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8−10 アンダーグラウンドfeat.人質と飲むビールも美味い①

 赤松からの電話の後、宋を拘束するわけでもなく、銃も渡して一緒に行動を共にする。宮水ASSは仕事を全うしたともいえるが、始末屋『よる』の方は困った事に、何故か贋作が二つある事になる。その為、一度落ちあい話をする事になっている。場所は尼崎の始末屋『よる』の串カツ屋、「ちょっとコーヒー買ってええ?」とブリジットが自動販売機で三人分缶コーヒーを購入。

 それを受け取りながら榊はブリジットが再び運転を再開してから話しかけた。「BB,これはどうみる?」

 ちらりと、後部座席に乗っている宋が滅茶苦茶にした絵画7枚を見て「こっちが、必要かそれとも赤松らが奪ったのが必要かどっちかが贋作でありながら重要度でいえば本物やろな」

 飲みほした缶コーヒーをドリンクホルダーに入れるとタバコに火をつける。「灰皿代わりはダメだって。クロが飲もうとしたろ?」

「ええやん別に、なぁ? 串カツ屋のハンサムもそう思うやろ?」

「いや、どうでしょ」

 宋は一応先ほど敵だった宮水ASSのこの転身に戸惑いを隠せない。がこれが仕事だ。

「よるさんの方は飲食だからこういうのは厳しいに決まっているでしょ? そういうところ、BBがやるとクロも真似するんだよ。困るよ? 雇用主的にはさー」

「はいはい、今回でやめるって、ホンマ。ママかよ」とブリジットが言うので、榊も宋もそこは“おかん”じゃないんだなとブリジットが関西人ではなく外国人である事を再認識する。

「喉乾いてたら後ろの小さい冷蔵庫にビール入ってるから飲みや!」とブリジットが言うが、一応人質みたいな自分がそんな行動はできない。「おかまいなく、店長達はいつ頃到着しそうですか? あと、尼崎の始末屋『よる』の拠点で私の引き渡しをするのは、最悪私達を全滅させれるからですか?」

「ちゃうわ、仕事終わったからや」

「うん、ここからだとウチの事務所は帰り道だけど、尼の串カツ屋に行くって串カツで一杯飲みたいなと思ってね」時間外経営ですよと言おうとしたが「あぁ、でも閉店してるか、仕事終わりでよるの串カツって話してたんだけどね。俺たちは串カツ屋の『よる』さんもかなり認めてはいるんだよ。安くてうまい」

 と言って榊は冷蔵庫に手を伸ばしてビールを二本取った。そして一本を宋に渡すとプシュっとプルトップをあけて喉を鳴らす。運転しているブリジットはそれを恨めしそうに見ている。「BBはあとで好きなだけ飲みなよ。ほら、宋くんも、飲みねぇ! 今の時点では敵どころか、君の戦闘能力も計算に入れさせてもらってるから」

 今現在も仕事中、たしかに美術館の外に出ると、六麓HSも撤退を開始していた所属不明の連中もいない。

「まだ、仕事は終わっていないという事ですか? 榊さん、ブリジットさん」

「いや、そんなんウチ等は知らんけど、こんな大げさに始まってこれで終いとも思えんやろ」

 確かに、今回の仕事、人数と役割を考えると六麓HSだけで良かったように思える。「ハリマオ案件をあまり受けたがらない六麓HSの保険ですか?」

「うーん、違うと思うよ。ハリマオ会の目的は他にあるんじゃないかな」

 その手掛かりを持っているのはあの第三勢力。「でもウチ等には正直そんなんどうでもええ。尼崎に行く理由も実弾開放できるからや」

「そういう事」

「確かに、串カツ『よる』に戻ればこちらもフル装備で脅威に備える事はできると思いますが、そんなにまどろっこしい事を、わざわざ?」

「ハリマオ会の仕事って実際、何をやらされているか分からない事が多いんだよね。でも限りなくハリマオ会にとって不都合な事からの防衛だったり、排除だったり後始末だったりね」

「多分、赤松の方ももうウチ等と同じ考えで動いとるで」

「店長が?」ブリジットが二本目のタバコを吸って答える。「そらそうやろ、あいつプロやん」

「店長っていつも裏稼業に関して、自分は向いてないって言ってますが……いつも先の事をみすえられてます」

「だから、あいつプロやもん。裏稼業の」と、同じ事をブリジットは繰り返して言う。普段から口癖のように言っている向いていない。「逆にやりたくもない仕事の才能持っとるからそんな風に言っとるんやろ。そら串カツ一本で勝負でてきたら幸せやろーな」

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