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サーの奇妙な体験 15

3月19日 月曜日


朝、サーは眠りから覚めると、部屋に広がる心地よい味噌汁の香りに包まれていました。


目を覚ました直後から、朝食の用意をしている母の存在が感じられ、部屋には包丁で何かを刻む音が響いています。


サーは布団から身を起こし、ベッドの上で手を伸ばして大きなあくびをしました。窓から差し込む朝日が、部屋を優しく照らし、朝の静かな雰囲気が心地よいです。

サーは幸せそうな笑顔で、母の後ろ姿を見つめています。彼女の手際の良さと、愛情が込められた朝食の準備に、サーは心から感謝しています。



サー

お母さん、おはよう


おはよう

昨日はよく寝れた?


サー

うん

やっぱり私は幸せだね


朝から何言ってんの〜?

早く歯を磨いて来なさい

もうご飯出来るから


サー

は〜ぃ


サーは歯を磨きながら、やっぱりいいなぁ

お母さんと一緒にいるの

一緒に生活してた時は考えもしなかったけど

離れると、母の偉大さがよくわかる


サー、早くしないと遅刻するよ〜

早くご飯食べなさ〜い


サー

今行くよ〜


この感じ懐かしくてつい微笑んでしまうサーでした


テーブルにつくと、豪華な食事


サー

やっぱりお母さんすごいね

学生の頃は当たり前に感じてたけど、こうして見ると、朝からお母さん大変だったんだね


仕事しながら、私のために毎朝、改めて感謝だね


何言ってんの?

きっと、サーも子供が出来たら同じ事してるから…

いいから早く食べなさい


サー

うん

いただきま〜す


お味噌汁美味しい〜



サー

今日は仕事はそんなに忙しく無いと思うけど

おじさんに、食事のお店知らせないといけないんだ

絶対に忘れたらやばいんだ。


なら、早めにね

サーは忙しいと、すぐ忘れるから


サー

もう、社会人になって、それは大丈夫!

少しは成長したんだからね


あら、そうなのね

それは失礼しました。


朝から朝食を楽しんだ後、サーはお母さんに感謝の言葉を伝えながら、しばしのひとときを過ごしました。母も笑顔でサーの様子を見守りながら、朝の忙しさを乗り越えてきた経験を思い出しているようでした。サーはお母さんの言葉に少し驚きつつも、早く食事のお店を知らせることを忘れないように心に誓いました。母もそれを心配そうに見つめながら、サーにアドバイスを送っています。家を出るとき、サーは気持ち良さそうに笑顔で家を後にしました。母も窓辺からサーを見送りながら、笑顔で手を振ります。気持ちの良い朝のひと時が、今日のサーをいつも以上に元気に出社させることになりました。



電車に乗ってから、サーは携帯と睨めっこ

必死にお店を探しています。

火曜日なのでどこも、お店は浮いているみたいで予約は取りやすい


何を食べるか?責任重大…

サーは自分でハードルを高くしています


電車の中でサーは携帯に夢中で、画面を見つめながら、口ごもりながらつぶやきます。


サー

えーと、イタリアンもいいな…あ、でも焼肉も捨てがたいな…それと…んー、やっぱり和の創作料理もな〜?でも、マーさん、お刺身好きかな?


周りの乗客はサーの様子を不思議そうに見ていますが、サーは気にせずに自問自答しています。まるで電車内で葛藤するサーの姿は、まるでドラマのワンシーンのようです。


会社に到着し、サーは本日、デスクワーク

机に座って例の件はランチタイムまでが、タイムリミット

周りの同僚はそれぞれ仕事に取り組んでいますが、サーは違います。机に向かってじっと考え込んでいます。


サー

どうしよう、どこにしよう…あれもいいかな、でもこれも美味しそうだな…あれっ?

考えれば考えるほど悩みまくっています

そんなこんなで

もうこんな時間?

