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サーの奇妙な体験 27

吉祥寺の、街を2人は満喫しています。

このまま、ハッピーエンドかなと思いきや、ここからが何かが起こる奇妙な体験です。


よろしくお願いします。


サーは窓際の席を見つけると、嬉しそうにマーに尋ねます。


サー

マーさん、ここで良いですか?


マー

いいよ。


サー

ここだと外の風景も見れて、なんか良い感じがするんです。それに、店内もすごくアンティークな感じでオシャレ!本当に可愛いいお店ですね!


マー

昔のままで落ち着くね。なんか、昔を思い出しちゃうな〜。


店員さんがお冷とメニューを持ってきてくれて、優しい口調で「お決まりになりましたらお声をかけてくださいね」と迎えてくれました。


サーはメニューを開いて目を輝かせます。


サー

わあ、見てマーさん!このクリームソーダの色と盛り付けすごく可愛い!絶対注文しなきゃ!


マー

サーちゃん、本当に楽しそうだね。俺もそれにしようかな…。


サー

マーさん、これも美味しそうですよ!このデザートプレート、シェアして食べませんか?全部食べきれる自信はないけど、マーさんとなら大丈夫です!


マー

うん、サーちゃんがそう言うなら…。


サー

あ、こっちのパスタもサンドイッチもすごく美味しそう!マーさん、お腹空いてませんか?これも一緒に頼みましょうよ!


マー

え、ええ、じゃあそれも…。


サー

やった〜!今日は特別な日だから、たくさん頼んじゃいましょうね!


サーは次々とメニューを指さして楽しそうに話す。その勢いにマーは少し圧倒されつつも、嬉しそうにサーの提案に応じます。


サー

マーさん注文しますね!すみませーん!


店員さん

はい、ご注文はお決まりですか?


サー

はい、このクリームソーダとデザートプレート、それからこのパスタとサンドイッチをお願いします!


店員さん

かしこまりました。デザートは食後でよろしいでしょうか?


サーは軽くうなずくと


では、少々お待ちください。


マー

サーちゃん、本当にすごい勢いだね。なんだか圧倒されちゃったよ。


サー

だって今日は特別な日ですもん!マーさんと一緒にいるだけで、なんでも楽しくなっちゃうんです!


マー

そうか。じゃあ、まだ時間あるから思いっきり楽しもうね。


サー

はい!もう、楽しみで仕方ないです!


サーの明るい笑顔とエネルギーにマーもつられて笑顔になります。2人の楽しい時間、まだ続いてるこの時間に、心が踊るサーでした。

 


サー

マーさん料理も半分個しましょうね

なんか、今日はすごい食欲ありそうで。


マー

先週も結構食べてたよ(笑)


サー

マーさんそれはひどい!

これでもレディーですからね(笑)!

少しは気を使って下さい(笑)


マーは吹き出して笑っています。


マー

ごめん、ごめん

失礼しました。

サーちゃん少食だもんね


サー

マーさん、それは嫌味ですか〜ぁ?


2人は取り止めもない話で楽しんでいます。


サー

やっぱりここも彼女さんと来てたのですか?


マー

そうだよ。

ここのパスタとクリームソーダがすごく好きでよく付き合わされた。

内装も変わって無くて当時のままだからタイムスリップしてる感じがするよ。


サー

でも、マーさんにとって悲しい思い出なのに綺麗な思い出に変わっていていいですね…


マー

時間だよ…

時間が解決してくれたんだと思う。

思い出が美化されてるのもあるけど、もう会えないことも、長い年月が辛さを消化してくれたんだ。それに、今こうしてサーちゃんと新しい思い出が生まれてることも事実だしね。すべてに感謝だね。


サー

そうですね…マーさんと一緒に過ごせる時間が、私にとっても大切な思い出になります。


マー

そう言ってくれると嬉しいよ。過去の思い出も大切だけど、これからの思い出も大事にしていきたいしね。


サー

はい!マーさんと一緒なら、どんな思い出でも素敵になります。


マー

ありがとう、サーちゃん。これからもよろしくね。


サー

こちらこそ、よろしくお願いします!


2人は笑顔で話しながら温かい気持ちでいっぱいになります。過去の思い出も未来の思い出も、大切にしながらこれからの時間を楽しむことを約束するかのように。


最初の料理が来ました。

チキンのサンドイッチとボロネーゼ


サー

マーさんどっちから食べたいですか?


マー

どっちでも良いよ。


サー

じゃぁ、私パスタ食べても良いですか?


マー

そうしたら自分はサンドイッチから食べようかな?

サーちゃんパスタに付いてるサラダは食べて良いからね。

ではいただきましょうか?

