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【169話】神罰

タイトルの『神罰』は、神人アーサーからのご褒美と言う意味です。(マテ)


 説明しよう!


 僕、カーズ、ガルとアーサーは、たとえ訓練であっても闘わないってルールを設けている。


 理由は、激闘に変化して死者が出てしまうからだ。


 特にアーサーはバトルマニアで、常に強敵との闘いを望んでいる。


 そんなこともあって、今まで5回ほどアーサーがキレて、ルールを破って強制バトルに入った過去がある。


 あのアーサー相手では、全力の僕、カーズとガルの3人がかりで闘ってもやっと勝てる。



 そんな、正真正銘の化物に、なんで僕が単独で襲われてるの?


 たしかに調子に乗ってました。

 闘気を身に纏い、呪文以外の全てがパワーアップし、カーズたちが来てくれたんだから、調子に乗っても仕方ないよね?


 しかし、僕の心の言い訳をアーサーは待ってくれない。


「秘剣、十蓮華」


『十蓮華』高レベルの戦士が使う、速さだけの十連撃。


 しかし、アーサーがその技を使用すると、精密なほど狙いが正確になり、さらに異常なパワーが上乗せされる。


 解りやすく言うと、強い戦士が魂をかけた渾身の一撃。

 そんな威力の攻撃を、正確に連続して放つアーサー。


 駄目だ、僕死んじゃう。


 僕の装備してるバックラーシールドが、500円玉のように心許ない。


 攻撃を受ける瞬間、体を素早く捻りながら、アーサーに急所を狙わせないようにする。

 盾で3回相殺、武器で1回弾き、鎧の強固な部分にアーサーの攻撃が来るように動き、それでも4回クリティカルヒットを貰った。


「ゴハァ! 第4レベル呪文……クリティカルヒール」


 思い切り、攻撃を貰ったが、回復呪文のお陰で現在無傷。


 余った力を利用して、腹と胸に力を入れ叫ぶ。


「誰かぁ! 助けてぇ!!」


「ふはは、まさか6割も回避するとは、神様ありがとう!! 第3レベル呪文……ライトニングボルト!」


「神様のバカァ! 第6呪文……スペルイミュニティLVⅡ」


 電撃呪文で僕の動きを一瞬止めて、その隙にキッツい攻撃を喰らわすつもりだったんだろう。


 逆にアーサーとの距離を稼ぐことが出来た。


 お陰で1秒は寿命が延びた。


 アーサーは呪文を使いつつ、武器を鉄棒から剣に持ち替えていた。

 やる気満々じゃん。


「王神流 秘奥義 彗星剣」


 逃げるために稼いだ距離が、一気に縮んでいく。


「くっ、第8レベル呪文……リバース……オブリタレイト」


 この強烈な死の呪文なら、アーサーに軽いダメージを与えられる。

彗星剣を喰らいながら反撃するが、そこでアーサーの攻撃が追加で来た。


「秘剣 十蓮華」


「ぐおおおおおっ!ぐ、グランヒーリング。 第4レベル呪文……クリティカルヒール」


 回復魔法と回復呪文の併用で深刻なダメージから回復する。


「なんと、さらに回復の幅が広がったか。フハハ、やる気倍増!」


 アーサーを喜ばせただけでした。


 こうなったら逃げるふりして。


「脱出!」


「させるか! 王神流 秘奥義 魔神剣」


 ここは上空に移動して、凌ぐ。


「燃え上がれ! 炎の魔神剣!」


 チャンスだ、衝撃波を含んだ炎はかなり痛た熱いが、仕返ししてやる。

炎に隠れて、反撃の準備をする。


「神速 エクストラ!」


 僕の武器、フレイムフレイルの鉄球が高速回転をし始めた。


 神速による高起動の反撃で、通常より3倍も攻撃力のある、エクストラダメージを乗せて、攻撃を命中させる。


 アーサーに、いい攻撃をお見舞いした。


「グハッ!」



 だけど、そこまでだった。


 あっと言う間に、反撃の糸口は全て潰され。

 死が刻々と迫ってきた。


 遂に、完全回復の呪文まで使わされた時、アーサーの頭部に光の玉が当たる。


「兄さん、ガルが来るまで持ちこたえましょう」


 40数個のマジックミサイルを引っ提げ、遠隔剣とビームサーベルを使い、カーズが救援に来てくれた。


 アーサーにマジックミサイルは全く効かないが、顔に当てることで、一瞬視界を奪うことが出来る。


「カーズ、よく来てくれた。遅刻した罰は無しにしてやる」


「はい、第7レベル呪文……ドラゴニックサンダー」



「ぐっ! 楽しさ倍増! ゴールドオプティマイザー!!」


 アーサーが最強装備を身に付けた。



 ……

 …………


 その後、何回も死にそうな目にあった。

