8−7 アンダーグラウンドfeat.化物達の会合②
当然おいかけてはこない。絵画を狙いに行った宋を仕留めればいいのだ。赤松はすぐにゆかりに連絡「状況が変わった車を回せ、宋くんが何枚か絵画をもってきてくれるハズだ」
宋一人であの二人と戦えば瞬殺もいいところだろう。判断ミス、突入タイミングを渋った自分の責任だと自分を責める。
『てんちょー、宋せんぱいなら大丈夫ですよー』何がどう大丈夫なのか根拠は不明だが「私と違って宮水の2トップがヤバいのは宋先輩が日ごろから口酸っぱくいってるんでー、あの二人に関わろうなんて絶対宋せんぱいしないって事ですよー、だから絵画でしたっけ? 諦めてもどってきますって、多分! 連中も物譲ればなんもしてこないでしょーよ」
「宋くんは、責任感がとても強いからねー。そのまま何も持って来ずに逃げるなんてするとおもうか? きっと一枚でも持って帰ろうとするやろーな。十分や! 十分して宋くんが戻らへんと逃げるで、ここが西宮で助かったわ」
「殺されないでしょうけど……」ゆかりが何か言おうとして「ブリジットだけならお陀仏かもしれんけど、榊がおるから再起不能にはされんやろ」
しくった。自分が絵画を取りにいけばよかったとそう思った。そして無常にも十分の時間は過ぎる。
「ゆかり、車出し、一旦立て直す。宋くんには悪いけど、しばらく耐えてもらわなあかんわ。実弾の武器も用意しとくんやったわ、あいつらが二人でくるとかないやろ」
「万全の状態のてんちょーでも無理ですか?」ハァと赤松は宋がどうなっているか分からないのに、既に榊とブリジット、それに赤松の戦闘能力について興味を持っている。だから赤松は正直に答えた「どっちか一人なら殺れる可能性が高い。二人同時なら俺が殺られる。万全だろうとなかろうとな」
「すげぇ!」
「すごい事ないわ!」自分と同等の相手と戦うなんて一番避けたい事だ。「てんちょー、てんちょーあれ!」
ゆかりが何か見つけた拠点に戻ろうと43号線を走っていたが、先ほどドンパチやらかした第三勢力の車、コンビニに立ち寄っている。そして連中の車の中で一瞬見えた物「あれ、絵画ですよねー」
「マジか……おい! なんであいつらが絵画もってんや?」向こうは怪我人も出ている。そして二人がコンビニに何かを買いに行った。「てんちょー、やりますかぁ?」
「まだ鳴尾、西宮かい、ここが尼やったら全員殺して奪ったんのにな。やるでゆかり!」思わずそう意気込んだ。
「そうこなくちゃ!」と、車を回してコンビニの駐車場に入る。そして運転席、後部座席のドアを開けたまま二人は飛び出した。「ゆかり、とりあえず車の中で撃ちまくれ! 死にゃせんし、絵画も壊しても構わん。どうせ始末するんや!」
ゆかりが走ってて、第三勢力の大きなワンボックスカーの扉を開ける。「はーい! まいねーむいず『よる』ゴム弾でもくらいやがれよぉお! あははははは! 痛い? 痛い? おっと、銃を向ける悪い子はこうだぜ! ショットガンにナイフって最高じゃね?」
「ゆかり、ええから絵画ぱくれ! ほら、コンビニにおる奴らに見つかった! 全部取ったか? ずらかるで!」
「うひゃひゃひゃ! 映画みてー」ゆかりは興奮気味に運転席側に絵画をなげつけるように放り込んで自分も車に乗り込んだ。同じく赤松も後部座席に転がり込むように絵画と共に飛び乗る。「はよ出せ! ゆかり! 向こう実弾もっとるからな!
急発進させるゆかりの目は完全にイッてる。とんでもない女だと赤松は思う。「……てんちょー、実弾ならこっちにもありますよー」
「なんだ、それ……ハンドガンか? どうした?」
「さっきの車でぱくった! 最悪しばらく応戦できますよー」
そんなハンドガン一丁で何ができるものか「ええから、店に戻れ、手の早いやっちゃなぁ」
「でしょ? 凄い?」絵画を全部で七枚、強奪した。ハリマオ会の仕事はクリア、だが「オウ、宮水ASSか? あぁ、榊かブリジットに連絡取れ! 宋君と交換に絵画渡したるってな! はよせいよ」