サーもハイとうなずき

楽しいランチタイムがはじまりました。


マーがサーにパスタはどうだい?と尋ねるとソースが具沢山でとっても美味しいと笑顔で答えます、サーもマーにサンドイッチを聞くとチキンがすごく美味しいしパンもなかなかと絶賛

2人とも笑顔が絶えず、楽しでいます。


サー

こんなに美味しいのに予約なしですぐ座れてよかったですね


マー

やっぱり平日だからかな?

土日は多分いっぱいだと思うよ


その時、サーの携帯にLINEがはいりました。


サー

マーさんごめんなさい

母から、LINEが入って、突然なんだろう?

ちょっと失礼しますね。


サーは携帯を開くと母から


サー、この前のパスタのお店

駅の近くのところだよ

名前は、サユリア

検索かければすぐでると思うよ(笑)

ちょっと遅かったかな? 

楽しんでね

ではまた、あとでね。


サーはLINEを読んで少しうなだれています。

マー

どうしたの?

サー

マーさん、聞いて下さい!

全く母はいつもこうなんですよ。

この前、母も吉祥寺に来たんですって、そこで美味しいパスタ屋さんがあって、1人で食べてきたんですよ。お土産買ってきてくれて美味しかったから、場所教えてねって言ったら、今教えてくれました。

今更、遅いですよね!(笑)

こんな母、どう思います?

ありえないですよね〜ぇ


マー

でも、いいじゃないか〜ぁ

やさしいお母さんだと思うよ

娘のためにわざわざLINEしてくれるなんてなかなか無いと思うよ


サー

マーさんはやさしいから…

でもありがとうございます。母とは仲良いですけど、いつもこんな感じでもめるんですよ

うちの母、結構自由人だから、周りが振り回されて…(笑)


ここで店員さんが、お冷如何ですか?

と尋ねてきたので、お願いしました。


サー

マーさんパスタ食べますか?

交換しましょうか?


マー

そうだね

サンドイッチも1つ食べ終わったからちょうどいいね


そう言って2人は各自のお皿を交換しあいました。


早速、サーはサンドイッチを食べてみると


サー

あれ?

このサンドイッチ、前食べたのに似てる?


マー

えぇ?

どこで?


サー

マーさん、ここのお店、名前なんでしたっけ?

マー

サユリアだよ


サー

え〜〜〜ぇ!?

こんな偶然あるんですね?(笑)

母、ここに来たみたいです。

さっきのLINEで名前教えてくれたんですけど、まさかここだとは思いもしなかった


マー

そうなんだ。

ビックリだね

サーちゃんもでもよく気がついたね

サンドイッチ食べただけで


サー

チキンがすごく美味しくて、頭にこびりついていました(笑)

母はその他のこと何も言わなかったから

せめて、アンティークとか言っててくれればすぐわかったのに…


マー

そんなもんだよ。

日常の親子の会話なんてね。

必要最低限って感じだよ

だから、サーちゃんちは、親子のコミニケーションすごいと思うよ


サー

そうなんですかね〜

ここってところでいつも忘れてるから〜(笑)

でも、そこが母らしいんですけどね〜(笑)


マー

最高だと思うよ。


サー

パスタどうですか?


マー

昔から変わらない味だと思うよ

なんか、ほっとする。

なんか、帰ってきたな〜って感じの味かな〜

癒しのパスタだね。


サー

マーさん表現わかりやすいです。

でも、その深い意味がすごく伝わってきます。

ここにまた来れて良かったですね…


店員さんが、そろそろクリームソーダお持ちしましょうか?と聞かれたので

マーが『あぁ、ではそろそろお願いします』と答えました。


サー

今のうちに早く食べちゃいましょう

まだ、ババロアとクリームソーダがきますからね


マー

デザート食べれるかな〜

でもサーちゃんいるから余裕だね(笑)


サー

大丈夫です

任せてください(笑)


そうこうしている間に、2人は綺麗に完食していました


店員さんが来て、もう少しお待ちくださいねと言って、空いたお皿を片付けてくれました。


マー

こんな時間が長く続くといいね〜

自分にとって最高の癒しの時間だよ


サー

私もそうです

なんか、今まで胸の奥につかえてたものが全部取れた感じかするんです。


マー

サーちゃんにとってそんな存在になれたのすごく嬉しいよ。

なんとかならないのかな〜

こんなもどかしい事が解決する方法なんてね


サー

どん言う意味ですか?

もどかしいとは?


マー

そのうち話す時が来ると思うから

気にしないでね…


サー

そう言えば、私マーさんの事お仕事だけで何も知らないんですが、聞いても良いですか?


マー

確かにそうだね。

隠してた訳ではないけど、そんな話にならなかったね(笑)

聞いてごらん

なんでも話すからね


優しそうにマーは微笑んでいます。


サー

マーさんはお子さんは?


マー

大学生と高校生

2人とも女子だよ


サー

仲はどうなんですか?


マー

普通だよ

子供と出かけたりも出来るから嫌われてはいないと思うよ(笑)


サー

出身はどこですか?


