ぽっちゃり癒し系の可能性について

「‥‥え、あなた誰ですか？不審者何ですか？け、警備いー」

ちょ、ちょっとまって！違いますから。あー‥えっと、そうそう、祝咲花さんの知り合いです。花さんと仲良くしていると聞いて会ってみたかったんです！

「は、花ちゃんと仲良くしてるなんて‥‥そんな。私がくっついてるだけで‥」

いえいえ、かなり仲良く見えますよ？ところで、花さんのどんなところが好きなんですか？

「‥あの、体の柔らかいところとか、一緒にいて安心するところ。あと、かっこよくておもしろいところ。」

え、か、かっこいい？そーですかー‥じゃあ、あなただけが知ってそうな花さんの秘密とかありますか？あ、意外なところとかでもいいですよ。

「秘密かぁ‥うーん‥‥花ちゃん、デブとか太ってるとか、言われてたけど着太りするだけで、体育の時、着替えてるの見たけど、ぽっちゃりむっちりって感じだったよ！あとね、おっぱー」

ありがとうございましたーー！！

あのーすいません。祝咲花さんについてお伺いしたいんてすけれども。よろしいですか？

「‥誰だおまえ。祝咲のこと、何で探ってる？」

けして怪しいものではございません。あのですねあなたが花さんと親しいと聞いてお話しを聞きにきました。

「は、はぁ？親しい？べ、別に親しくねーよ。少し話すぐらいだ。」

はいはい、一方的に突っかかってるってことは自分でわかってるんですね。あなたは花さんのどんなところが好きですか？

「何で知って‥‥料理上手なところ。前にあいつの作ったおにぎりが美味くてそれから構うようになった。前は嫌いだったんだけどな。」

き、嫌いだったの？な、なんでなんで、なんかした？是非詳しく教えてください！

「なんで焦ってんだよ。‥決まってるだろ。彩乃取ったからだよ。ひょいっと現れやがって、彩乃のこと虜にして‥‥彩乃は構ってくれなくなるし、気に食わなかった。」

なるほど、そうだったんですか。やはり好きな子をとられるのは気に食わなかったんですねー‥最後に、花さんにしてもらいたいこととかありますか？

「い、祝咲にしてもらいたいこと‥‥‥‥腕枕、してほしい。それで、頭なでて貰ってそのままお風呂に入れてもらいたい。」

‥‥‥あ、ありがとうございました。

すいませーん、少しよろしいですか？祝咲花さんのこと聞いて回ってるんですけどーなにか知ってることありますか？

「あん？‥花のことか。しゃーねぇ、聞いてやる。」

素直ですね。ありがたいです。では、花さんの好きなところはどんなところですか？

「‥別に好きってわけじゃねーよ。勘違いすんな！あえて言うなら‥そうだな。家事が出来るところ。男兄弟だから、家事とか無縁なんだ。だから憧れるんだろうな。」

家事が出来る女の人はポイント高いのですね。ところで、何故家事ができると知ったのですか？そのエピソードを教えてください。

「‥前に、掃除場所が一緒で、埃だらけのとこに掃除機かけようとしたらすげー怒られた。埃がまうでしょうがぁあ！ってな。それから色々掃除のこと教えてもらって、すげーな、て思った。」

掃除場所での事だったんですかー‥怒られるのがあまりなかったから少し驚いたでしょうね。では、花さんにしてもらいたいことは何ですか？

「‥そうだな。あえて言うなら、俺の選んだ下着をあいつにつけてもらいたい。それで、俺の下着もあいつに選んでもらいたい。」

あ、アダルティーですね、ありがとうございました。

失礼します。少し生徒会長に取材を申し込みたいんですけども‥あ、大丈夫ですか。ありがとうございます。

「あ、君かぁ、お花ちゃんのこと聞いてるのって。」

ご、ご存知でしたか。さすが生徒会長。では、早速質問です。花さんのどんなところが好きですか？

「お花ちゃんのこと？‥やっぱり体かなぁ。もちろん他の所も好きだけど。最初はなんだ、コイツ潰しちゃえーとか思ってたんだけど。観察してる間にいい子だなぁって思ってさ。」

体目当て‥潰しちゃえ‥‥せ、生徒会長らしいと言えば生徒会長らしいような‥‥は、花さんにしてもらいたいことはなんですか！

「えー、お花畑で一緒にお散歩かなぁ？」

意外に平和なことでしたね。なんでそう思ったんですか？

「あんまりねぇ、大人っぽいことは気後れしちゃいそうだから。お花ちゃんの兄弟達も連れてのんびりしたいな。」

ああ、幼稚園で一緒ですもんね。どうですか、幼稚園で兄弟さんとは仲良くしてますか？

「うん、この頃はお父さんって呼ばせようと思ってるんだー。」

ありがとうございましたさよなら。

もしもし、そこの学ラン少年。少し聞きたいことがあるのですがね。いいですか？

「はぁ、俺ですか？出来れば手短にお願いします。」

祝咲花さんのことなんですけど‥あ、あの、君を拾ったお姉さんのことなんですけど、聞いてもいいですか？

「‥逆にこっちが聞きたいぐらいなんですけど。全然会えないし。」

そ、そうですよね。では、第一印象は？

「あの時は喧嘩でやられてあんまりなぁ‥記憶がないけど、朝のことなら覚えてるよ。最初あんまりに自然過ぎたから、ちょっと変なこと口走ったけど。エプロンから谷間見えてたのが印象的だったかな。」

どこ見てるんですか、それ第一印象じゃないですよね？いや、高校生としては仕方がないことだと思うんですけど、ほかにもまだありません？ありますよね？

「おにぎりうまかった。」

あ、そうですか。よかったですね。あぁ、あとお姉さんにしてもらいたいことはあります？

「‥毎日俺の弁当作ってほしいかな。あとお姉さんには迷惑かもしれないけど、俺の仲間も呼んで、お姉さんの料理美味いんだぞって自慢したいかも。」

あなたが一番まともな理由です。少し感動してしまいました。願い、叶うと良いですね。ありがとうございました。

‥お姉さーん、卵が一パック五十円でしたよー

「えっ？！嘘！どこですか！」

嘘です。

「‥‥あなた誰ですか、道行く人にドッキリして楽しかったですか。てゆうかそんなに主婦に見えますか？」

いや別にからかおうとしたわけでは‥‥あなたは掃除も料理もかなり頑張っているようですね。偉い偉い。みんなから好かれているようで安心しました。よりどりみどりだし。

「何のこと言ってるんですかねぇ‥あ、ちょっと！どこ行くんですかっ」

では、ありがとうございましたー、ちなみに、商店街の八百屋さんのエリンギ、二パック五十円でしたよー

「な、なんですと？！‥じゃなくて！もう行っちゃった‥‥お母さんに、似てたなぁ。」