やば!何も決まってない…


時計を見ると、あっという間にランチタイムになっています。驚きとともに、サーは急いで準備をして会社を飛び出します。同僚たちも不思議そうな顔をしていますが、サーは食事会の場所を決めることに夢中でしたが、結局決められません。



いつものカフェで後輩と待ち合わせ

サーは先に到着、でもまた悩んでいます。


そこに、ミユとわかなが到着


ミユ

サーさん、お店決まりましたか?


サー

ダメ!

悩んで全然決められない…


ミユ

本当ですか?


サー

なんか、今回ダメみたい…


わかな

そうしたら今、適当に決めちゃいましょう

サー先輩考えすぎですよ〜


サー

だよね〜

なんかいつもと違って、年上の男性を意識してしまって

とりあえず、ここのお店、ピックアップしたんだけど、良いのある?


ミユ

どれどれ、

え〜!こんなに!

サーさん!

ピックアップしすぎですよ。


これでは悩みますよ!


サー

やっぱりそうだよね…


ミユ

マーさん年上だから落ち着いたところで、和食系でよいんしゃないですか?

創作料理なんで良いと思うな〜


わかな

私もいいと思います。

今回は和でいきましょうよ

ここのお店で良いですよね


サー

はや!

もう決定?


ミユが早速、ネット予約をして

池袋、4人無事に予約を取る事ができました。


そこでサーか、マーさんにお店情報をLINEに送りました。

改めて、時間とお店の店名を伝えて完了


サーは、ホッとした表情で、良かったと、ポツリ呟きました。


わかなが突っ込んできます。


わかな

サー先輩、まだこれからですからね!

頑張ってくださいね。


サー

何が〜?

(少し照れながら)

明日だもんね

でも、なんか自分でも何が気になってたのか少しだけだわかってかきた感じなんだよね

でも、わかなちゃん、いろいろ心配かけてごめんね!でもありがとね


ミユ

あとはマーさんからの連絡待ちだね


サー

そうだね。

なんかホッとしたら、お腹空いてきちゃった

なんか食べよ〜


3人はランチメニューをお願いして、マーさんの返事をまっていたが


サー

マーさん美容師だからきっと接客中だからすぐ返事返ってこないと思うから、早く、食事しょ


わかな

やっぱりよく知ってますね~


サー

違うよ〜!

お互い接客業だから

そう思うだけだよ



3人は明日の話題で大盛り上がり!ランチタイムはあっという間に過ぎ去り、楽しい時間を満喫していました。


同僚たちと別れた後、サーは少しずつ実感が湧いてくるのを感じました。

サーはまだ時間があったので、非常階段から外を眺めに行きました…

新緑が茂り、風が柔らかく吹いています。春の暖かい日差しが心地よく、サーの気持ちも高揚しています。


サー

とうとう明日、マーさんと会えるんだな〜。


サーは周りの風景を眺めながら、胸の高鳴りを感じていました。街の喧騒も今日は心地よく感じられ、心が弾むような気持ちでいっぱいです。明日のことを考えると、自然と微笑みがこぼれました。


その時、メールの着信

マーさんからのメール


マー

【ありがとうございます。

お店わかりました。

明日、6時半にお店で待ち合わせですね。


サーちゃんと会うの楽しみにしていますね

明日はよろしくお願いします。】




絶妙なタイミングでマーさんからのメール

サーはなんとも言えない安堵感に包まれています。


サーも返信します


サー

【マーさん、お疲れ様です。

私もすごく楽しみです。

今夜寝れないかもです…

私もこれから仕事に戻ります。

明日、残業にならないように、しっかり仕事済ませます。

私こそ、明日よろしくお願い致します。

マーさんも、仕事頑張って下さい。

では明日お会いしましょうね!】


返信を終えたサーは、ホッとした表情で空を見上げました。澄んだ青空が広がり、心地よい風が彼女の髪を揺らします。


「全ては明日なんだよな〜」と、サーは独り言をもらして…


心の中に期待と緊張が交錯し、胸が高鳴るのを感じます。明日のことを思い浮かべると、自然と笑顔がこぼれました。穏やかな空の下で、サーは明日への思いを深く感じながら、その瞬間に浸っていました。


続く


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