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11-3 アンダーグラウンドfeat.親友と見たあの夕焼けを忘れない①

 レベッカは、冬雪とクロと短い間だが、遊んで回った写真を眺めながら微笑んでいた。パイロットと民間軍事会社a.t.aの隊員3人。元々十数人で日本にやってきていたハズだが、リーダーであるエリックは恐らく殺され、ブラックと呼ばれた少年ももういない。レベッカはこういう事もあると思い彼らに高いお金を払って依頼していた。その為、これだけの被害をだしたのは彼らが日本という国を舐めてかかった結果だろうと考えた。

「中々、大変だったみたいね。例の物は?」時価総額数千万相当の麻薬。隊員の一人が傷だらけ、の絵を何枚かレベッカの前に魅せる。

「全部で七枚でしたが、五枚。二枚はダメでしたか」

「……そうですね。見ての通りです」

「もしかしてリーダーと他お仲間の損失に怒ってます?」

「十数人死んだようです」

「ふーん、大変でしたね? ですが、仕事は舐めてはいけなかったかな」

「そうですね。それは間違いないです」

「これだけの重火器をもってして正直拍子抜けでしたよ」

「まさかここまでのドンパチになるとは思わなかったんじゃないでしょうか?」

「……あなた達誰?」

「殺し屋です」

「私の雇った人たちは?」

「我々がかけつけた時には武器とこの服を残して、みんないなくなってましたよ。恐らく尼崎の始末屋と、先ほど貴女と交換した人質が貴女の依頼元全部処理したんじゃないでしょうか?」

「そう。まさかゴロツキとはいえステイツの元軍人で構成された民間軍事会社がこんな戦争もできない島国の人々にやられるなんて脅威ね」

 レベッカは目の前にいる連中が自分の雇った民間軍事会社のメンバーではない事を知りながらも怯える様子もなくただ冷静でいた。

「ふむ」と腕を組んで面白そうに微笑む。この窮地ですら楽しむように。

 腕を組んでこれからどうしようかと考えるレベッカの仕草には、彼女からあふれ出る魅力と大人になっても失われない子供の輝きをより強調させた。

「きっとお金程度では動かないわよね?」と、自分の生存ルートと、次のビジネスについて考えている。

「私は譲歩する側、命乞いをしようかしら?」

「命乞いをする態度じゃないですね」そう言って目だし帽を取る。「あら、とてもナイスガイじゃない。私、どちらかというと日本人の顔ってあまりタイプじゃなかったんだけど、貴方ならなんでもしちゃうわよ?」

 恐らく本気の言葉じゃない。「御冗談を、私の顔を見て分かりましたか?」

「二階堂だったわね?」そう、彼は六麓HSの殺し屋二階堂。「貴方が殺し屋という事は、貴方の飼い主である白亜も殺し屋という事なのよね? 信じられないわ!とてもそれはファンタスティックな話ね。白亜と私は親友よ。彼女とお話がしたいわ。だってせっかくきたのに全然話してないのよ?」

 そう言って少し拗ねたような表情をする。「だそうですが? 社長」

「えっ? もしかしてここに白亜がいるの?」白々しくレベッカが言う。今まで黙っていた別の目出し帽を被った者がそれを取る。六麓HSのボスである白亜「レベッカ、遠路はるばる私を訪ねてきた貴女がこの件に関わっているなんて思いもしなかったわ。貴女の農場で作られたカリフォルニアワイン、大衆的でとても好きだったのに、こんなはした金で動くような貴女でもないでしょ? 好奇心は人を殺す猛毒ですわよ? 貴女の取引相手、隠語で画商共もみんな今頃、天使のお迎えが来てる頃ね。今回、この絵画は本来始末する側から買い取って、同時に貴女の身柄も私が買い取ったわ」

「さすが白亜ね。このお礼はなにで返せばいいかしら?」あははと先ほどから変わらない態度でレベッカは笑う。麻薬の持ち込みと密売。十分すぎる民間軍事会社を雇ってボディーガード兼荒事対処の二重の保険をかけてあった。でも失敗した。「そうね。まさかこうなるとは思わなかったかしら? さすがに誤算ね!」

 大げさに失敗したわとレベッカがジェスチャーするので白亜は上品に笑う。そこには女学校時代の仲の良かったクラスメイトの時代を思い出す。そうレベッカはこうやって誰にでも親近感を沸かせる才能を持っていた。

 レベッカは白亜に微笑みながら、「白亜、貴女がまさか殺し屋なんて……とは思わないわ。今にして思えばそんな雰囲気あったかも」

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