サナの奇妙な体験4
名刺ケースの中には、サロンの名刺ばかりが収められており、その中には10枚の同じ名刺がありました。これが、本人のだと簡単に推測できた。
わかなが興奮気味につぶやきます。
喜びを込めて『見て、これ全部サロンの名刺だよ!そして…なんと、本人の名刺が10枚も!』
サーとミユも驚きの表情で名刺を見つめました。
わかなも興奮しながら『あの人、美容師さんだったんだね!』
ミユが少しづつ思い出しながら『あの人、髪を一本に結んでたから、普通のサラリーマンじゃないってことはわかってたよね。きっと、この名刺は彼が落としたんだよ。』
3人は手がかりを発見し、安堵と喜びに満ちた表情でお互いを見つめ合います。この名刺を手がかりに、おじさんが無事であることを確認し、彼の安全を祈りながら、さらなる行動を考えるのでした。サーは名刺を手にしながら、おじさんに対する無性に会いたい気持ちが湧き上がります。彼女は心の中でおじさんに対して語りかけます。
サーが心からの思いを込めて『無謀なおじさん…。今、この名刺を見ていると、本当に会いたくなります。あの時の出来事が心配で心配で…。ただ、会って、安心したいんです。あなたに会って、お礼を言いたいし、また一緒にあの怖い事を笑い話にしたいし……。
どうか、無事でいてください。そして、私たちが再び会える日を楽しみにしています。』
サーの心の声は、強く、深くおじさんに届くことを願っています。彼女の心情と願いが、風に乗って夜空へと広がりおじさんに届く事を…。
続く




