く“ウォーさん”が先陣切ってギルドハウス内に踏み込むと、突然の出来事に呆然と(フリーズ)していたエントランスホール内の空気が俄に殺気立った。


「シイナっ」

()()()()()()()雷犬(ラルム)部隊も一だけ残して随時突入、あなたたちの雷撃で麻痺(パラライズ)気絶(スタン)取って無力化して。死人は出さないでね」


 後々の保険として口調を変えつつ待機しているケルベロスにそう命じると、雷犬(ラルム)たちの目がぼんやりと光を帯び始める。


了解(ラジャー)。総員ニ通達、【装束不明(ブラック・ペイント)】で闇化武装ノ後、各個任務ヲ遂行セヨ」


 ケルベロスの声を契機に待機していた雷犬(ラルム)たちの毛皮が黒炎で燃え上がるように闇色に染まり、魔法弾と近しい存在に変化した闇化雷犬(ブラックラルム)部隊が次々と重なり合いながら瞬く間にギルドハウス内部へと雪崩れ込んでいく。

 唐突に出現した()()()()()の群れに襲われ、ギルドハウスの中はちょっとしたパニック映画のワンシーンのようになっていた。

 今やおどろおどろしい姿で雷撃をも操る謎のモンスターと化した闇化雷犬(ブラックラルム)の与えるプレッシャーはかなり大きいらしく、傍目に見ていてもほとんどのプレイヤーは本来の実力を出しきれずに退路を塞がれ、四方八方から襲ってくる雷撃で何らかのデバフ状態に陥り、為す術もなく壁際や階段の陰に引きずられていく。

 そしてエントランスホールの中心付近では果敢に抵抗を見せる数名の猛者たちを、ウォーさんが得意のウォンバット式特殊徒手格闘術で軽く捌いている。今まで特に気にしていたわけではなかったが、いくらパニクってるとはいえウォーさん――もとい常在戦場の大袋鼠ウォンバット・ウォーロードに往なされているようじゃ話にならない。


「それじゃそろそろ私たちも行きましょ」

「あぁ」


 待機させておいた最後の雷犬(ラルム)に二人で飛び乗ると、正面からギルドハウスに侵入。ウォーさんと雷犬(ラルム)部隊の活躍でほぼがら空きになっていたエントランスホールを駆け抜け、二階へと続く階段を電光石火で駆け上がっていく。


「何の騒ぎだ……っておいいいいいいい!?」


 エントランスホールでの騒ぎを聞きつけたのか、慌てた様子で二階の廊下から階段前に男が飛び出してきた。


「何だこりゃ!? いきなり何なん……って誰だお前ら……げッ!? お前、(ホーン)――」

「【痺毒(ひどく)】【投閃(とうせん)】っ!」

「うぐはっ!」


 こめかみに血管を浮き立たせていた男をお得意の短剣投擲でサクッと一蹴した刹那は倒れ伏すその男をわざわざ雷犬(ラルム)に踏ませて通り抜ける。


「「「「サブリーダーがやられたぁぁぁぁぁ!?」」」」


 二階の奥まで続く廊下に入ると、後ろから悲鳴混じりの見事な合唱が聞こえてきた。


「あれでサブリーダーなのかよ……」

「ウォーさんもバスカーヴィルも放っといて良さそうね」


 刹那は最早興味なさげにそう言って唐突に俺の手首を掴み、半ば引きずり落とす要領で雷犬(ラルム)から飛び降りると、とある扉の前で急制止する。アルカナクラウンのギルドハウスに面したプレイヤー用個室――件の監視者のいた部屋だ。


「其は(くろがね)より出づる炎禍の熱槌。我を阻む壁を打ち(こわ)すものなり! ――――『打ち抜き煉獄落としヘルフォール・ハンマー』!」


 刹那が高速詠唱可能な獄炎属性の魔法を扉にぶつけると、炎塊と化した木製扉は瞬く間に焼け落ち、その残り火が消える間もなく刹那がその向こうに飛び込んだ。

 ≪アルカナクラウン≫のような上位ギルドハウスなら個室の扉一つ一つにシステムロックがかかっているが、この≪クレイモア≫のギルドハウスはトゥルム中枢に建っている割には恐らく中の中程度のグレードのもの。まさか力業で開いてしまうとは思わなかったが、やってみるとあっさりしたものだった。

 打ち抜き煉獄落としヘルフォール・ハンマーという魔法の性質上幾秒も持続しない炎が不自然に掻き消えると、遅まきながら刹那の後を追ってその部屋に入る。

 しかしその部屋の中にいたのは、俺を見て無言で首を横に振って見せる刹那だけだった。


「逃げられたわ。入った時にはもぬけの殻」

「人数不足かな。作戦はそう悪くなかったと思ったんだけど」


 部屋の隅――それこそアルカナクラウン側の通りに面した窓の一つが開いていて、そこから入ってくる夜風が遮光カーテンをばたばたと揺らしている。窓から下を確認してみるが、通りにもそれらしい人影を見つけることは出来なかった。