 カーズに至っては、2回も死んでいる。


 回復呪文が凄い勢いで消費されていく。


 ガルの到着を諦めかけた時、キンジが飛んできた。


 多分ガルが投げたんだろう。


 相当な勢いを付けたせいか、キンジは泣きながら失禁していた。


 キンジはアーサーに真っ二つにされる……そう思ったら。


 アーサーはキンジを抱き止めていた。


「はっ また 興奮 しすぎた 俺 反省」


 なんと、アーサーが冷静に戻っていた。


 カーズに事情を聞くと、キンジが異世界転移した時に身に付けた特殊能力で、キンジがお漏らしするとアーサーが落ち着きを取り戻すと言う、神をも凌駕するチートスキルがあったのだ。


 お陰で、助かった。



 さて、改めて反撃と行きましょうか。


 しかし、この騒ぎでアカシア軍おろか、僕のエスパル部隊まで逃げ去っていて、辺り一面、動物の一匹すら見かけなかった。



 ……

 …………


 あれから8時間。


 逃げ惑うアカシア軍を、(ほうき)でゴミを払うように蹴散らし、国境である谷まで押し戻した。


「さて、これ以上全力で逃げる敵を、追い詰めるのは私の趣味ではありません」


「だな、アーサーは?」


「逃げる ゴミ 興味 なし カーズ 任せる」



 カーズの言う通り、国境を越えてまで敵を殺しに行くのは趣味じゃない。


 だけど、僕の土地を許可もなく攻めてきた、責任は取らせた訳じゃない。



 もし、カーズが僕の意を汲んでくれるなら、あれを覚えている筈だ。


「ならば、これからのあの人たちの運命は()()に任せましょう。第3レベル呪文……クリエイトモンスター。出でよ、ホモゴブリン」



「キター!! ここにきて、最悪のモンスター登場! アカシアのみなさぁん、ケツを守りながら逃げてぇ。って、全然自然任せじゃないっすよね?」


 18年ぶりのキンジが、いつも通り五月蝿い。


「ならば僕はこれだな。第6レベル呪文……サモンアンデット、出でよスケルトン」


「続いて行きますよ、第3レベル呪文……クリエイトモンスター。第3レベル呪文……クリエイトモンスター。第3レベル呪文……クリエイトモンスター。第3レベル呪文………………」



 やるな、カーズ。

「第6レベル呪文……サモンアンデット。第6レベル呪文……サモンアンデット。第6レベル呪文……サモンアンデット。第6レベル呪文……サモンアンデット。第6レベル呪文……サモンアンデット。第6レベル呪文……サモンアンデット…………」


「さすが兄さん、ならば第5レベル呪文……クリエイトモンスターLVⅡ。出でよホモゴブリンチーフ。いいですか君たち、この橋を越えたら君たちの欲求を満たす、ナイスガイたちが溢れるようにいますよ。護衛は付けますので思う存分、想いをぶちまけてあげなさい」


「ボブゴブ、ボブゴブ。モブー!!」

(さすがは、我らがマスター。みんな姦るぞ!!)


「第8レベル呪文……サモンアンデット。出でよスペクター。おまえらアンデット軍団には殺しは不要、ホモゴブリンたちの護衛を命ずる」


「…………!」

(イエスマイロード!)


「ヒエェ、恐怖の陵辱軍団が結成されたっす。たしか、ついさっき『追い詰めるのは趣味じゃない』ってセリフはどこいったのぉぉぉ? ガルさぁん、鳥捌いてる場合じゃないっす。 アーサーさん、イナゴの踊り食いは2人を止めてからにして欲しいっす」



「ああん? ホモゴブリンは女や少年には手を出さねぇ、問題ない。俺様は、今捕まえた鳥の下処理で忙しい」


「モグモグ イナゴ 美味しい キンジ 食べる」


「だれぇ? この4人を一緒にさせたのぉ!」




 まあ、これでアカシア軍も懲りると思う。


 最後に9本の橋をアーサーに破壊してもらって、僕らは移動した。


 そう、ここでの仲間の元へ。


 あれっ? そうなると、これからどうなるんだ?


 仲間と合流できたってことは、ロイエンやクラリス、レジーナやドリアさんと……


 そう思った瞬間、いつもの痛みが僕を襲った。

 いや、今までよりも何十倍も痛みが激しい。


「グッ、グアァァァァァ!!」


「兄さん!?」


 カーズの言葉を耳にしたのが最後、僕は激痛により意識を手放した。



キンジ「説明するっす。カーズさんの呼び足したモンスター『ホモゴブリン』は『ホブゴブリン』の性癖を変えた亜種でごさいまして、屈強な男や歳経た男が大好きな、おぞましいモンスターっす。(((((((・・;)」

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