マー

東京の板橋区だよ

下町みたいなとこだね

なんか取り調べみたいだね(笑)


サー

ごめんなさい

聞くってなんか、堅苦しいですね

自然に聞いていきたいですね


マー

確かに!

でも聞きたいことあったらその都度聞いて良いからね(笑)


サー

わかりました


すると店員さんがデザートを持ってきてくれました。


店員

ババロアで〜す。あと、今クリームソーダお持ちしますね。ざくろはどちらですか?


サーが軽く手を上げます。


店員

は〜い、お待たせしました。こちらがライチになります。ごゆっくりしてくださいね。ありがとうございます。


サーはクリームソーダを見てビックリしています。


サー

まず、写真撮っていいですか?これすごい!アイスがパンパン!すごく美味しそう。これ、後でミユとわかなに送りますね。


サーは何枚か写真を撮りました。もちろん、マーのライチと2つ並べて楽しそうに。


マー

さて、いただきますか〜。


サー

美味し〜い!こんなクリームソーダでざくろは初めてです。すごく美味しいです。ライチはどうですか?


マー

飲んでごらん?さっぱりしていて美味しいよ(笑)。


サー

では、少しいただきますね。


サーはマーのライチのクリームソーダを飲んでみると、初めての味に驚き、その美味しさが顔に現れます。


サー

わぁ!これもすごく美味しい!

マーさん、ババロアも食べましょう

これもすごく美味しそう

これも写真撮ったから早く食べないと!

先に私がひと口食べますからね(笑)


マーはサーの無邪気な喜びを見て微笑んでいます。


マー

本当にサーちゃんは楽しそうだね。


サー

だって、美味しいものを食べると幸せになりますよね!


マー

うん、その気持ちわかるよ。


サー

マーさんも嬉しそうな顔してますよ(笑)。


マー

そうかな?サーちゃんの笑顔を見てると、自然と笑顔になるよ。


サー

マーさんって本当に優しいですね!


マー

サーちゃんが素直で可愛いからだよ。


2人はクリームソーダとババロアを楽しみながら、お互いの笑顔に癒され、楽しい時間を過ごしています。店内の温かな雰囲気と2人の笑顔が、お店全体に広がっているようでした。


マー

さて、次はどこ行こうか?

サーちゃん行きたいところはある?


サー

商店街でも歩いてみましょうか?

いろんなお店があるから

どうですか?


マー

じゃぁ、そうしようか。


時計を見るともう15時を回っていました。


サー

もうこんな時間

なんでこんなに早いんだろ〜


マー

楽しい時間だからだよ。

でも、今日はすごいよ

だって、ボートに乗って、ちょっとした買い物もして、今食事

で、これから商店街の散策

この時間でやってる事はすごく充実してるよね


サー

確かにそうですね

ボート乗ったの忘れてました(笑)


マー

さてそろそろ行こうか?


サー

ハイ


マー

忘れ物しないようにね


サー

マーさんひどい!

マグカップ忘れてますよ!(笑)


マー

あぁ…ごめん…

うっかりしてた(笑)


サー

絶対忘れないで下さいね!

私からの最初のプレゼントなんですからね!


マー

ごめん

失礼しました。

大切に家まで持ち帰るから安心して

では、お詫びのしるしに、こちらのお会計は私が持ちますから

先に出てて(笑)


サー

それはまずいです

私も払いますよ〜


マー

お父さんならこの場合、大体出すのが当たり前だよ

だから外で待っててね


サーはマーに言われた「お父さんなら、この場合、大体出すのが当たり前だよ」という言葉に、一瞬驚いて動揺しました。でも、その言葉が彼女の心に温かく響き、胸がじんわりと温かくなるのを感じました。


サーは喫茶店の外で待ちながら、マーの言葉を反芻していました。「お父さんなら…」というフレーズが、彼女にとって特別な意味を持っていました。マーのその言葉に、自分がまるで大切に守られているかのような安心感を覚えました。


サーは心の中でつぶやきました。「マーさん、本当にありがとう。あなたと一緒にいると、私の心はいつも暖かい。お父さんがこうして守ってくれているみたい…」


サーはマーに背を向けたまま、少しだけ涙ぐんでいましたが、すぐにその涙を拭き、明るい笑顔を浮かべました。「大丈夫、今日はとても楽しい一日だし、そして、これからもっと素敵な思い出を一緒に作っていこう。」


マーが会計を済ませて店から出てくると、サーは明るい笑顔で迎えました。


サー

「ありがとう、マーさん!」


マーも笑顔で応じました。「さあ、次はどこに行こうか?」


2人は笑顔で歩き出し、サーの心には幸せな気持ちがいっぱいに広がっていました。マーと過ごす時間が、サーにとってますます特別で、大切なものになっていくのを感じながら。


続く

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