「取り敢えず下の連中に部屋の持ち主のことを聞いてくるわ」

「ああ。あ、じゃあそこの雷犬(ラルム)に不可転式球状牢でギルメン一人一人を隔離しろって言っといて。その方がやりやすいだろ」

「……そうね。そうする。何としてでも吐かせてやるわ♪」


 おっかない女だ。


「そこのわんちゃん、おいで」

激情の雷犬(エクレール・ラルム)をわんちゃん呼ばわりかよ……」


 やたらと愉しそうに部屋を出て行った刹那を見送ると、俺は思いの(ほか)何もない部屋の中をぐるりと見回し、改めて窓の方に向き直る。


「確かに……よく見える。何やってんだか」


 目の前のアルカナクラウンギルドハウス――やや遠目に見えたのはその二階ロビーで、アプリコットがシンにジャーマンスープレックスをかけている光景だった。

 マジで何やってんだよ。

 それはともかく今は裸視だから多少見難いが、遠くを見るためのアイテムなんてたくさんある。見るだけなら狙撃銃の照準器(スコープ)だってそうだし、『双眼鏡(ビノキュラー)』や『望遠鏡(テレスコープ)』だって普通に市販されている安価なアイテムだ。どれを使っても二階ロビーの五割程の範囲が容易に監視できる。


「これからは一応気をつけないと。まぁ、カーテンで何とか……ん?」


 もう一度下の通りを確認しようとした時、窓枠の外側のサッシに何かが置かれているのを見つけた。下手すると気付かなかったかもしれないぐらい目立たない色で、小ささも相まって窓に近づいてその方向を向かなければわからなかっただろう。

 開いていた窓から手を伸ばして隠すように置いてあったそれを手に取ると、厚さ二センチほどの四角く薄い箱型のアイテムだった。いわゆるオペラグラスというやつだ。大して装飾があるわけでもない、普通に売られている安物だろう。

 ここに来て初めて確信する――――≪道化の王冠(クラウン・クラウン)≫に関係があるかどうかを置いておいても、アルカナクラウンを覗いていた不審人物がいたのは確実だ。

 その後も何かアンダーヒルが喜びそうな情報(モノ)を探して部屋中を隈無く探していると、さっき出て行った刹那がもう戻ってきた。


「この部屋を使ってたのは[ラクサル]って男らしいわ。もしかしたら協力者って奴かもしれないけど、皆、()()()吐いてくれたし、少なくとも下の連中は多分ハカナとは無関係ね。一応戻ってきたら捕まえて引き渡しなさいって言っておいたわ」

「さすがの手際にも改めて驚いたけど一つ聞いていいか? ――――後ろのどした?」


 刹那の背後に追随していた雷犬(ラルム)が、耳も尻尾も力なく垂らしてカタカタと小刻みに震えている。どう見ても怯えている反応だった。


「ア、主ヨ……」

「ってその声、ケルベロスかよ」

「コノ御仁(ごじん)ハ……」

「――言うな。わかってるから。下に控えてていいぞ」

「ソ、ソウカ……アイ、ワカッタ……」


 ケルベロスは何処か納得し切れていない様子ながらも頷くと、どろりと溶けて姿を消した。


「一応無駄を承知で言っとくけど、あんまり無茶するなよ、刹那」

「アンタ、自分だって雷犬(ラルム)使っといて今それ言う? て言うか手遅れよ。さ、もう用はないから戻るわよ」

「そう急ぐなよ。もうジャーマンラッシュ終わったみたいだし、必要以上に早く戻る必要ないだろ」

「ジャーマン……何? 無関係の人を長く束縛して、迷惑かけてもアレでしょ」

「いやそれこそお前が今更言うのかよ。って、待てっての……」


 俺は手にしていたオペラグラスを開いたメニューウィンドウに放り込み、マイペースと言うより自分絶対優先主義で部屋を出て行く刹那を追いかけたのだった。

Tips:『機動召喚(アクション・ブート)


 一部の召喚系スキルに実装されている特殊な召喚オプションであり、それを利用するための符丁。通常の召喚に比べて魔力を多く消費するが、召喚獣の召喚演出をスキップしつつその召喚獣の攻撃動作と同時に実体化を行うことができる、謂わば奇襲や緊急時の召喚を想定した高速召喚機能と言える。単純に強力な挙動になるため頻繁に使うプレイヤーもいるが、その魔力消費が2倍近くまで膨れ上がることもあり、一般的には乱用が避けられる傾向が強い。

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